IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年3月11日

くろすでばいす

クロスデバイス / Cross Device

サービスやコンテンツを閲覧した情報が、複数のデバイス(PC・スマホなど)を超えて引き継がれること

英字

POINTクロスデバイス / Cross Deviceとは

クロスデバイスとは、「サービスやコンテンツを閲覧した情報が、複数のデバイス(PC・スマホなど)を超えて引き継がれること」を指します。

クロスデバイスと似たような言葉にマルチデバイスという言葉があります。
マルチデバイスとは、主に「複数のデバイス間で同一のコンテンツを閲覧できること」を指します。例えば、PCとスマホでインストールできる動画配信サービスであれば、マルチデバイス対応しているといえます。

マルチデバイス対応されたサービス・コンテンツでなければ、クロスデバイスには対応できません。例えば、特定のIDでログインし、デバイスに関係なく購入した書籍を閲覧できる電子書籍の場合は、クロスデバイス対応していると言えます。

クロスデバイスの仕組み

クロスデバイス対応が正確におこなえるのは、ログインIDで判断しているからです。主に、同じユーザーIDでログインしているブラウザを使用している時は、複数からのデバイスからのアクセスであっても、同一人物として判断されています。

Googleやfacebookなどが提供しているサービスは、ログインしているユーザーの情報を読み取り、それが別のデバイスやブラウザになったとしても、その情報を引き継いでユーザーを追っていくことが可能です。

クロスデバイスの必要性

近年、クロスデバイスが注目されている背景にはユーザーの行動の変化が大きく関係しています。スマートフォンが登場する以前は検索の主流はPCでしたが、現在はスマートフォンやタブレットなども検索ツールとして一般的に使用されています。

クロスデバイスの需要が増した理由として、このデバイスの多様化が挙げられます。デジタル広告の成果を正しく計測するためには、これらの使い分けに対応していく必要が出てきました。

このようなユーザーの使用状況に柔軟に対応する方法として、クロスデバイスという概念が注目されています。

クロスデバイス計測とは

クロスデバイス計測とは、単一ではなく複数のデバイスをまたいで計測することです。ここでいうデバイスとは、主にPCやスマートフォンなどの端末を指します。

ユーザーは広告を閲覧した後、すぐに商品を購入するとは限りません。スマートフォンで広告を見た後、PCで商品を購入する可能性もあります。こういった場合、広告効果を正しく測定することは困難です。

クロスデバイス計測ならば、ひとつのデバイスのみで広告効果を判断するのではなく、その後の別のデバイスで購入が発生しているかも含めて計測が可能になります。これにより、広告を閲覧したデバイス以外で購入があった場合でも、広告の効果を正しく評価できるようになります。

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クロスデバイス / Cross Deviceの使用例

「クロスデバイスのおかげで広告効果が正しく把握できます」

「このコンテンツはクロスデバイス対応するべきだ」

主にクロスデバイス対応に適した商材の特徴として、ユーザーが購入に至るまで時間のかかる商材、単価の高い商材などが挙げらます。

「クロスデバイス対応でできることって何ですか?」

広告の効果がより正確に測定できる、広告の効果をより最大化できることが挙げられます。

「クロスデバイス対応を考えるなら、まずマルチデバイス対応しないと」

マルチデバイス対応しているサービスやコンテンツでなければ、クロスデバイス対応はできません。

クロスデバイス / Cross Deviceに関係した気になる話題

クロスデバイス計測で得られるデータ

クロスデバイス計測で得られる代表的なデータとして、「クロスデバイスコンバージョン」があります。

クロスデバイスコンバージョンとは、「あるデバイスで広告をクリックした後に、別のデバイスでコンバージョンをする」ことを指します。通常、デバイス間でのコンバージョンを計ることは出来ませんが、クロスデバイス計測をすることで、クロスデバイスコンバージョンを測定することが可能になります。

ほかにもコンバージョンに至るまでの時間やユーザーの行動、ユーザーの数など通常の解析と同じようにユーザー分析などのデータを得ることができます。

クロスデバイスコンバージョンが測定できるツール

ここではクロスデバイスコンバージョンが測定できる代表的なツールを4つ紹介します。
①Googleアナリティクス
Googleアナリティクスでは、新しくクロスデバイスというメニューが管理画面に追加され、クロスデバイス計測をするための機能が充実しています。
クロスデバイスの計測結果はUser IDビューでしか見ることができないため、事前にUser IDの設定とUser IDビューの作成をおこなう必要があります。

②Google広告(旧Google Adwords)
Google広告の場合、計測するために特別追加に設定しなければいけない項目はありません。管理画面およびレポートの数値内から、クロスデバイスコンバージョンの数値を確認することができます。

③YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)
計測をおこなうには、広告管理ツールから設定をする必要があります。ツールの「デバイスコンバージョン測定」から「デバイスをまたいだコンバージョンの測定」という項目を「する」に変更することで設定できます。クロスデバイスコンバージョンの数値は、管理画面、またはレポートの数値から確認できます。

④Facebook
Facebookでは、計測するために特別追加しなければならない項目はありません。管理画面およびレポートの数値内から、クロスデバイスコンバージョンの数値を確認することができます。クロスデバイスコンバージョンの測定は、Facebookへのログイン時に取得したユーザー情報が利用されています。


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