IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年3月23日

しーじーえむ

CGM / 消費者生成メディア

一般ユーザーが書き込むことでコンテンツが生成されていくメディアの(総称)ことを指します。

英字

POINTCGM / 消費者生成メディアとは

CGMとは、Consumer Generated Mediaの略で、一般ユーザーが書き込むことでコンテンツが生成されていくメディアの(総称)ことを指します。主に口コミサイトやSNS、ブログ、掲示板(BBS)などが該当します。プロのライターや制作者によってサイトが形成されていくのではなく、一般のユーザーが書き込むことで内容が形成されていきます。そのため、ユーザーのリアルな意見など、様々な情報を入手できることが特徴です。

CGMの種類

CGMにはいくつかの種類がありますが、ここでは代表的なものを8つほど紹介します。
①口コミサイト
価格コム、食べログなど

②ナレッジコミュニティ
Yahoo!知恵袋、OKWaveなど

③ソーシャルネットワークサービス
TwitterやFacebookなど

④動画共有サービス
YouTubeやニコニコ動画など

⑤キュレーションサービス
NAVERまとめやTogetterなど

⑥イラストコミュニティー
pixiv(ピクシブ)やdeviantART(デヴィアントアート)など

⑦ブログポータル
Amebaブログなど

⑧掲示板(BSS)
2ちゃんねるや5ちゃんねるなど

CGMの注意点

CGMの主な注意点は3つあります。
①情報の正確性、品質が保証できない
CGMにおいて情報を発信するのは専門家ではなく、一般のユーザーが多いです。そのため、誤った情報を発信する可能性があります。また、自社の商品・サービスの評判を向上させるために自作自演の書き込みをする企業もいます(いわゆるステマ)。反対に、競合企業の商品・サービスの評判を落とすために、事実とは異なるネガティブな内容の書き込みがされるケースもあります。CGMでは、こういった「ステルスマーケティング(ステマ)」や「やらせ」の監視・取り締まりが必要だと言われています。

②ユーザー間のトラブル
CGMはユーザーが積極的に参加しなければメディアとして成立しないので、サイト内でユーザーの行動を制限せずにある程度の自由を保証しているケースもあります。しかし、一般ユーザー同士がコミュニケーションをとれる性質上、ユーザー間の誹謗中傷などによるトラブルは起こりやすいです。こういったユーザーの身勝手な振る舞いがトラブルの原因になるケースが多いので、事前に利用規約などでユーザーの参加範囲を定めておくと効果的です。

③著作権侵害
ユーザーがCGMのコンテンツを充実させようと、他のサイトの画像や情報を無断で転載するケースがあります。こういった場合、著作権を侵害してしまう可能性があるので、注意が必要です。

CGMのSEO効果

CGMはSEOに有効だと言われています。
ユーザーが有益な情報を投稿することで、Webサイトの質を高めることができます。有益なコンテンツを発信しているサイトだと検索エンジンから評価される可能性があります。検索エンジンからの評価=SEO効果なので、CGMはSEOに有効だと言えます。
例えば、クックパッドやYahoo!知恵袋などは価値のあるコンテンツを提供することで、検索結果の上位表示を実現しています。

CGMの事例①〜クックパッド〜

CGMはSEOに有効だと言われています。
CGMの成功例として、レシピ共有サイトである「クックパッド」が挙げられます。
クックパッドでは、ユーザーによって投稿されたレシピが主なコンテンツとなっています。
価値のあるコンテンツが複数あり、それを利用しにユーザーが集まり、またコンテンツが増えていくという好循環を作ることに成功し、検索エンジンからも高い評価を得ています。
クックパッドでは、好循環を生み出すための様々工夫がされています。
代表的な工夫に、掲載されているレシピを元に、実際に料理した感想をレポートする「つくれぽ」機能があります。また、膨大な数のレシピが投稿されていますが、ツリー型のカテゴリー分類がおこなわれており、検索エンジンやユーザーにとってサイト構造が理解しやすい工夫もされています。

CGMの事例②〜Yahoo!知恵袋〜

「Yahoo!知恵袋」とは、Yahoo!Japanが運営しているナレッジサイトのことです。
ユーザーが書き込んだ質問に対して、他のユーザーが回答するという形式です。対面では相談しにくい内容やマニアックな悩みなど、あらゆるジャンルの疑問を投稿することができます。「花王公式サポート」「ソニーマーケティング株式会社」などの企業アカウントや、弁護士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家も登録しており、回答の質向上に貢献しています。

CGM / 消費者生成メディアの使用例

「CGMで自社の不利益な情報が流出していた」

「CGMは運用する際は、ステマややらせの監視を厳重にしてください」

「CGMはユーザー自身にコンテンツを作成してもらうことが特徴です」

「口コミサイトやブログなどのCGM は、企業が公開する情報よりも信頼できます。」

CGM / 消費者生成メディアに関係した気になる話題

CGMと似た機能を持つUGCとは

UGC(User Generated Content)とは、ユーザー生成コンテンツと呼ばれ、主に主要コンテンツを企業が制作・提供するもので、ページの一部にユーザーから投稿された内容を表示する機能を備えたサイトを指す傾向が多いです。例えば、コメント機能やオンラインショップのレビュー機能、商品をSNSに投稿するキャンペーンの実施などが該当します。

ユーザー参加型コンテンツという点ではCGMと同じですが、CGMはユーザー生成コンテンツの総称であり、UGCはより限定的な意味で用いられます。つまり、UGCはCGMの一部と言えます。

キュレーションサイトが抱える問題

キュレーションサイトとは、「食べログまとめ」や「グノシー」などの特定のテーマに注目した情報を整理したサイトを指します。キュレーションサイトはCGMの一つとされていますが、インターネット上では「キュレーションサイトではない」という意見もあります。

キュレーションサイトが問題視された主な要因として、コンテンツ制作を安価で外部に発注した、コンテンツの質が低下したことが挙げられます。著作権侵害の疑いのある記事や間違った情報を含むコンテンツが多く掲載されていました。そもそも対価を支払って制作したサイトはCGMと呼んでいいのかという点も問題視されています。

こういった問題はサイトの運営者の責任が問われる可能性があるので、こういったサイトを運営する際は、注意が必要になります。


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