サーチコンソールで使用するドメインを統一できない？統一方法を解説

サイトのURLは、http://やhttps//の後の「www」の有無を任意で指定することができます。

しかし、GoogleはこのようなURLの違いを別のサイトとして認識するため、URLの違いが混在しているサイトの場合、同じサイトにも関わらず重複コンテンツだと判断され評価が下がる可能性があります。

これらを防ぐために、サイトの「www」の有無を統一する必要があります。今回は、URLを統一する必要性からURLを統一する方法について紹介します。

1 ドメイン(URL)を統一する必要性
2 サイトがどのURLでインデックスされているか確認する方法
- 2.1 サーチコンソールで確認する方法
- 2.2 Googleで「site:wwwなしのドメイン」を検索する方法
3 使用するドメイン(URL)を統一する方法
4 URLを統一する際に注意すべき点
5 ドメイン(URL)を統一してSEOやユーザーの利便性を向上させよう

ドメイン(URL)を統一する必要性

URLは、「www」の有無だけでも別のサイトと認識されます。wwwの有無を統一せずにインデックスされた場合、２つ以上のページが存在することになり、重複ページだと認識される可能性があります。重複ページと認識された場合、ページの評価が下がり、検索順位が下がってしまう恐れがあります。つまりSEOとして問題があると言えます。

また、ページごとに「www」の有無が違う場合、リンク切れになるといった状態になってしまいます。リンク切れが多い場合、ユーザーの利便性が下がってしまします。

このように、SEOの問題やユーザーの利便性の低下を防ぐためにも、URLは統一することをお勧めします。

サイトがどのURLでインデックスされているか確認する方法

統一する前にまず現状を確認します。「www」の有無など、サイトがどんなURLでインデックスされているか確認しましょう。

確認方法として、以下の2つをあげます。

・サーチコンソールで確認する方法・Googleで「site:wwwなしのドメイン」を検索する方法

サーチコンソールで確認する方法

サーチコンソールはGoogleが無料で提供しているツールです。サーチコンソールを登録していない方は、以下のページを参照し、サーチコンソールに登録しましょう。

初心者でも失敗しない！Googleサーチコンソールの登録方法

サーチコンソールを使って確認するには、以下の手順でおこないます。

①サーチコンソールにログインし、左のメニューバーの「URL検査」をクリックし、上部の検索窓に検査したいURLを入力します。

②入力したURLについての検査結果が表示されます。「カバレッジ」タブにある「ユーザーが指定した正規 URL」が、インデックスされているURLです。下の画像では、「https://ownedmedia-library.com/」が正規URLとして登録されています。

Googleで「site:wwwなしのドメイン」を検索する方法

Googleの検索機能を使って確認するには、以下の手順でおこないます。

①まず、Googleの検索窓に「site:wwwなしのドメイン」を入力し検索します。

②検索結果に表示されたURLがGoogleにインデックスされたURLです。下の画像では、www無しのURLでインデックスされていることがわかります。

検索結果に「www」の有無が混在している場合は、統一する必要があります。

使用するドメイン(URL)を統一する方法

URLを統一する必要性があると判断した場合は、早速URLを統一しましょう。

現在、ドメイン(URL)の統一にサーチコンソールは使用できなくなった

URLのドメインを統一するために、以前はサーチコンソールが使用されていました。しかし、2019年9月にURLの正規化機能を持つ旧サーチコンソールが廃止されたため、サーチコンソールを使用してドメイン(URL)を統一することができなくなってしまいました。

そこで、現在Googleはサーチコンソールを使用しない次の4つの方法を推奨しています。

・rel=”canonical” リンクタグを使用する・rel=”canonical” HTTP ヘッダーを使用する・サイトマップを使用する・廃止するURLに301リダイレクトを使用する

それぞれ詳しく説明します。

Googleが推奨しているドメインを統一する方法

rel=”canonical” リンクタグを使用する方法について

この方法では、ページのヘッダーにタグを使用し、そのページが別ページの重複であることを示します。

この方法は、重複したページの数に関係なくすべての重複ページをマッピングできることがメリットですが、逆に大規模なサイトやURLが頻繁に変更されるサイトなどではマッピングの維持に手間がかかってしまうことがデメリットです。また、対象がHTMLページのみであるため、PDFなどのファイルについては使用できないことに注意してください。

例として、特定のコンテンツが様々なURLからアクセス可能な状態から、「https://example.com/search/index」を正規URLに登録したい場合を考えます。

①まず、重複するすべてのページをrel=”canonical” リンク要素でマークします。rel=”canonical” 属性を指定した要素を、重複ページのセクションに追加して、正規ページを指すようにします。記述は以下の通りです。

②正規ページにモバイル版がある場合、rel=”alternate” リンクを追加してモバイル版のページを指すようにします。

③ページに合わせて任意の hreflang や他のリダイレクトを追加します。

これで、URLの統一が完了です。

rel=”canonical” HTTP ヘッダーを使用する方法について

この方法では、ページのレスポンスにrel=”canonical” HTTPヘッダーを返す設定をおこないます。

上記で説明した「rel=”canonical” リンクタグを使用する方法」では対象がHTMLページのみでしたが、こちらの方法ではPDFなどのHTML以外のドキュメントなどのURLを統一することができることが特徴です。

例えば、複数のURLで1つのPDFドキュメントを表示する場合、重複したURLについて以下のようなHTTPヘッダーを設定します。

Link: <http://www.example.com/pdf-file.pdf>; rel="canonical"

こうすることで、どのURLがそのPDFドキュメントの正規URLかを示すことができます。

ただし、Googleはこの方法について、ウェブ検索結果についてのみサポートしていることに注意してください。

サイトマップを使用する方法について

この方法では、サイトの各ページの正規URLを選んで、サイトマップで送信します。サイトマップの作成・送信をするだけでURLの正規化が完了するため、上記の「rel=”canonical”を使用する方法」に比べ、大規模なサイトでも比較的簡単に正規ページの指定や管理ができます。

しかし、この方法では重複ページの報告をおこなわないため、Googlebot(クローラー)はサイトマップ内の正規URLと重複したコンテンツ(URLを統一したいページ)を自力で見つけ判断する必要があります。そのため、「rel=”canonical”を使用する方法」に比べ、Googlebot(クローラー)に対して正規URLと重複ページについてうまく伝えられない可能性があることに注意しましょう。

また、サイトマップの作成や送信については、以下のページで詳しく解説しているのでよければ参考にしてください。

新サーチコンソールでサイトマップの作成・登録方法を詳しく解説

廃止するURLに301リダイレクトを使用する方法について

この方法は、301リダイレクトのリダイレクト先に正規URLを設定し、他のURLからのアクセスを正規URLに送信する方法です。301リダイレクトを使用することで、ユーザーや検索エンジンを確実に正規URLページに誘導できます。

Googleは、301リダイレクトを使用する方法について、主に重複ページを廃止したいときのみ使用することを推奨しています。

301リダイレクトを使用するには、「.htaccess」ファイルに以下を記述します。その際に、ドメイン名「www.○○○○○.com」の「○○○○○」を置き換えてください。

「wwwあり」に統一する場合 Options +FollowSymLinks RewriteEngine on RewriteCond %{HTTP_HOST} ^○○○○○\.com$ RewriteRule ^(.*)$ http://www.○○○○○.com/$1 [R=301,L]

「wwwなし」に統一する場合 Options +FollowSymLinks RewriteEngine on RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.○○○○○\.com$ RewriteRule ^(.*)$ http://○○○○○.com/$1 [R=301,L]

旧サーチコンソールの場合

現在は使用できませんが、旧サーチコンソールでURLを統一する方法についても補足的に解説します。

URLを統一する際には、まずサーチコンソールにURLの違いがある全てのサイトをサーチコンソールに登録する必要があります。httpサイトの場合とhttpsサイトの場合で登録すべきサイトが違います。以下を確認してください。

・httpサイトの場合 http://○○○.com/ http://www.○○○.com/ の２つを登録します。

・httpsサイトの場合 http://○○○.com/ http://www.○○○.com/ https://○○○.com/ https://www.○○○.com/ の４つを登録します。

すでに一部のURLを登録している場合は、登録していないURLのみ登録する必要があります。自分のサイトが登録すべきURLを確認できたら、登録に進みます。

・登録方法 ①サーチコンソールにログインし、「プロパティの追加」をクリックします。

②追加するURLをテキストボックスに入力します。

③サイトの所有権の確認をします。

④「所有者が確認されました」と表示されれば完了です。

この登録を登録すべき全てのURLで行いましょう。

・統一する手順 httpサイトの場合とhttpsサイトの場合それぞれで必要なURLの登録が済んだら、次はURLの統一に進みます。

①統一したいURLを選択します。

②右上の歯車をクリックし、「サイトの設定」を選択します。

③「使用するドメイン」の項目にて、「www」の有り無しどちらかを選択し、「保存」をクリックすれば完了です。

URLを統一する際に注意すべき点

URLを統一する際には以下の点に注意しましょう。

・正規化を目的としてrobots.txtファイルを使用しない

・正規化を目的として「URL削除ツール」を使用しない URL削除ツールはすべてのバージョンの URL を検索結果から削除します。つまり、削除ツールでwwwありのURLを削除すると、wwwなしのURLまで削除されてしまいます。

・複数の異なる URL を同じページの正規 URL として指定しない例えば、サイトマップで特定の URL を指定し、かつ、同じページに対しrel=”canonical” を使って別の URL を指定してはいけません。

・正規ページの選択を妨げる手段として noindex を使用しない noindexは正規ページの選択を管理するものではなく、インデックスからページを除外するためのものです。

・サイト内でリンクする場合は、重複したURLではなく正規URLでリンクする自分が正規と見なしている URL に一貫してリンクすることで、Googleが正規URLを認識するのに役立ちます。

・場合によってはhttpよりもhttpsを優先する設定が必要 Googleは、httpsとhttpの両方が混在する場合、優先的にhttpsを正規URLとして選択すると発表していますが、特定のケースではhttpの方が選択されることもあります。確実にhttpよりもhttpsが優先されるようにするには、httpページからhttpsページへのリダイレクトの設置などの対策をする必要があります。