IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年7月7日

いんふぉまてぃぶでーた

インフォマティブデータ

識別子情報やインターネットの利用にかかるログ情報など、個人に関する情報が統計化されたデータのこと

英字

POINTインフォマティブデータとは

インフォマティブデータとは、識別子情報やインターネットの利用にかかるログ情報など、個人に関する情報のことで、個人を特定することができないものの、プライバシー上の懸念が生じうる情報や、これらの情報が統計化された情報のことを指します。

具体的には、郵便番号、メールアドレス、性別、職業、趣味、顧客番号、cookie情報、IPアドレス、契約者・端末固有ID、位置情報、閲覧履歴、購買履歴などがインフォマティブデータにあたります。

インフォマティブデータの定義は、JIAAが「プライバシーポリシーガイドライン」において定めました。「インフォマティブデータ」という言葉は、インターネット広告で取り扱われる個人に関する情報が情報価値を持つ(インフォマティブ)ことを由来とする造語で、個人情報保護法における「個人情報」と区別して定義されています。

インフォマティブデータの主な項目

インフォマティブデータの取得項目は、データを取得する企業によって異なりますが、主な項目として以下の6つが挙げられます。

・使用している端末・ブラウザに関する情報
 (IPアドレス、OSの種類・バージョン など)
・Webブラウザを利用する際に取得される情報
 (cookie ID、閲覧履歴、検索履歴、ページごとの滞在時間 など)
・スマートフォンアプリを利用する際に取得される情報
 (広告識別子、アプリ利用履歴 など)
・インターネット広告接触ログデータ
・位置情報
・購買データ

インフォマティブデータの利用目的

インフォマティブデータの利用目的は、取得項目と同様、データを取得する企業によって異なります。しかし、主な目的として以下の2つが挙げられます。

①商品やサービスの開発・改善
インフォマティブデータを取得し、マーケティング施策や経営分析に利用することで、自社が提供する商品やサービスの開発・改善に繋げることができます。また、運営しているWebサイトやスマートフォンのサービス向上にも役立てることができます。

②ユーザーの興味・関心にあった情報の提供
インフォマティブデータを取得し、ユーザーの興味・関心を分析することで、ユーザーの興味・関心にあった情報を提供することができます。例えば、ユーザーに適したキャンペーンを案内したり、より効果的な広告を配信したりすることができます。

インフォマティブデータの取得方法

インフォマティブデータの取得方法には様々なものがありますが、よく用いられる取得方法として、「Cookie」と呼ばれる文字情報や、「AAID/IDFA」という広告識別子を利用する方法が挙げられます。「cookie」や「AAID/IDFA」を利用することで、ユーザーが使用しているブラウザや端末を識別することができるので、ユーザーのインフォマティブデータを取得することができます。

また、企業によっては、パートナー企業からインフォマティブデータを提供を受けている場合もあります。

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インフォマティブデータの使用例

「インフォマティブデータを参考にして、新しい商品を開発しよう」

インフォマティブデータを取得し、マーケティング施策やユーザー分析に利用することで、新商品を開発する際や、既存の商品を改善する際に参考にすることができます。

「インフォマティブデータを第三者に提供する」

インフォマティブデータを取り扱っている企業の中には、提携先企業に対し、第三者提供をおこなっている場合があります。

「インフォマティブデータの利用を停止したい」

インフォマティブデータの利用を停止したい場合、オプトアウト機能を利用することで、インフォマティブデータを利用した広告の配信や、第三者提供を停止させることができます。

「どのような情報がインフォマティブデータとして取得されるのか?」

インフォマティブデータとして取得される情報は、企業によって異なります。具体例としては、IPアドレスやcookie ID、広告識別子などが挙げられます。

インフォマティブデータに関係した気になる話題

インフォマティブデータの「第三者提供」とは

インフォマティブデータを取得する企業によっては、取得したインフォマティブデータを第三者へ提供することもあります。このことを「第三者提供」といい、第三者提供に関する詳細は、企業のWebサイトやガイドラインなどで定められています。

第三者提供に関するルールは企業によって異なりますが、広告配信事業者や広告会社など、提携先企業に提供される場合が多いです。また、提供されたインフォマティブデータは、リターゲティング広告の配信や、リコメンド、ユーザー分析などに利用されます。

インフォマティブデータの「オプトアウト」とは

インフォマティブデータを取り扱っている企業によっては、オプトアウト機能を提供している場合もあります。ユーザーはこの機能を利用することで、インフォマティブデータを利用した広告の配信や、第三者提供を停止させることができます。

オプトアウトの手法としては、主に「Webサイト上でのオプトアウト」「cookieの無効化」「広告識別子のリセットと無効化」という3つの手法が挙げられます。

①Webサイト上でのオプトアウト
Webサイト上でオプトアウトをおこなう場合、企業側が設定しているページから、オプトアウトをおこなうことができます。

②cookieの無効化
ブラウザの設定を変更することで、cookieを削除し、これまでのインフォマティブデータの利用を停止することも可能です。ただし、インフォマティブデータの取得そのものが停止するわけではなく、あくまでもこれまでのインフォマティブデータの利用が停止するだけなので、注意が必要です。
また、設定を変更することで、cookieの機能を無効化することができますが、Webサイト上のサービスが一部利用できなくなる可能性があります。

③広告識別子のリセットと無効化
スマートフォンの場合、広告識別子「AAID/IDFA」をリセットすることで、これまでのインフォマティブデータの利用を停止することができます。ただし、cookieの無効化と同様、インフォマティブデータの取得そのものが停止するわけではありません。
また、設定を変更することで、広告識別子を無効にすることも可能です。


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