VBAとは、Visual Basic for Applicationsの略で、Microsoft Officeシリーズのソフトウェアの拡張機能、また、そのために用意されたプログラミング言語のことをいいます。ユーザーはVBAを用いて簡単なプログラムを記述・実行し、複雑な処理の自動化などをすることができます。
VBAはExcelでよく利用されるため、Excelで使われる「Excel VBA」が有名ですが、WordやAccess、PowerPointなどでもVBAは利用でき、それぞれ、「Access VBA」、「PowerPoint VBA」などと呼ばれます。
マクロとは、もともとコンピュータの処理を自動化する技術のことをいいます。しかし、現在マクロという場合は、Microsoft Officeで処理を自動化させるための機能、また、VBAを用いて記述されたMicrosoft Office上での操作手順のことを指す場合が多いです。
マクロ機能には、Microsoft Office上での操作を自動で記録する機能があり、記録されたマクロを異なるファイルで実行することで元の操作を再現することができます。
さらに、マクロ機能にはVBAを編集・実行する機能が備わっており、VBAを用いて自分でプログラムを作成し、Microsoft Officeの処理の自動化をすることもできます。
VBAとマクロの関係
VBAはマクロを記述するためのプログラミング言語、マクロはVBAという言語で記述されたプログラムのことを指します。
例えば、エクセルで「あるデータの範囲を指定→並び替えの条件を設定→並び替え完了」という操作を自動化させたい場合、この一連の操作のプログラム「マクロ」をVBAを用いて記述し、異なるファイルでその「マクロ」を実行すれば、同様な処理をおこなうことができます。
VBAを使うメリット
VBAを使うメリットとしては、日常的におこなう複雑な作業、繰り返しの作業を自動化できることです。データの管理や事務作業を自動化したいときににとても便利です。
さらに、VBAでいつもの作業を自動化することで、作業の効率化や人為的なミスの防止につながります。
VBAのデメリット
VBAのデメリットとして、大量のデータを処理するのに時間がかかりすぎてしまうことがあります。例えば、Excelで100万件のデータのソートをおこないたいとき、Excel VBAでは処理に実用的でないほど時間がかかってしまいます。この場合、Access等を用いてデータを処理した方が良い場合があります。
また、VBAはOffice製品にしか使うことができず、汎用性がありません。VBAを勉強したとしても、他の製品などでプログラミングをしたい場合にはまた別言語を勉強しなければいけません。
VBAでできること
VBAでできることを大きく3つ挙げます。
①Excelデータの計算や並び替え、グラフの作成などの操作を数回のクリックで完了させることができます。他にも、セルだけでなくワークシートやブック自体の操作も自動化したり、他のExcelファイルからデータを読み込んだりする機能もあります。VBAの代表的な機能として有名です。
②定型ファイルの作成をすることができます。Excelに限らず、WordやPowerPointなどのファイルを取り込み、帳票や報告書の作成ができます。データを転記する手間が省けるほか、ミスも減らすことができます。
③VBAを使用できるMicrosoft Office製品同士でデータのやり取りが可能です。例えば、ExcelのデータをWord文書に挿入してWordからExcelシートの操作をおこなう、AccessからExcelにデータを読み込みグラフを作成するなどの動作が可能です。
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「VBAを学んでExcel作業を自動化するんだ」
VBAを用いてマクロを作成・実行することができれば、Microsoft Officeでの処理を自動化させることができます。単純な繰り返し作業などが自動化できるので便利です。
「記録されたマクロはVBAで記述されているんだね」
マクロ機能の1つにMicrosoft Office上の操作の記録があり、これらはVBAで記録されます。記録されたマクロはVBEで確認することができます。
「Word VBAを使って文字入力を自動化するマクロを作成するよ」
Word VBAはWordで用いられるVBAのことです。Word VBAでは、ショートカットキーで特定の文字を挿入できるようにしたり、自分好みの検索機能・置換機能を設定したりすることができます。
VBAと似た単語「VB」、「VBE」とは
VBAと似た単語で「VB」、「VBE」というものがあります。
VBとは、VBAのもととなるプログラミング言語のことです。VBが様々なアプリケーションを開発できる言語なのに対し、VBAはMicrosoft Officeシリーズのソフトウェア専用の言語であると言えます。VBAはMicrosoft Officeのソフトウェア上で使うことができますが、VBは開発環境が必要です。
VBE(Visual Basic Editor)は、VBAでマクロを作成・編集するときに利用するアプリケーションのことです。Microsoft Officeでは開発タブから使うことができます。
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