IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年7月20日

だいれくとまーけてぃんぐ

ダイレクトマーケティング

企業と顧客が直接的にコミュニケーションを取り、関係性を構築していくマーケティング手法のこと

英字

POINTダイレクトマーケティングとは

ダイレクトマーケティングとは、企業と顧客が直接的にコミュニケーションを取り、関係性を構築していくマーケティング手法のことです。
双方向のコミュニケーションを図ることで、顧客と良好な関係性を構築することができます。また、良質な顧客が生まれることで、顧客生涯価値(CLV)を高めることができます。

従来のマーケティング手法は、テレビや新聞などを用いて、一方的に情報を発信するというものでした。これは「マスマーケティング」と呼ばれ、現在も広く活用されています。

これに対し「ダイレクトマーケティング」では、顧客の反応から相手のニーズを読み取り、マーケティングを実施することができます。双方向のコミュニケーションを取ることで、商品購入を促すことが可能となります。

ダイレクトマーケティングの特徴

ダイレクトマーケティングの特徴として、以下の3つが挙げられます。

①顧客と直接コミュニケーションを取る
ダイレクトマーケティングでは、顧客と直接コミュニケーションを取ることで、適切な関係性を構築します。特定の顧客にアプローチすることができるので、より高い訴求効果を見込むことが可能です。また、顧客からの信頼度を高めることで、顧客生涯価値(CLV)の最大化を図ることができます。

②1対1かつ双方向のコミュニケーション
1対1かつ双方向のコミュニケーションを図ることで、商品購入や継続利用を促すことができます。複数の顧客がいる場合でも、顧客の属性や特徴からグループ分けし、それぞれのグループに適切なアプローチをおこなうことで、より大きな反響を狙うことができます。

③効果を測定することができる
ダイレクトマーケティングは、顧客を限定し、リスト化することができるため、正確な効果測定を実施することができます。広告に対する反響を定量的に測定することで、改善点を把握したり、ターゲットを見つけ出したりすることができます。

ダイレクトマーケティングのメリット

ダイレクトマーケティングの主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

①費用対効果が高い
ダイレクトマーケティングでは、顧客や商品に関するデータを蓄積し、ターゲットに適したアプローチを図ることができます。これにより、効率的に多くの見込み顧客を獲得することができます。

②施策の効果を検証することができる
ダイレクトマーケティングでは、広告やメッセージに対する顧客の反応を測定し、施策の効果を検証することができます。リピート率やレスポンス率を数値化して把握することで、改善点や強みを明確化することができます。

③PDCAサイクルを回しやすい
ダイレクトマーケティングのメリットの1つとして、PDCAサイクルを回しやすいことが挙げられます。施策の効果を分析し、収集したデータを参考にPDCAサイクルを回すことで、商品の改良やキャンペーンの企画に活用することができます。

ダイレクトマーケティングのデメリット

一方で、ダイレクトマーケティングには、以下のようなデメリットもあります。

①効果が現れるまで時間がかかる
ダイレクトマーケティングは、収集したデータをもとにおこなうマーケティング手法なので、まずは商品や顧客に関するデータを集める必要があります。また、ダイレクトマーケティングを始めてからも、効果を検証し、必要に応じて改善していかなければなりません。そのため、効果が現れるまで時間がかかる可能性があります。

②ターゲットに応じてアプローチ手法を変える必要がある
ダイレクトマーケティングでは、顧客に対して直接アプローチをおこなうため、顧客の属性や特徴、趣味嗜好によって、アプローチ手法や広告の表現を変えていく必要があります。また、流行や時代背景の変化によって、広告そのものが劣化する可能性もあります。

ダイレクトマーケティングの実施手法

ダイレクトマーケティングの実施手法は様々ですが、主な手法として「SNS」「メルマガ」「ダイレクトメッセージ」「レコメンデーション」「電話」の5つが挙げられます。

①SNS
TwitterやInstagram、Facebookなど、SNSを通じて顧客とコミュニケーションを取るという手法のことで、特に若年層に対して効果的なアプローチ手法です。若年層に人気のある商品や、流行に合わせた商品を紹介することで、興味・関心を引くことが期待できます。

②メルマガ
メルマガを活用することで、新商品の紹介や、キャンペーン開始の告知など、タイムリーなコンテンツを逐一配信することができます。ただし、まずはメルマガに登録してもらい、読んでもらうことが必要となるので、顧客に興味を持ってもらうための工夫をしなければなりません。

③ダイレクトメール
ダイレクトメールとは、各家庭のポストに送付される、ハガキや手紙のことです。主婦や高齢者など、郵便物を見る機会が多いターゲットに有効な手法です。

④レコメンデーション
レコメンデーションとは、ECサイトでよく使用される手法の1つで、顧客の購買履歴や閲覧履歴を分析し、顧客の好みに合わせた商品情報を表示します。

⑤電話
顧客に営業電話をかけて、商品購入を促すという手法もあります。ただし、電話営業に対してよいイメージを持たない人もいるので、注意が必要です。

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ダイレクトマーケティングの使用例

「費用対効果の高い施策を講じるため、ダイレクトマーケティングを実施しよう」

ダイレクトマーケティングでは、顧客と直接コミュニケーションを取り、ターゲットに合わせたアプローチをおこないます。そのため、費用対効果の高い施策を講じることが可能です。

「ダイレクトマーケティングを実施したいが、顧客に関するデータが足りない」

ダイレクトマーケティングを実施するためには、商品や顧客に関するデータが必要です。データが不足している場合は、自社サイトを解析したり、外部データを購入したりすることで、必要なデータを収集しましょう。

「ダイレクトマーケティングでは、双方向のコミュニケーションが取ることができる」

ダイレクトマーケティングでは、双方向のコミュニケーションを取ることができるため、顧客からレスポンスを獲得し、顧客データとして収集することができます。

「今回のダイレクトマーケティングは、SNSを使って実施しよう」

ダイレクトマーケティングの実施手法の1つとして、SNSを使った手法があります。特に10代、20代の若年層に有効な手法です。

ダイレクトマーケティングに関係した気になる話題

ダイレクトマーケティングの活用事例①「ネスレジャパン」

ネスレジャパンの「ネスカフェアンバサダー制度」というサービスは、ダイレクトマーケティングの活用事例の1つです。
ネスカフェアンバサダー制度とは、ネスカフェアンバサダーに登録することで、オフィスで本格的なコーヒーを飲むことができるマシンを無料でレンタルすることができるというサービスのことです。

この施策では、マシンのレンタル料金を無料にすることで、サービスを利用しやすい状況を作ることに成功しました。また、紹介による景品制度を設けることで、新規顧客の獲得にも成功しています。

ダイレクトマーケティングの活用事例②「ソフトバンク」

ソフトバンクは、新規顧客を対象として、それぞれの顧客に合わせた料金プランを提示することで、新規顧客の獲得に成功しました。
顧客の利用状況に応じ、最適な料金表を掲載したパンフレットを作成することで、現在の料金と乗り換え後の料金を比較しやすいようにしました。訴求力の高いアプローチをおこなうことで、新規顧客を獲得することに成功しました。


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