IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年6月29日

みらーさいと

ミラーサイト

あるWebサイトとそっくりに複製されたWebサイトのこと

英字

POINTミラーサイトとは

ミラーサイトとは、元となるWebサイトと全く同じ内容、あるいは一部分が同じ内容を持つ、複製されたWebサイトのことをいいます。
ミラーサイトは、同じ内容のWebサイトを別のサーバーに用意することで、アクセス集中などによりサーバーがダウンしてしまうことを防ぐ目的でよく用いられます。また、以前はSEO目的でミラーサイトが作成されることもよくありましたが、現在は、GoogleのアップデートによりかつてのSEO効果は得られなくなったため、SEOのために用いられることはほとんどなくなりました。

ミラーサイトが作られる主な目的

ミラーサイトが作られる主な目的を3つ挙げます。

①アクセス集中時の負荷軽減のため
全く同じ内容のWebサイトを別のサーバーに用意することで、アクセスを分散させてサーバーの負荷を軽減することができます。例えば、災害時にアクセスが集中しやすい自治体のホームページやソフトウェアの配布サイトなどで用いられることが多いです。

②ユーザーを騙して個人情報を盗むため
本物のWebサイトとそっくりのミラーサイトでユーザーを騙し、個人情報やアカウント情報を盗む目的で用いられることもあります。こういった詐欺のために作られるミラーサイトのことを「フィッシングサイト」「偽サイト」などと呼びます。

③SEOのため
Googleにより検索エンジンの大型アップデートがおこなわれる前は、SEOのためにミラーサイトが作成されることがよくありました。現在は、重複コンテンツであるミラーサイトが上位表示されることはなくなったため、SEOのためにミラーサイトが作られることはほとんどなくなりました。

ミラーサイトはSEOに悪影響を与える

パンダアップデートと呼ばれる、2011年におこなわれたGoogle検索エンジンの大型アップデートにより、ミラーサイトを含む重複コンテンツの存在は検索順位に悪影響を与えるようになりました。そのため、現在SEOのためにミラーサイトが作成されることはほとんどありません。
また、ミラーサイトの作成目的がアクセス集中対策であったとしても、悪質な目的で作成されたミラーサイトと同様にペナルティを受けてしまうことにも注意が必要です。ミラーサイトを作成するときは、検索エンジンにインデックスされないようにするための”noindex”やWebサイトの評価分散を防ぐための”canonical”などを用いる必要があります。

第三者の悪意あるミラーサイトへの対処法

悪意がある第三者により自サイトのミラーサイトが作成され、自サイトの検索順位が下がってしまう場合があります。そのときは、ミラーサイトを見つけて、Googleに著作権侵害の申請をしましょう。

ミラーサイトを見つけるには、Google検索を利用する方法があります。Googleの検索したURLの最後に「&filter=0」と入れて検索すると、重複コンテンツが表示された検索結果が表示されるので、そこから第三者が作成したミラーサイトを見つけることができます。他にも、コピペチェックツールなどを用いる方法もあります。

また、ミラーサイトから被リンクを受けている場合も、Googleからペナルティを受けてしまう場合があります。ミラーサイトからの被リンクを見つけた場合はリンクの否認などの対応が必要です。

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ミラーサイトの使用例

「ミラーサイトを公開して、サーバアクセスを分散させよう」

アクセスの多いWebサイトなどでは、アクセス負荷を分散するためにミラーサイトが作成されることがあります。その場合は、Googleからペナルティを受けないよう、”noindex”などを用いながら運用しましょう。

「第三者から勝手にミラーサイトを作成されたせいで、自社サイトの検索順位が急落してしまった」

ミラーサイトの存在は検索順位に悪影響を及ぼします。検索順位が急落した場合は、第三者からミラーサイトが作成されていないか確認し、見つけた場合は速やかに報告するようにしましょう。

「フィッシング詐欺ではよく本物そっくりなミラーサイトが使われているね」

フィッシング詐欺など、ユーザーを騙して個人情報を奪うためにミラーサイトが作られることもあります。Webサイトに個人情報を入力する際は、本物のサイトかどうか確認しましょう。

ミラーサイトに関係した気になる話題

ミラーサイトは著作権侵害になる場合もある

サイトの運営者の許可なく無断でサイトをコピーしてミラーサイトを作ることは、著作権侵害にあたります。こういった場合、GoogleはDMCAと呼ばれる著作権に関する法律に基づき、著作権侵害をしているコンテンツに対して、インデックスから削除するなどの対応を取っています。

DMCAとは、デジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act)の略で、アメリカのデジタルコンテンツ上の著作権に関する法律のことです。以前は、自サイトを盗用しているサイトの運営者に直接連絡する必要があり、サイトの運営者と連絡がつかない場合は盗用サイトが検索結果に表示されたままでしたが、DMCAが制定されたことで、Googleに申請して盗用サイトを削除してもらうことが可能になりました。


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