IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年9月29日

きゃっしゅ

キャッシュ

キャッシュとは、データを一時的に保存することで、高速なデータへのアクセスを可能にする仕組み(もしくは一時保存したデータそのもの)のこと。

英字

POINTキャッシュとは

キャッシュとは、データを一時的に保存することで、高速なデータへのアクセスを可能にする仕組み(もしくは一時保存したデータそのもの)のことを指します。キャッシュの仕組みは以下のようになっています。

初めて閲覧するWebページでは、そのページ情報をダウンロードしたあとで、デバイスにページが表示されます。同時に、閲覧したページのテキストや画像などの情報は「キャッシュ」としてハードディスクに保存されます。ページに再度アクセスするときには、もう一度ページ情報をダウンロードすることなく「キャッシュ」を読み込むだけで済むため、表示を高速化できます。

キャッシュの種類

キャッシュは、大きく分けて2種類あります。

①ブラウザキャッシュ

ブラウザキャッシュとは「デバイスに保存されたWebブラウザが過去に取得したデータ」のことを指します。ブラウザ(webブラウザ)とは「インターネット上の情報を取得・閲覧するためのアプリ」のことです。

ブラウザキャッシュとして保存されているページと同じページを閲覧しようとした場合、ブラウザは新たにページ情報を取得する必要がなく、ブラウザキャッシュを利用してそのページを表示する仕組みです。

②サーバーキャッシュ

サーバーキャッシュとは「Webサーバーに保存された過去に作成したデータ」のことを指します。サーバー(Webサーバー)とは「Webブラウザからのリクエストに応じて、保管していた情報を提供するコンピューター」のことです。

サーバーキャッシュが保存されていれば、webブラウザからリクエストを受けてもサイトを表示するために必要なファイルを新たに作成する必要がなく、キャッシュからデータを提供することが可能です。

キャッシュのメリット

キャッシュは、ユーザー・サイト管理者の双方にとってメリットがあります。

ユーザーとしてのメリットは「ページが素早く表示される」ことです。同じページにアクセスするたびに時間がかかっていては、ユーザーにとって大きなストレスになります。キャッシュによって待機時間のストレスを緩和することができます。

他方で、サイト運営者にとってのメリットは、SEO対策になるということがあげられます。ページの表示速度は、ユーザーの利便性に強く影響します。キャッシュによってユーザーの利便性が向上することによって、検索エンジンからの評価を高めることができます。

キャッシュのデメリット

キャッシュには、主に2つのデメリットがあります。

1つ目のデメリットは「キャッシュが溜まり過ぎるとブラウザの動作が重くなる」ということです。
数多くのサイトを閲覧していると、その分多くのキャッシュが溜まっていきます。キャッシュが溜まりすぎると、デバイスのメモリの容量を圧迫し、フリーズが起こってしまうこともあります。そのため、キャッシュは溜まりすぎる前に削除したほうが良いです。

2つ目のデメリットは「ページの最新情報が反映されない可能性がある」ということです。
キャッシュを利用してページにアクセスする場合、利用するキャッシュはページに最初にアクセスしたときにダウンロードしたものです。そのため、ページの情報が変わっていた場合、キャッシュでアクセスしてもその変化が反映されないことがあります。

最新情報が反映されていない場合は、スーパーリロード(キャッシュを使わずページにアクセスすること)や、キャッシュを削除することによって解決できます。

キャッシュを削除する方法

キャッシュを削除する方法は、使っているブラウザよって異なります。ここでは、例として、Google chromeとsafariの2つを取り上げます。

①Google chrome

chromeのキャッシュを削除するには、以下のように進めてください。
まず、chromeアプリを開きます。次に、右上の3つの点が並んだメニューボタンを開きます。メニューの中から「その他ツール」➡︎「閲覧履歴の削除」と進めます。削除したい期間を設定することで、設定期間中のキャッシュを削除することができます。

②safari

iphoneのデフォルトブラウザであるsafariのキャッシュを削除するには、以下のように進めてください。
まず、ホーム画面から「設定」を開きます。次に、「safari」を選択します。その後、青文字で表示されている「履歴とwebサイトデータを消去」をタッチすれば、キャッシュの削除をすることができます。

キャッシュの使用例

このサイトはキャッシュがないから読み込みが遅い

初めて閲覧するサイトだと、当然ながらキャッシュがありません。そのため、サーバーから提供される情報を1からダウンロードしなければならず、容量が大きいサイトの場合は時間がかかることがあります。

キャッシュを無視してアクセスできない

キャッシュの影響を受けずにアクセスする方法としては「スーパーリロード」「キャッシュの削除」という2つの選択肢がありました。このうち、キャッシュを無視してアクセスするスーパーリロードは、スマホでは利用することができないので注意してください。

キャッシュ削除の仕方がわかりづらい

キャッシュは削除しようと思っても、キャッシュ削除の方法はブラウザごとに異なります。よく使用するブラウザだけでもキャッシュ削除の方法を把握しておいたほうが、後で消したくなったときにスムーズにおこなえます。

キャッシュに関係した気になる話題

混同しやすいキャッシュとCookieの違いとは

Cookie(クッキー)とは、webページにアクセスしたユーザーの情報(IDやパスワードなど)を一時的に保存する仕組みのことをいいます。

キャッシュとCookieは、どちらも「一時的に情報を保存する仕組みである」という意味では共通しています。しかし、キャッシュがページの情報を保存するものである一方、Cookieはユーザー情報を保存します。キャッシュとCookieは「保存する対象」が大きく異なっています。

実はブラウザによってキャッシュの保存容量は決まっている

多くのブラウザでは、キャッシュの保存容量の上限が決まっています。キャッシュのデータ量が保存可能な量を満たすと、過去のデータから順に削除されていく仕組みです。また、ブラウザによってはキャッシュの保存期間を設定することも可能で、その場合は一定保存期間が過ぎたキャッシュが自動で削除されます。

キャッシュの削除の設定については、「利用しているブラウザ キャッシュ 削除」で検索してみると簡単に見つかります。


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