IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年2月16日

おんらいんすとれーじ

オンラインストレージ / Online storage

ファイルやデータなどを格納するストレージをインターネット上で提供するサービス

別名
英字

POINTオンラインストレージ / Online storageとは

オンラインストレージとは、クラウドストレージ、ファイルホスティングサービスとも呼ばれ、ファイルやデータなどを格納するストレージをインターネット上で提供するサービスのことです。オンラインストレージの主な特徴は、データをクラウド上に保存でき、オンライン上で編集できることです。さらに設定によっては作成者以外の第三者にも閲覧・編集の権限を与えることができるので、複数人で同時に作業することが可能です。

オンラインストレージサービスには有料のものと無料のものがあります。一般的には、さまざまな補助的機能が追加されたり、格納できるデータ容量が大きくなると、料金も高くなる傾向にあります。

オンラインストレージのメリット

ここではオンラインストレージの主なメリットを8つ紹介します。

①インターネット環境があればどこからでもアクセスすることができる。
PCだけではなくスマートフォンやタブレット端末などからも利用可能です。なので外出先からでも必要なデータを確認・共有することができます。

②データを一元管理できるので、従来の手間(デバイス経由での情報の共有)を省ける。
オンラインストレージにデータを格納することで、必要な情報を簡単に共有することができます。このようにデータを一元管理することで従来の手間を大幅に簡略化することが可能です。

③自社サーバの管理・運用が不要
オンラインストレージを導入することで、社内ネットワークにサーバを設置して管理・運用する必要がなくなります。

④管理・運用の手間がないので人件費も削減可能
管理・運用にかかる人件費を削減できます。またオンラインストレージは無料もしくは安価に導入可能です。なので自社でサーバーを用意するよりも低コストで導入することができます。

⑤常に最新の状態でサービスを利用できる
基本的にサービスの提供会社がバージョンアップやメンテナンスなどの更新作業をおこなうので、いつでも最新の状態でサービスを利用することができます。

⑥容量の拡張性が高い
無料で利用できる上限を超えた場合、追加料金を支払うことで容量を増やすことができます。また、簡単な手続きですぐにストレージを拡張できるので、容量を気にすることなく利用できます。

⑦自然災害や火災などによるデータの紛失回避
オンラインストレージを導入することで、自然災害や火災などの脅威から企業データを守ることができます。災害に対してのリスクヘッジとしてオンラインストレージは有効です。

⑧バックアップの手間が不要
オンラインストレージでは、バックアップを自動でおこなうことができるので、手動でバックアップをする必要はありません。

オンラインストレージのデメリット

ここではオンラインストレージの主なデメリットを4つ紹介します。

①自社独自のカスタマイズが難しい
オンラインストレージはサービスがパッケージ化されているので、カスタマイズがほぼできないことが挙げられます。その分、豊富な機能を備えたサービスが多いので、導入の際は自社に適した機能を持つオンラインストレージを選ぶとよいでしょう。

②セキュリティに懸念
オンライン上でデータを共有する特性上、情報漏洩や第三者による※サイバー攻撃などのセキュリティリスクは高まります。個人情報や機密情報を含むデータはオンラインストレージでは保存しない、などの対策をとる必要があります。

※サイバー攻撃
インターネットを通じて破壊活動やデータの窃取、改ざんなどをおこなうこと。

③障害対応はできない
オンラインストレージを提供している会社のサーバーに障害が起きた場合、自社で何か解決することは難しいです。基本的にサーバーが復旧するまで待つしかないので、障害発生時の対応については、サービス提供会社に直接問い合わせておくとよいでしょう。

最悪のケースになりますが、オンラインストレージを提供している会社のサーバーが消えてしまうと、データも一緒に消えてしまうことがあります。こういった可能性もあるので導入の際は注意が必要です。

④パスワードの管理が必要
オンラインストレージはIDとパスワードさえ手に入れば、誰でもアクセスできてしまいます。ですのでパスワード管理を厳重にすることはもちろん、日ごろから流出を防ぐために社員へ啓もう活動をおこなったり、退職者が出たときの運用ルールなどを固めるなどの対策が必要になります。

オンラインストレージとクラウドの関係性

クラウドとは、クラウド・コンピューティングの略称です。クラウドを用いて運用するクラウドサービスは、インターネットを使って提供されるサービス全般のことを指します。
クラウドサービスは、インターネットで利用できる複数のサービスの総称ということになります。

オンラインストレージにはそのサービスの提供形態によって大きく、種類が分かれますが、そのほとんどはクラウドサービスである「SaaS」に分類されます。オンラインストレージの中には、企業のインフラとして機能する「IaaS」のサービスや、プラットフォームとしての機能を持つ「PaaS」のサービスもあります。

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オンラインストレージ / Online storageの使用例

「データは手元に置いて管理するのではなく、インターネット上のオンラインストレージへ格納しよう」

データをインターネット上に保存することで、簡単に情報の共有をおこなうことができます。また、データを一元管理できるので従来の手間(デバイス経由での情報の共有)を省くことができます。

「オンラインストレージはセキュリティ面に不安がある」

ファイルの共有範囲の設定を間違えてしまったり、提供している会社のサーバーの事故による情報漏洩など、オンラインストレージはセキュリティ面に様々なリスクがあります。

※セキュア
一般的に「安全である」「危険がない」といった意味の英語です。ここでは主にセキュリティが高いということを指しています。

「業務の効率化を図るためにオンラインストレージを導入しよう」

オンラインストレージはその特性上、必要な情報を簡単に共有することができます。複数人でデータのやり取りや管理をおこなう場合、オンラインストレージを利用することで従来の手間を省くことが可能です。

「オンラインストレージを無料で使うことは可能ですか?」

「無料プランがあるオンラインストレージ」ならば、お金をかけずに利用することができます。セキュアに利用したい方や豊富な機能を求める方には有料版が適しています。

オンラインストレージ / Online storageに関係した気になる話題

オンラインストレージが浸透した背景

オンラインストレージが浸透した主な要因は2つあります。

1つ目の要因は、「技術が進み業務で取り扱うデータの容量が大きくなったこと」です。
例えば、メールで大量の画像や動画の共有をおこなう場合、容量の大きなデータは添付容量制限を超えてしまい、共有ができないといったことがあります。オンラインストレージならばクラウド上にデータを保存し、そのURLを共有するだけで容量の大きなファイルでも簡単に共有できます。

2つ目の要因は、業務に※チャットツールを利用する企業が増えたことです。チャットツールならば、オンラインストレージのURLを送るだけでファイルの共有が可能です。
今後もチャットツールを利用する企業が増えていけば、オンラインストレージの需要がさらに高まっていくでしょう。

※チャットツール
PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスを利用してコミュニケーションをとることができるコミュニケーションツールです。

代表的なオンラインストレージ

代表的なオンラインストレージとして「Google Drive(グーグルドライブ)」や「OneDrive(ワンドライブ)」、「Dropbox (ドロップボックス)」などがあります。

Google Driveには「使いやすい共有機能」「Googleドキュメントファイルを扱える」「Googleドライブ形式ファイルは容量無制限」などの特徴があります。またセ、キュリティが強固で、ほかのGoogleサービスと連携して使用できます。

OneDriveはMicrosoft社のOfiice365と密接に連携し、全世界で2億人以上の利用者がいると言われています。OneDriveは、Microsoftアカウントさえあれば、OSを問わずさまざまなデバイスから誰でも利用できるオンラインストレージサービスで、比較的安価で利用できます。

Dropboxは5億人を超えるユーザー数を誇り、30万以上の会社・法人・団体が世界中で活用しています。Dropboxの最大の強みは「ファイル共有性能」です。簡単な操作で1カ所に集約されたファイルは、検索が容易で、スマホ、タブレット、PCとすべてのデバイスで安全に素早く同期することが可能です。

ほかにも、firestorage 、box、MediaFire、Smooth File 6、Amazon Drive、Cloud Driveなどがあります。


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