POINTビッグデータとは

ビッグデータとは、巨大で複雑なデータ群のことです。広義では、ある目的をもってあつめられた大量のデータ群のことをいいますが、ITの分野では、一般的なデータ管理やソフトウェアでは扱うことが難しいほど巨大で複雑なデータ群をビッグデータと呼ぶことが多いです。

インターネットの普及やITの発展に伴い、個人のスマートフォンからの情報やコンビニの購買情報など、様々な種類のデータがビッグデータとして大量に蓄積されるようになりました。近年これらのビッグデータを活用して、マーケティング施策の決定や新たな市場価値の創出などがおこなわれています。

ビッグデータの定義

ビッグデータには様々な定義がありますが、よく用いられる定義には「量(volume)」「速度(velocity)」「多様性(variety)」という3つのVがあります。

①量(volume)とは、データ容量のことです。ビッグデータは一般的なデータ管理やソフトウェアでは処理しきれないほどデータ量を持っているという特徴があります。

②速度(velocity)とは、データの更新頻度です。ビッグデータでは、コンビニの24時間の購買情報やスマートフォニューザーの位置情報など、リアルタイムなデータが収集されることが多いです。

③多様性(variety)とは、データの種類のことです。ビッグデータには、単に数値だけでなく、テキストや音声、ビデオなど様々な種類のデータが存在します。

これらの定義に、ビジネスにおいて価値を生めるかという「価値(Value)」の定義を追加して4Vと表現したり、他にも「変動性(variability)」「複雑性(complexity)」を定義に加えたりする場合もあります。

ビッグデータの重要性

ビッグデータを収集し分析することで、ビジネスにおいてコストの削減や新たな市場開拓、企業経営の決定に生かすことができます。そのため、ビッグデータそのものというよりも、ビッグデータをどのように分析し活用していくかが重要です。

また、IT技術の発展や普及により、個人レベルのデータを大量に収集できるようになり、今後も得られるデータはさらに増えていくことが予想されます。そのため、今後もビッグデータを収集・分析し、ビジネスに生かすことが重要視されるでしょう。

ビッグデータを分析してできること

ビッグデータを分析することで、業務効率化やコスト削減、未来予測などができます。
例えば、物流業界では、搬送方法とルートの組み合わせについて、ビッグデータを用いることで多数の拠点やルートの中から最適な組み合わせを算出することができます。このように最適な搬送方法とルートを選択することで、より効率よく荷物を搬送でき、業務効率化だけでなく搬送コストや人件費も削減できます。
また、小売業では、ビッグデータを用いて、いつ、どんなものが、どこで売れるかなどといった、詳細なデータを分析することが可能です。そのため、顧客セグメントや個人に対してそれぞれ最適なマーケティング施策をとることが可能です。

ビッグデータに関係した気になる話題

ビッグデータとAIの関係

ビッグデータとAIには、ビッグデータをAIで処理することで、ビッグデータから欲しいデータを抽出することができ、また、AI自身も処理能力を高めてさらに高度な処理をすることができるという関係があります。
AIは事前に大量の情報を学習し、処理したいデータに対し統計的な処理を施します。そのため、事前に得られる情報が大量であればより高度な処理ができるようになります。
また、AIは24時間稼働させることができ、人間よりも高速なデータ処理が可能です。未来予測や仮説の検証などに用いられます。