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更新:2020年3月14日

じっぷ / じっぷふぁいる

Zip / Zipファイル

データを圧縮する形式の1つ、Zipファイルとは圧縮後のファイルのこと

英字

POINTZip / Zipファイルとは

Zipとは、データを圧縮する形式の1つです。圧縮後のファイルのことをZipファイル、もしくはそのままZipと呼びます。一般に、拡張子には「.zip」が用いられます。

Zipを用いることで、複数のファイルを1つにまとめて容量を小さくすることができます。また、圧縮した後に「解凍」という作業をすることで、ファイルを圧縮前の状態に戻して利用することができます。

Zip/Zipファイルのメリット

Zip/Zipファイルを用いることで、元データの質を保ったまま容量を小さくすることができます。Zip以外のデータの圧縮形式として、データの品質を下げて容量を劇的に小さくする形式も存在しますが、Zipファイルは解凍してデータを元の品質て復元することができます。

また、複数のファイルを1つのファイルにして送ることができるため、転送速度を向上させることができます。複数のファイルを送りたい場合、本来であれば1つ1つ転送しなくてはいけないところを、Zipファイルという1つのファイルでまとめて送れば一気に転送することができます。

Zip/Zipファイルのデメリット

Zip/Zipファイルを用いるデメリットとしては、元のデータに戻すために解凍作業をおこなわなくてはいけないことが挙げられます。解凍作業には手間や時間がかかってしまい、さらに、OSによっては専用のソフトウェアが必要な場合もあります。

また、もしエラーが起きてZipファイルが壊れたら、圧縮した全てのデータが失われてしまいます。Zipファイルを扱うときにはバックアップをしっかりとるなど、気をつけて扱った方がよいでしょう。

ファイルをZip圧縮する/解凍するとは

複数のデータを1つにまとめてZip形式に変換することを「圧縮する」といいます。圧縮することで、使用容量を削減できる、また、送信するときにデータサイズを小さくして送ることができるというメリットがあります。

Zipファイルから圧縮前のデータを得るためには、「解凍」という作業が必要です。「解凍する」とは、圧縮したデータを展開し、元のファイルに戻す作業のことです。

現在、圧縮・解凍機能はWindowsやMacの標準環境で利用できるようになりましたが、そうでない場合には、圧縮・解凍専用ソフトウェアが必要となる場合があります。

ファイルをZip圧縮する/解凍する方法

ファイルをZip圧縮するには、まず、圧縮したいファイルを右クリックし、次にWindowsの場合は、メニューの中から「送る」→「圧縮(zip形式)フォルダ」をクリック、Macの場合は、「”圧縮したいフォルダ名”を圧縮」をクリックします。すると、拡張子が「.zip」に変わったZipファイルができあがり圧縮が完了します。

また、Zipファイルを解凍するには、Windowsの場合はファイルを右クリックで「すべて展開」ボタンをクリック、Macの場合は解凍したいファイルをダブルクリックします。Zipファイルと同じ名前で、元のZipファイルとは別に解凍されたファイルが作成されれば解凍完了です。

MacとWindowsではZipファイルの互換性がない

Zipファイルを用いる際の注意点として、MacとWindowsではZipファイルの互換性がないことが挙げられます。具体的には、Macの標準機能で圧縮したZipファイルをWindowsに送って解凍すると、ファイル名が文字化けしたり不要なファイルが混在したりするという問題が生じてしまうのです。

文字化けや不要なファイルの混入を防ぐためには、「MacWinZipper」や「MacZip4Win」などのソフトウェアをインストールしてZip形式に圧縮するという対策があります。個人的にデータのやり取りをする分には標準機能の圧縮方法で十分ですが、Windowsユーザーとビジネスのやり取りをするときなどにはソフトウェアを使った圧縮方法の方が良い場合もあります。

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Zip / Zipファイルの使用例

「そのデータはZipファイルにまとめてメールで送ってくださいね」

ファイルをメールに添付して送るときにZip形式の圧縮がよく用いられます。1つのファイルにまとめることで、複数のファイルを添付するよりもデータの見落としを防ぐことができます。

「データ数が多いから1つのZipファイルにまとめて送るね」

Zip形式で圧縮すれば複数のデータも1つのファイルにまとめて一気に送ることができ、転送速度を向上させることができます。

「ネットからダウンロードしたら自動的にZipファイルができたよ」

Googleドライブからまとめてデータをダウンロードするなどの動作をすると、自動的にZipファイルに圧縮されてダウンロードされることもあります。通常のZipファイルと同様に解凍することで、元のデータを得ることができます。

「Zipファイルに圧縮したけど容量があまり小さくならないなあ」

Zipファイルは解凍をすることで元の品質のデータが得られる分、ファイルサイズを劇的に小さくすることには向いていません。もしも、データの品質を下げてでも容量を小さくしたい場合は、非可逆圧縮と呼ばれるJPEGやMP3などの変換がおすすめです。

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Zip以外の形式で圧縮するには

Zip以外の形式で圧縮するには、「.lzh」の拡張子を用いるLHA形式や「.tgz」の拡張子を用いるtarとgzip形式で圧縮する方法があります。どれも大きな違いはありませんが、世界的にはやはりZip形式がよく用いられています。

また、拡張子が「.exe」の自己解凍ファイルと呼ばれるものもあります。この圧縮ファイルでは、専用のソフトウェアを使わずとも、そのファイルを実行することによって元のデータを復元することができます。

復元が元どおりできない圧縮形式「非可逆圧縮」とは

Zip形式で圧縮したデータは解凍すれば元どおり復元できるのに対し、「非可逆圧縮」とは、データを圧縮したあとに復元しようとしたとき、必要な情報は復元できても完全に元のデータに戻すことができない圧縮形式のことをいいます。MPEGやJPEG、MP3などの拡張子が用いられ、それぞれ動画や静止画、音声のデータを圧縮することができます。

非可逆圧縮では、人に伝わりにくい情報を省略したり、目立つ部分の情報のみを多く残したりする圧縮方法をとっており、Zip形式などの「可逆圧縮形式」に比べ、圧縮前よりも劇的に容量を小さくすることができるという特徴があります。


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