IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年7月6日

いんてんとでーた

インテントデータ

顧客の興味・関心を特定するデータのこと

英字

POINTインテントデータとは

インテントデータとは、顧客の興味・関心を特定するデータのことで、Webページ上のユーザー行動の中でも、特に意思を持っておこなわれた行動のことを指します。

インテントデータを把握することで、顧客が興味・関心を持っている事項を明らかにすることができます。また、新しいマーケティング施策を立案する際や、アプローチ方法を選定する際など、インテントデータを利用することで、有利なターゲティングを図ったり、精度の高いマーケティングをおこなったりすることができます。

従来は、自社サイトに訪れたユーザーのみ、サイト内での行動履歴を分析することで、インテントデータを取得していました。しかし最近は、パートナー企業やベンダーからデータを取得することで、外部のWeb行動に関する情報も収集することができるようになりました。

インテントデータが注目されるようになった背景

インテントデータが注目されるようになった背景として、インテントデータを提供するベンダーの登場が挙げられます。

これまでは、自社サイトを訪問したユーザーであればはインテントデータを取得することができました。IPアドレスからアクセス元を特定し、閲覧ページやダウンロードコンテンツなど、サイト内の行動を分析することで、顧客が興味・関心を持っている事項を把握することができたからです。

しかし近年、インテントデータを提供するベンダーが登場したことで、自社のWebサイトだけでなく、外部の様々なサイトからデータを取得することができるようになりました。インテントデータを提供するベンダーは、外部の様々なサイトから、アクセスしたページや閲覧回数など、ユーザー行動に関するデータを取得します。

外部のWeb行動に関する情報を利用することで、自社サイトの情報のみを分析した場合に比べ、高い精度で顧客の興味・関心を分析することができます。

インテントデータの利用方法

インテントデータを利用することで、見込み顧客の興味・関心がある事項と、その度合いを分析することができます。

これにより、見込み顧客に優先順位をつけたり、自社の商品・サービスに興味を示している顧客に限定してリターゲティング広告を配信したりするなど、効果的なマーケティング施策をおこなうことができます。また、顧客の購買フェーズを推測し、適切なアプローチをかけることも可能です。

インテントデータをさらに活用するためには?

インテントデータをさらに活用するためには、自社のデータを組み合わせることが重要です。

特定のキーワードに興味・関心のある顧客の情報を得ることができても、それだけではどのようにアプローチをかけるべきか判断することが難しいからです。BtoBの場合、アプローチ方法の1つとして、顧客企業に直接電話をかけることが考えられますが、必然的に代表電話にかけることになってしまうため、関係性を構築することは非常に難しいです。

しかし、ベンダーが提供する外部のWeb行動に関する情報と、自社サイトから取得したユーザーデータを組み合わせることで、効果的なアプローチ方法の判断が可能となります。そのため、インテントデータを活用するためには、自社データをと併せて分析することが非常に重要となります。

インテントデータと自社データを組み合わせることで実現できるアプローチ

インテントデータと自社データを組み合わせることで、以下のようなアプローチを実現することができます。

①情報提供をおこなうことで商談のきっかけを作る
対象となる顧客の興味・関心を把握することで、顧客が知りたい情報をタイムリーに提供することができます。これにより、商談のきっかけを作ることができます。

②見込み顧客の優先順位をつける
顧客が興味・関心を持っている事項とその度合いに応じて、顧客に優先順位をつけることができます。また、自社サイトの分析結果では優先順位が低くても、外部サイトでの行動スコアが高ければ、優先順位を高めることができます。

③効果的な広告運用をおこなう
インテントデータにおける行動スコアが高い顧客に限定し、リターゲティング広告を配信することで、対象の顧客と接点を持つことができる可能性があります。

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インテントデータの使用例

「インテントデータを利用し、顧客に優先順位をつけよう」

インテントデータを利用することで、顧客の興味・関心とその度合いに応じて、優先順位をつけることができます。

「我が社のサイトのインテントデータを収集しよう」

自社サイトを訪問したユーザーの行動履歴を分析することで、顧客の興味・関心を特定することができます。行動履歴とは、ユーザーが閲覧したページやその回数、ダウンロードしたコンテンツのことを指します。

「ベンダーが提供するインテントデータを購入しよう」

外部のWeb行動に関する情報を取得したい場合、インテントデータを提供するベンダーから購入することができます。

「インテントデータの分析結果をもとに、リターゲティング広告の配信先を決定しよう」

インテントデータを利用することで、自社の商品・サービスに興味・関心はあるものの、接点がない顧客を特定することができます。こうした顧客を対象にリターゲティング広告を配信することで、接点を持つことが可能となります。

インテントデータに関係した気になる話題

インテントデータを提供するベンダー

インテントデータを提供する主なベンダーとしては、「bombora」や「Aberdeen」が挙げられます。また、ツールレビューサイトの「G2Crowd」も、掲載するツールの閲覧者データをもとにしたツールに関するインテントデータを提供しています。これらはすべて海外のベンダーで、特にBtoBマーケティングにおいてよく利用されています。

国内でインテントデータを提供しているベンダーは少なく、Intimate Merger社が提供する「Select DMP」と、Landscape社が提供する「uSonar」が主なベンダーです。


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