IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年7月29日

ぷろすぺくてぃんぐ

プロスペクティング

顧客が抱えている課題やニーズなど、様々な情報を集め、新規の見込み顧客を創出すること

英字

POINTプロスペクティングとは

プロスペクティングとは、マーケティング用語の1つで、新規の見込み顧客を創出することを指します。顧客が抱えている課題やニーズ、どのような内容なら興味を持ってもらえるかなど、様々な情報を集め、見込み顧客の創出を目指します。

プロスペクティングを実施することで、新しい案件を発掘したり、購入意欲の高い顧客に重点的にアプローチをかけたりすることができます。これにより、より効果的な営業活動をおこなうことが期待できます。

プロスペクティングの重要性

プロスペクティングが重要視される理由として、見込み顧客の重要性が挙げられます。顧客が商品・サービスの購入を検討していることがわかっている場合、顧客のニーズや予算を踏まえた上で、顧客にとってより魅力的な提案をおこなうことができるからです。

購入意欲の低い顧客に対し、必死に営業活動をおこなっても、なかなか効果を得ることはできません。また、多額の費用をかけて広告を打ち出すことも1つの手法ですが、興味のない相手にとっては意味がなく、既存顧客に対する販売促進となっていることもあります。

適切なプロスペクティングによって見込み顧客を創出し、顧客の抱える課題やニーズを理解することで、より実のある営業活動に繋げることができます。

営業におけるプロスペクティングの位置付け

適切なプロスペクティングをおこなうためには、営業サイクルにおけるプロスペクティングの位置付けを理解することが重要です。

顧客の購買プロセスを表すマーケティング用語として、「AIDAの法則」というものがあります。1990年代前半から、アメリカを中心に活用されてきた理論で、消費者が商品・サービスを認知してから購入に至るまでの心理的段階を表しています。

AIDAの法則では、消費者の心理的段階を以下の4つに区分しています。
①Attention(注目):消費者が商品・サービスを認識する
②Interest(関心):消費者が商品・サービスに興味を持ち始める
③Desire(欲求):商品・サービスがニーズに合致していることを認識し、購入することを選択する
④Action(行動):実際に商品・サービスを購入する

プロスペクティングでは、①Attention(注目)の段階の顧客に対し、②Interest(関心)の段階に進むよう促します。商品・サービスに対して興味を持ってもらうことを目標としています。

ただ商品・サービスの購入を勧めるだけでは、顧客と信頼関係を結び、売上を伸ばすことは難しいです。プロスペクティングでは、顧客との信頼関係を構築し、課題やニーズを理解することが重要です。

プロスペクティング配信とは

プロスペクティング配信とは、インターネット上における広告手法の1つで、顧客になる可能性の高いユーザーに対して広告配信をおこない、見込み顧客の創出を図ることを指します。

プロスペクティング配信では、購入履歴や位置情報、属性、性別、年齢など、ユーザー情報をもとに「この商品・サービスにも興味があるのではないか」と予測を立て、広告表示をおこないます。

例えば、釣竿を購入した場合、一緒に使用する可能性が高いリールや釣り糸、長靴などが表示されることがあります。この仕組みも、プロスペクティング配信を活用した機能の1つです。

Googleの「動的プロスペクティング配信」とは

Googleの動的プロスペクティング配信とは、Webサイトに未訪問のユーザーに対して、広告を配信する手法のことです。2018年12月18日、Googleが発表したアップデートによって追加された機能の1つです。

動的プロスペクティング配信では、機械学習を用いて、ユーザーが探している商品・サービスを予測し、広告を配信します。システムがユーザーが探しているものを認識すると、ユーザーの属性に関する情報と組み合わせ、コンバージョンに繋がる可能性が高い商品・サービスとマッチングします。

動的プロスペクティング配信を活用することで、商品・サービスを選択する可能性の高いユーザーを効率的に獲得することができるため、コンバージョン増加を期待することができます。

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プロスペクティングの使用例

「プロスペクティングをおこない、効率的な営業活動を目指そう」

プロスペクティングによって様々な情報を収集することで、より適切な提案をおこなったり、重要な顧客にリソースを割いたりすることができます。

「なぜプロスペクティングは重要なのか?」

プロスペクティングが重要視される理由の1つとして、見込み顧客の創出が挙げられます。効果的な営業活動をおこなうためには、見込み顧客の創出が重要となります。

「プロスペクティング配信をおこなって、新規見込み顧客の獲得を目指そう」

これまでのリマーケティング広告とは異なり、プロスペクティング配信では、Webサイトに未訪問のユーザーに対してもアプローチすることができます。

「プロスペクティング配信とリターゲティング広告、どちらを活用するか?」

プロスペクティング配信とリターゲティング広告は、目的に応じて使い分けることができます。リターゲティング広告では、既存顧客に対し、商品・サービスの購入を促すことができます。

プロスペクティングに関係した気になる話題

プロスペクティング配信とリターゲティング広告の違い

プロスペクティング配信とは、Webサイトに未訪問のユーザーに対し、購入履歴や属性などのユーザー情報から、探している商品・サービスの予測を立て、広告を配信することを指します。

これに対し、リターゲティング広告とは、ECサイトの閲覧履歴や検索エンジンの検索履歴をもとに、一度は興味を持ったものの、そのまま離脱してしまった商品・サービスを表示することです。新規ユーザーの獲得ではなく、既存ユーザーに対し、「もう一度おすすめする」ことに重点を置いています。

プロスペクティング配信とリターゲティング広告は、マーケティングの目的やアプローチする対象によって、使い分けることができます。


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