ノンターゲティング広告は、ディスプレイ広告などのインターネット広告において、ターゲットを絞らずに配信する広告です。
一般的に、インターネット広告は広告のターゲットを定め、性別や地域、年齢などから広告を表示するユーザーを絞り、より効果を上げやすくします。それに対し、ノンターゲティング広告は、ターゲティングをしないため、成果に結びつく可能性は低くなります。そのため、ノンターゲティング広告はある特定の目的を持って行うことが多いです。
ノンターゲティング広告はブロード配信とも呼ばれます。
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリなどの広告枠に表示される広告のことです。テキストだけでなく、画像や動画を用いてより効果的な広告を表示でき、ターゲットによって表示する広告を変えることもできます。リスティング広告に比べ、検索キーワードに依存しないので、まだ欲求を自覚していないユーザーや商品を知らないユーザーといった潜在層に向けて広告を出すことが得意です。
ノンターゲティング広告は、ディスプレイ広告の手法の一種です。もともとディスプレイ広告は潜在層に向けた広告が得意であるため、ターゲットをあえて絞らないことで、商品を必要とする潜在層に向けて広告を出すことができます。
ノンターゲティング広告を行う理由・意図
ノンターゲティング広告を行う理由として、商品の認知度を高めること、情報を得てターゲットを絞ることなどがあります。
ノンターゲティング広告はターゲットを絞らないため、幅広いユーザーに広告を届けることができます。その結果、商品の認知度を高めたり、幅広いターゲットから成果を得たりできることがあります。また、ターゲティングを行いたくても効果的なターゲティングがわからない場合、1度ノンターゲティング広告を出して、その広告を分析することで、効果的なターゲットを絞ることができます。
ノンターゲティング広告を活用ができる例
ノンターゲティング広告は、ターゲットを絞らないため、より幅広く多くのユーザーを集客することができます。そして、まだ欲求を自覚していないユーザーや商品を知らないユーザーといった潜在層へアプローチできるプレイスメント情報を得ることで、それをもとにプレイスメントを選び、新たにターゲティングをすることができます。広告の入札価格を低く設定しても多くのユーザーを集めることがでるため、この場合ではノンターゲティング広告がよく用いられます。
M=Memory(記憶)とは?(企業側の視点)
Memoryも上の2つと同様に、「感情段階」にあたります。
Memoryとは、顧客に商品や企業の情報を記憶してもらうこと、そしてその記憶を呼び起こすフェーズのことです。
顧客が「商品を購入したい」と感じても、場合によっては購入にいたるまで時間がかかることがあり、この間にほかの商品に興味を持ってしまう可能性もあります。インパクトのあるデザインにする、記憶に残るような「キャッチフレーズ」で商品を伝えるなど、ふと思い出すような工夫をしておくとよいでしょう。
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「ノンターゲティング広告の使い方を考えよう」
ノンターゲティング広告は、ターゲティング広告に比べて成果が出にくいため、目的をしっかり持たないと広告費用の無駄になってしまいます。
「ノンターゲティング広告の運用期間が長すぎないかな」
ターゲットのデータを集めることを目的としたノンターゲティング広告は、それだけでは効果が上がらないため、あまり長い時間運用しても効果が上がることは少ないです。適切な運用期間の設定が必要です。
「ノンターゲティング広告が効果的だろう」
商品の認知度を上げたい場合やブランディングを目的とした場合、ターゲティング広告よりもノンターゲティング広告の方が適している場合があります。
「ノンターゲティング広告はクリック単価が安いね」
ノンターゲティング広告の多くはクリック課金制で、ユーザーがクリックするごとに広告費がかかります。ノンターゲティング広告は比較的CPCが低く、安価に運用できます。
「YDNでノンターゲティング広告を配信する」
ノンターゲティング広告は、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)でしか利用できず、Google ディスプレイ ネットワーク(GDN)では配信できません。
ノンターゲティング広告とリターゲティング
リターゲティングは、インターネット広告手法の1つで、1度広告を表示させたユーザーの行動を追跡し、再度同じ広告を表示させる手法のことです。
ノンターゲティング広告では、潜在層であるユーザーにアプローチしてもすぐに成果につながることは少なく、何度もアプローチする必要があります。そのため、リターゲティングを用いて、何度もアプローチすることで広告の成果を上げることにつながります。ただし、同一ユーザーに何度も広告を表示しても逆効果な場合もあるため、同一ユーザーの広告の表示回数を制限することもあります。
その他の購買行動フレームワーク
AIDMAやAISAS以外にも消費行動フレームワークは多くあります。
・AIDCA(アイドカ)
AIDMAと同様のフレームワークですが、AIDMAにあったMemory(記憶)が、AIDCAではConviction(確信)に変化しています。主にダイレクトマーケティングで用いられます。
・AIDCAS(アイドカス)
AIDCAの概念にSatisfaction(満足)が加わったフレームワークです。
AIDCAと同じくダイレクトマーケティングで活用される、ユーザーの購買決定プロセスのフレームワークです。
・AISCEAS(アイセアス)
AISASにComparison(比較 )とExamination(検討)の要素を加えた、消費者が購買へ至る段階を説明するモデルのことです。
・AMTUL(アムツール)
AIDMAモデルが一回の購買行動モデルを説明しているのに対して、AMTULモデルでは継続購買を説明しています。
・AISA(アイサ)
ソーシャルメディアの影響力に着目した、購買決定プロセスの1つです。
AISASと異なり3文字目のSの意味が異なります。
AISASのSは「検索」ですが、AISAのSは「ソーシャルフィルター」です。
・SIPS(シップス)
ソーシャルメディアの普及に対応した消費者行動プロセスです。
SIPSの名前は、共感する(Sympathize)、確認する(Identify)、参加する(Participate)、共有 & 拡散する(Share & Spread)の頭文字をとったものです。
・ARCAS
ARCASでは、来店から購入後の再来店までの消費者の行動を体系的に整理した、消費者行動プロセスの1つです。
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