IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年7月30日

びへいびあるぞくせい / こうどうがくてきぞくせい

ビヘイビアル属性 / 行動学的属性

顧客が商品・サービスに対して取った行動を基準として、顧客を分類すること

別名

POINTビヘイビアル属性 / 行動学的属性とは

ビヘイビアル(行動学的)属性とは、顧客が商品・サービスに対して取った行動を基準として、顧客を分類することを指します。「behavioral(行動の)」という英語が由来で、セグメンテーションにおいてよく活用されます。

商品・サービスの利用頻度や利用目的など、人の行動を変数化した情報をもとに分類をおこなうので、実際に起きた過去の情報が基準となっています。そのため、他の分類手法に比べ、確度が高いとされています。

ビヘイビアル属性を活用するメリット

ビヘイビアル属性に関する情報を活用するメリットとして、以下の2つが挙げられます。

①確度が高い
ビヘイビアル属性は、顧客の実際の行動をもとに分類するため、他の分類手法に比べ、より具体的で確度の高い情報を収集することができます。

②Webサイト上で情報収集をおこないやすい
ビヘイビアル属性に関する情報は、Webサイト上で比較的容易に収集することができます。例えば、検索キーワードからユーザー行動を推察し、ビヘイビアル属性を分類することができます。

Webマーケティングでビヘイビアル属性が注目される理由

近年、急速に拡大しているWebマーケティングでは、ビヘイビアル属性によるセグメンテーションが注目を集めています。Webマーケティングにおいて、ビヘイビアル属性が重要視される理由として、データとしての有用性と扱いやすさが挙げられます。

購買日時や利用頻度など、ビヘイビアル属性の情報を分析することで、顧客が商品・サービスに対し、購買プロセスにおけるどの段階の行動を取っているのかを把握することができます。

特にインターネット検索を利用した場合に見られる、消費者が商品・サービスの認知から購買に至るまでの心理的プロセスを表した指標として、「AISCEAS(アイサス)」というものがあります。
AISCEASとは、①Attention(注意)、②Interest(興味)、③Search(検索)、④Comparison(比較)、⑤Examination(検討)、⑥Action(購買行動)、⑦Share(情報共有)の7つの頭文字を取ったものです。

例えば、同じ「プロテインダイエット」に関する検索でも、「プロテインダイエット 効果」と検索している人と「プロテインダイエット 最安値」と検索している人では、心理的段階が異なると考えられます。

「プロテインダイエット 効果」の場合、商品に興味を持っている、②Interest(興味)の段階にいる可能性が高いです。一方で「プロテインダイエット 最安値」の場合、商品の購入を検討している、⑤Examination(検討)の段階にいる可能性が高いと考えられます。

ビヘイビアル属性の情報の具体例

ビヘイビアル属性の情報の具体例は、以下の通りです。他にも、顧客の行動に関する情報は、ビヘイビアル属性に分類されます。

・利用頻度
・利用目的
・購入日時
・購入商品
・購入金額
・価格感度
・閲覧ページ
・サイト閲覧時間

ビヘイビアル属性の活用方法「セグメンテーション」

ビヘイビアル属性は、セグメンテーションにおいてよく活用されています。
セグメンテーションとは、特定の基準をもとに顧客や市場、消費者を細分化することを指します。類似したニーズや属性的特徴をもとに、いくつかのグループに分類し、個別にマーケティング施策を展開することを目的としています。

現在、市場の成熟や顧客のニーズの多様化により、戦後やバブル期のような「モノを作れば売れる」状況ではなくなってきています。そのため、どの顧客を狙うのか、どこに経営資源を投資するのか、といった判断が非常に重要となります。セグメンテーションを活用することで、効果的なマーケティング施策を講じることが可能となります。

ビヘイビアル属性の情報は確度が高く、顧客の購買プロセスの分析にも有用なことから、セグメンテーションをおこなう際も、特に重要視されています。

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ビヘイビアル属性 / 行動学的属性の使用例

「ビヘイビアル属性を分類しよう」

ビヘイビアル属性は、利用頻度や購入日時、サイト閲覧時間など、顧客の過去の行動をもとに分類します。

「セグメンテーションの際はビヘイビアル属性を重視しよう」

ビヘイビアル属性は、他のセグメンテーションの分類手法に比べ、確度が高いというメリットがあります。

「今回は購入金額をもとにビヘイビアル属性を分類しよう」

ビヘイビアル属性の情報には、様々なものがあります。自社の商品・サービスや、マーケティング施策の目的に応じて使い分けましょう。

「Webマーケティングではビヘイビアル属性が重要視されている」

特にWebマーケティングにおいて、ビヘイビアル属性の情報は重視される傾向にあります。検索キーワードを分析することで、顧客の心理的段階を推察することができるためです。

ビヘイビアル属性 / 行動学的属性に関係した気になる話題

セグメンテーションとSTP分析

セグメンテーションと関連するマーケティング用語として「STP分析」が挙げられます。

STP分析とは、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つの頭文字を取ったものです。STP分析では、セグメンテーションで顧客や市場を細分化し、ターゲティングで狙うべき顧客層を定め、ポジショニングで競合他社との位置関係を決定します。

STP分析をおこなうことで、顧客のニーズや市場の状況を整理することができます。これにより、他社との競合を避けたり、自社のプロモーション戦略を明確化したりすることができます。また、ターゲットとなる顧客層を絞り、ターゲットにあったマーケティングを展開することで、コンバージョンに繋がりやすくなります。


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