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InDesignで合成フォントを作成する方法

合成フォントとは2種類以上の書体を組み合わせて1つのフォントのように扱えるようにした機能のことです。今回はInDesignで合成フォントを使う方法を解説します。

カテゴリ: InDesign

本記事では、InDesignで合成フォントを作成する方法について解説します。

合成フォントとは

最初に、「合成フォント」とは何かを確認しておきましょう。

「合成フォント」とは、2種類以上の書体を組み合わせ、1つのフォントのように扱えるようにした機能のことです。

現在のようなDTPが導入される前の印刷・出版業界では「写真植字(写植)」という写真の原理を応用して文字の形を印画紙やフィルムに印字し、版下を作成する技術が用いられていました。

この写植組版における印刷用語で、和文の中に欧文や数式といった異なる書体が混ざっている文字組版のことを「混植」と呼びます。

現在は混植のことを指して「合成フォント」と呼ぶこともありますが、厳密には「混植」をDTPで実現させ、和文と欧文のカーニング調整(文字間調整)や全角・半角などの設定なども含めたソフトウェアのフォントに関する機能を「合成フォント」と呼んでいます。

また、もともと日本語は、漢字、ひらがな、カタカナという複数の文字を用いる言語であり、写植組版の技術も独特な進化を遂げてきました。

例えば、ひらがな、カタカナといったカナだけのフォントも数多く存在し、それらの仮名フォントと他のフォントの漢字を組み合わせるといった技術も発展してきています。

従って、和文の中に欧文や数式だけでなく、和文の文字の種類別に異なるフォントを組み合わせることも「合成フォント」機能で扱う領域になります。

AdobeのInDesignやIllustratorには、この合成フォントを作成する機能が搭載されているのです。

合成フォントが用いられる背景

商用利用されている和文フォントの多くには、標準でアルファベットやアラビア数字といった文字も含まれています。これら標準で含まれている和文フォントの中の欧文フォントですが、必ずしも洗練された上質なデザインとなっている訳ではありません。

そこで、欧文の部分だけよりデザイン的に優れたものに置き換えるといった判断が行われることも多いのです。ただ、欧文フォントは和文フォントに比べて10%〜20%程度小さいものが多く、自然な形で和文フォントに組み込むには文字のサイズ調整が必要になります。

これらの作業を、一つひとつ調整していると膨大な時間がかかってしまいますので、InDesignをはじめとしたDTPソフトウェアにはそれを簡単に行える「合成フォント」機能が搭載されているのです。

合成フォントを作成する方法

1.メニューから「合成フォント…」を選択

画面上部にあるメニューバーから書式をクリックし、表示されたメニュー項目の中から「合成フォント…」を選択します。

2.新規合成フォントを作成

「合成フォント…」を選択すると、上の画像のように合成フォントのパネルが開きます。このパネル右側にある「新規…」のボタンをクリックします。

「新規…」のボタンをクリックすると、新規合成フォントの名称を設定するパネルが開きます。これは、作成した合成フォントが判別できるように付ける名前ですので、自分がわかりやすい名称で構いません。

ここでは「サンプル」としておきましょう。

合成フォントのパネル上部にある「合成フォント」の欄で、先ほど作成した「サンプル」という名前の合成フォントを選択します。合成フォントのパネルには「漢字」「かな」「全角約物」「全角記号」「半角英文」「半角数字」といった項目がありますので、それぞれの項目を設定していきます。

表のフォントという欄の文字をクリックすると、欄の右端に「∨」マークが表示されフォントを選択できるプルダウンメニューが表示できるようになります。

3.合成フォントを設定・編集

表示されたメニュー項目の中から任意のフォントを選択します。

全ての項目を違うフォントに設定することもできますが、ここでは和文の要素(「漢字」「かな」「全角約物」「全角記号」)と、欧文の要素(「半角英文」「半角数字」)で分けて和欧混植の合成フォントを作成してみましょう。

また、和文のフォントは「源ノ角ゴシック」というAdobeフォントを選択してみます。

欧文のフォントは、Mac OSに標準搭載されているArial(エイリアル)を選択してみます。パネル下部に、合成フォントのサンプルが表示されていますので、こちらで確認しながらフォント選びをするとイメージが湧くと思います。

スタイルは、フォントのウエイト(文字の太さ)やスタイル(斜体やイタリック体など)を選択する欄です。

サイズは、フォントの大きさを設定する欄です。欧文フォントは、和文フォントよりも小さめのサイズなので、サンプルを確認しながら少し大きくしてみます。ここでは、105%に設定します。

ベースラインは、文字を並べる際の基準線です。欧文のアルファベットには小文字のq、g、yなど、フォントによっては、このベースラインの下にはみ出す文字もあります。和文との兼ね合いで、このベースラインに違和感がないか確認しておきましょう。数字にマイナスつけて、ベースラインを下に移動することも可能です。

垂直比率は、文字の縦の比率を変化させる値です。この値を100%よりも低く設定すると、平体(文字が上下につぶれた状態)がかかります。反対に100%よりも高く設定すると、長体(文字が左右につぶれた状態)がかかります。

水平比率は、文字の横の比率を変化させる値です。この値を100%よりも低く設定すると、長体(文字が左右につぶれた状態)がかかります。反対に100%よりも高く設定すると、平体(文字が上下につぶれた状態)がかかります。

それぞれの項目が設定できたら、パネル右上にある「OK」をクリックします。

「OK」をクリックすると、上の画像のようなパネルウィンドウが表示されますので、このパネルにある「保存」をクリックします。これで、合成フォントが作成できました。

4.合成フォントを適用する

作成した合成フォントを適用してみましょう。画面左側のツールパネルで文字ツールを選択すると、画面上部のコントロールパネルに文字の設定項目が表示されます。パネルの右側に、フォントを選択する欄が表示されていますので、これをクリックします。

クリックすると、フォントの一覧がメニュー表示されます。この中に、先ほど作成した「サンプル」という合成フォントが入っていますので、適用したいテキストを選択した状態でこれを選択します。

上の画像のようにテキストに合成フォントが適用されました。今回は和文と欧文の混植で説明しましたが、この方法を用いれば、例えば仮名のみのフリーフォントと、商用フォントを組み合わせて合成フォントを作るといったことも可能になります。

スタイルと正規表現で合成フォントを作成する方法

ここまでに紹介した合成フォントの作成方法で基本的には問題ありません。しかし、選択するフォントによっては不具合も起きる可能性もあるようで、ここから紹介するスタイルと正規表現によって、合成フォントと同じような設定をする方法を採用するデザイナーもいるようです。

かなり詳細な設定になりますので概略にはなりますが、以下に説明します。

1.メニューから「段落スタイル」を選択

まず、画面上部にあるメニューバーからウィンドウをクリックし、表示されたメニュー項目の中から「スタイル」にある「段落スタイル」を選択します。

2.新規の段落スタイルを作成

「段落スタイル」を選択すると、上の画像のように段落スタイルのパネルが表示されます。このパネル下部に「新規スタイルを作成」という四角い枠でかこまれた+マークのアイコンがありますので、これをクリックします。

「新規スタイルを作成」をクリックすると、段落スタイルの一覧にスタイルが追加されます。この新規追加されたスタイルをクリックします。

新規追加されたスタイルをクリックすると、段落スタイルの編集というパネルが開きます。ここで、フォントの種類やスタイルを選択してパネル下部にある「OK」ボタンをクリックします。

3.新規の文字スタイルを作成

次に、画面上部にあるメニューバーからウィンドウをクリックし、表示されたメニュー項目の中から「スタイル」にある「文字スタイル」を選択します。

「文字スタイル」を選択すると、上の画像のように文字スタイルのパネルが表示されます。このパネル下部に「新規スタイルを作成」という四角い枠でかこまれた+マークのアイコンがありますので、これをクリックします。

「新規スタイルを作成」をクリックすると、文字スタイルの一覧にスタイルが追加されます。この新規追加されたスタイルをクリックします。

新規追加されたスタイルをクリックすると、文字スタイルの編集というパネルが開きます。パネル左側で基本文字形式という項目が選択できますので、ここでフォントの種類やスタイルを選択します。

文字スタイルで、欧文のスタイル設定を行い、段落設定に反映させていくので、ここでは欧文のフォントを選択します。

同じくパネル左側で詳細文字設定という項目が選択できますので、ここで水平比率や垂直比率、ベースラインなどの値を入力します。

基本の合成フォント作成方法と同じように、和文フォントより小さいサイズである欧文フォントのサイズを調整します。設定が完了したらパネル下部の「OK」をクリックします。

4.段落スタイルの編集の正規表現スタイルを設定

最後に、作成した文字スタイルを、段落スタイルに読み込んでいきます。ここで、正規表現を用いることになります。段落スタイルの編集パネルの左側に「正規表現スタイル」という項目がありますので、これを選択します。

正規表現の設定欄の下部に「新規正規表現スタイル」というボタンがありますので、これをクリックします。

正規表現スタイルという欄に、「新規正規表現スタイル」が追加されました。「スタイルを適用」という項目をクリックすると、プルダウンメニューから文字スタイルが選択できますので、さきほど作成した文字スタイルを選択します。

「スタイルを適用」という項目の下には「テキスト」という項目があります。ここに正規表現を入力します。ここでは、数字とアルファベットに文字スタイルで設定した欧文フォントを読み込みたいので、[0-9a-zA-Z]という正規表現を入力します。

正規表現スタイルを設定できたらパネル右下の「OK」ボタンをクリックします。

5.正規表現スタイルを設定した段落スタイルを適用

テキストを選択して段落スタイルを適用させます。

正規表現で置き換わった欧文をわかりやすくするために、文字スタイルにカラーを設定しておきました。上の画像のように、欧文と数字の部分に文字スタイルが反映されています。

ただ、小数点などの役物には、まだ欧文のスタイルが反映されていないこともわかるかと思います。これらの約物や記号などにも文字スタイルを反映させたい場合は、同様の方法で正規表現を追加していくことになります。

正規表現に関しては以下の記事も参考にしてください。

▷InDesignで正規表現を使ってみよう!

まとめ

フォントの選択によって、デザインのイメージは大きく変わります。特に紙媒体においては、数多くあるフォントの中から、目的や用途に合った最適なフォントを選ぶことが洗練されたデザインを構築していく上で非常に重要になります。

特に欧文フォントはデザインのバリエーションも多く、合成フォントを使って文字組みに上手に取り入れることで、紙面・誌面のクオリティを高められます。本記事を参考にして、しっかりとマスターしておきましょう!

最後までお読みいただきましてありがとうございます。ご意見・ご要望などございましたら、
以下のフォームよりお問い合わせを受けつけておりますので、よろしければご利用ください。

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