IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年10月5日

キュレーション

キュレーション

インターネット上に存在する莫大な情報を、特定の視点から収集・選別を行い、まとめることで新たな価値を付加したものを公開すること

英字

POINTキュレーションとは

インターネット上に存在する莫大な情報を、特定の視点から収集・選別を行い、まとめることで新たな価値を付加したものを公開することを指します。または、それが公開されているサービス(キュレーションサービス)の略称としても用いられます。

もともとの意味としては美術館や博物館において作品収集や研究を行う役職である「Curetor(キュレーター)」が語源とされています。

キュレーションサービスが増加した背景

インターネットを利用したビジネスやライフスタイルが当たり前となった現代において、情報の量は日々増加しています。

この状況下でユーザーは自分が必要とする情報を探し出すことに労力を要するようになり、欲しい情報を短時間で取得するニーズが生まれました。

そのため、一つの分野に対しての情報があらかじめ集められているキュレーションサイトやキュレーションサービスへの注目が高まりました。

また、キュレーションサイトは短期間でユーザーの人気とアクセス数を稼げる可能性が高く、運営者にとってもメリットの大きいものです。初期の投資に対して得られる成果が大きくなることが予測されるため、サービス自体の数が増えてきています。

キュレーションサービスの種類

キュレーションサービスの種類は現在300以上に上るとも言われ、内容としては、スポーツ、政治、美容、エンタメ、生活に関するものなど多種多様なジャンルを取り上げています。

また、現代のスマートフォンの流通に伴い、ユーザーへの情報提供の方法をWebサイトのみならず、アプリケーションで提供しているサービスも増えてきています。

キュレーションサービスのメリット

ユーザー側のメリット①短時間での情報収集に最適

あらかじめ取捨選択された情報を1つのサイト内でまとめて読むことができるため、短時間で情報の全体像をつかむことができます。

サイト運営者側のメリット①継続的に利用するユーザーの獲得

無作為に関連情報が収集されるのではなく、特定のアルゴリズムや人の手によって情報がまとめられるため、不要なものが少なく、厳選されたコンテンツ作成を行うことができます。このようなユーザーの価値観にあったコンテンツ作成が行うことができれば、継続的にサービスを利用するユーザーの獲得を狙えます。

サイト運営者側のメリット②効果的なマーケティングが行える

キュレーションサイトを利用するユーザーは趣味・趣向が似る傾向にあります。そのためサイト内に広告を出す企業は、顧客となる層が利用するキュレーションサイトに広告を出すことでより効果的なマーケティングを行うことができます。

キュレーションサービスのデメリット

ユーザー側のデメリット①情報の偏りと正当性の低さ

サービスによっては、運営者の趣味・趣向によってコンテンツ作成が行われるため、情報や知識に偏りが生じやすい傾向にあります。また、事件や事故に対して注目を集めるために書かれたフェイクニュースなどもまとめられたコンテンツの中に紛れ込んでいる可能性もあるため、一般的なマスメディアと比べて正当性は低いと考えられます。

サイト運営者側のデメリット①運営するにあたっての制限が多い

<キュレーションサイトの運営においては画像の無断転載や著作権違反が問題となるケースが多く、コンテンツ作成において情報の出どころに細心の注意が必要です。また、扱うコンテンツについても、YMYL(Your Money Your Life)と呼ばれる医療、金融、不動産などのお金や生活にまつわるコンテンツは、専門家や専門機関によるものの方が検索結果の上位に表示されるため扱いにくい話題となります。/p>

キュレーションの使用例

キュレーション記事の作成を行う

ユーザーに対して提供する情報を、インターネットから集めて独自にまとめることで記事に新たな価値を付加します。

キュレーションサイトで検索する

文面のみならず画像や動画が掲載されていることが多いため、より直感的な理解が可能となります。

キュレーションサイトを運営する

一般にキュレーションサイトの運営者は広告収入を利益としています。また、近年では記事自体を作成したユーザー参加型のキュレーションサイトも存在しています。

キュレーションに関係した気になる話題

キュレーションサイトの例

①NEVERまとめ

ニュースやエンタメ、アートからおもしろといった多様なジャンルを行うまとめサイトです。ユーザー自身も記事を作成することができるため、記事の量が豊富であり、多くのユーザーが利用しています。

②Togetter

Twitterで話題になったツイートや出来事を取り上げるサイトです。ニュースアプリなどとは異なり、個人の発信する意見や主張の閲覧を行うことができます。

キュレーションアプリの例

①グノシー

幅広い旬のニュースをまとめて読むことができるニュースアプリです。その日に起きた事柄が即時に更新されるため、短時間でより多くの話題に触れることができます。

②リトリップ

旅行・お出かけに関する記事をまとめて読むことができるアプリです。食べ物やスポットなどユーザの指定した検索ワードやユーザー情報にあった記事を厳選して読むことができます。

③キナリノ

ファッションや雑貨、インテリアなどライフスタイル全般について紹介しています。シンプルでナチュラルな暮らしをしたい女性をターゲットとしています。


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