IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2019年12月22日

おぴにおんりーだー

オピニオンリーダー

「特定商品の購買行動や消費をリードする消費者層。集団の意見や行動、判断に関して、強い影響力を与える人」のこと。

英字

POINTオピニオンリーダーとは

一般的にオピニオンリーダーとは、「社会全体に問題を喚起し、意見形成に影響を与え、世論を動かす人物」のことを指します。
マーケティングにおけるオピニオンリーダーとは、「特定商品の購買行動や消費をリードする消費者層。集団の意見や行動、判断に関して、強い影響力を与える人」のことです。

消費者行動に強い影響力を与える人物で、まず自分で商品購入を早期に取り入れることから「アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用層)」とも呼ばれます。

また、影響を受ける側の人を「フォロワー」と呼ぶことがあります。

オピニオンリーダーの役割

オピニオンリーダーの主な役割は、「他者の意思決定に大きな影響を与えること」です。
企業のブランディングや新商品を売り出す場合、オピニオンリーダーの存在は良くも悪くも大きな影響を与えます。

今までは芸能人や有識者などからオピニオンリーダーは誕生していましたが、最近ではインターネットの普及とともに、ブログやSNSなどで一定の支持を集めている特定のユーザーなどからもオピニオンリーダーは誕生しています。

オピニオンリーダーとインフルエンサーの違い

「インフルエンサー(Influencer)」とは、社会に対して大きな影響や感化、効果作用(Influence)を持つ人物のことをいいます。特に、インターネットのメディアにおいては、SNSなどを通じて、消費者の購買行動に大きな影響力を持つ人物を指します。

インフルエンサーもオピニオン・リーダーも、どちらも自身が持つコミュニティ(集団)に対して大きな影響力を持つ存在のことを指します。インフルエンサーとオピニオン・リーダーは意味合いは同じですが、厳密には示す範囲が異なります。

コミュニティに対して影響力のある「ユーザー」がインフルエンサー、「ユーザー」だけでなく「サイトや口コミ」を含む全てのものがオピニオン・リーダーであると言えます。

つまり、対象とする範囲(口コミも含めるか)の違いになります。

オピニオンリーダーのメリット

マーケティングにおいて、オピニオンリーダーを用いるメリットは主に3つあります。

・広告費がかからない
企業とオピニオンリーダーで契約関係である場合を除き、オピニオンリーダーが自発的に宣伝をおこなった場合は広告費はかかりません。

・情報の拡散速度が早い
現在はSNSが普及し、消費者同士のコミュニケーションも活発化しています。
「フォロワー」の多いオピニオンリーダーであるほど、SNSを通じて商品情報がシェア(共有)されることで、一気に拡散されます。

・信頼を獲得しやすい
すでに消費者から信頼を獲得しているオピニオンリーダーからの紹介の場合、商品自体も消費者から信用を得ることができます。

オピニオンリーダーのデメリット

オピニオンリーダーのデメリットは主に2つあります。

・安定的な広告効果は得られにくい
企業とオピニオンリーダーが契約を結んでいる場合を除き、安定的な広告効果は得ることができません。

・企業にとってポジティブな情報が拡散されるとは限らない
基本的にオピニオンリーダーは、企業側にとってポジティブな情報を発信してくれることが多いですが、場合によってはネガティブな情報を拡散され一気に信用を失ってしまう可能性もあるのでオピニオンリーダーとの関係には注意が必要です。

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オピニオンリーダーの使用例

「テニスラケットを販売するなら、◯◯選手にオピニオンリーダーになってもらおう」

マーケティングにおいてオピニオンリーダーと契約して活用する場合、その商品に関連した人物をオピニオンリーダーに設定すると効果的です。

「「今回の新商品は、オピニオンリーダーに受け入れられそうだ」」

新商品を販売する際、オピニオンリーダーが注目するように工夫して販売するのも効果的です。具体的には、オピニオンリーダーが好みそうなデザインや機能をリサーチし、それに合わせて商品を販売することなどが挙げられます。

「ファッションリーダーとオピニオンリーダーの関係」

ファッションリーダーは、ファッション業界において流行を生み出す立場を担っている人物のことです。オピニオンリーダーと異なり、業界が定められており、限定的な意味で使用されます。

「マツコ・デラックスは優れたオピニオンリーダーである

毒舌人気タレントで有名なマツコ・デラックスさんは、テレビ番組での影響力が強い代表的なオピニオンリーダーです。マツコ・デラックスさんが番組で紹介したお店は、完売・予約待ちになるケースが多いです。

オピニオンリーダーに関係した気になる話題

イノベーター理論におけるオピニオンリーダー

イノベーター理論とは、スタンフォード大学の社会学者であるロジャース博士が提唱したオピニオンリーダーとインフルエンサーの基となった考え方です。この理論では消費者は5つのグループに分類されています。

1.イノベーター(Innovators:革新者)
2.アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)
3.アーリーマジョリティ(Earrly Majyority:前期追随者)
4.レイトマジョリティ(Late Majyority:後期追随者)
5.ラガード(Laggards:遅滞者)

イノベーター理論では、1~5の順番で革新的な新技術(イノベーション)が浸透する、とされています。オピニオンリーダーとインフルエンサーは2番目の層にあたり、新商品の情報をいち早く次の層(アーリーマジョリティ)を広める役割があります。
イノベーター理論では、2のアーリーアダプターの存在が最も重要であるとされています。

オピニオンリーダーの例

「カナダの人気歌手ジャスティン・ビーバー氏も、世界的に影響を与えるオピニオンリーダーです。彼によって紹介された、又は身につけていたファッションやアイテムは他者の購買行動に大きな影響を与えます。

代表的な例だと、ジャスティン・ビーバー氏がTwitterで日本の「ピコ太郎」の「PPAP」を紹介したことで、爆発的に世界に広まりました。これにより「ピコ太郎」の人気・知名度は上がり一躍時の人となりました。

このようにオピニオンリーダーの存在が大きければ大きいほど、与える影響力も膨大になります。


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