POINTプロダクトアウトとは
主に企業が「良いと思うモノ」や「作りたいモノ」、「作れるモノ」を基準に商品開発をおこなうことです。買い手(顧客)のニーズよりも、売り手側の考えが反映されており、主に「作り手が良いと思う製品を作る」「良い製品であれば売れる」という考え方がベースになっています。
ぷろだくとあうと
プロダクトアウトとは、企業が「作りたいモノ」を基準に商品開発をおこなうこと
主に企業が「良いと思うモノ」や「作りたいモノ」、「作れるモノ」を基準に商品開発をおこなうことです。買い手(顧客)のニーズよりも、売り手側の考えが反映されており、主に「作り手が良いと思う製品を作る」「良い製品であれば売れる」という考え方がベースになっています。
プロダクトアウトのメリットは主に3つあります。
①企業のもつ技術力や強みを活かすことができる
プロダクトアウトの考え方ならば、企業の得意とする分野、技術力で製品の開発をおこなうことができます。
②独自の商品開発で大ヒットする可能性がある
プロダクアウトの考え方ならば、市場に出回っていない新たな製品が企画されるケースもあります。これまでにない製品を販売するとなると当然リスクもありますが、同時に大ヒットする可能性も期待できます。
③無駄なコストがかからない
企業の強みや技術力を活かして商品開発をおこなうので、市場調査や新しく部門を作るなどのコストが省けます。
プロダクトアウトのデメリットは主に3つあります。
①開発した商品が世の中のニーズに合わない可能性がある
プロダクトアウトの場合、基本的に顧客のニーズを重視した製品開発はおこなっていないので、提供した製品が顧客のニーズとそこまでマッチしていなければ、売上が思ったように伸びないという可能性もあります。
②製品が売れなかった場合のリスクが大きい
製品を企画・開発・販売するまでに膨大な時間とコストを要する場合、その製品が売れなければ企業は大きな損失を被ることになります。
③マーケティングやプロモーション活動にコストがかかる
これまでにない製品を提供する場合、基本的に顧客に対してその価値を伝え、購買まで結びつける必要があります。そのため、マーケティングやプロモーション活動にコストがかかる可能性があります。
モノを作れば売れる時代ではなくなり、現在は「良いモノであれば売れる」というプロダクトアウトの考え方は時代遅れである、顧客のニーズを最優先すべきである、という声が多くあります。実際、「プロダクトアウトからマーケットインへ」という論調は一時期声高に叫ばれていました。
しかし、プロダクトアウトとマーケットインのメリット・デメリットなどを比較すると一概にプロダクトアウトが古くてダメな概念で、マーケットインが新しく良い概念であるとは結論できません。また、SONYやAppleなど、時代を変える革新的な製品を開発する企業の多くは「プロダクトアウト」に分類できます。従来にはない革新的な製品の開発は、ユーザーに意見を聞いてもそう簡単に作れるものではないです。
企業活動において、基本的には製品は顧客に「選ばれる」ことが最も重要なことであり、プロダクトアウトも、マーケットインも製品が選ばれるための手段にすぎないのでどちらが重要視されるかはケースによって異なります。
より良い製品を作って、それをヒットさせたいならば、プロダクトアウトとマーケットインを掛け合わせ、良い部分を活かしながら製品開発をおこなう必要があります。
そうすることで顧客のニーズに合ったものでありながら企業の個性も反映された製品を作ることができます。