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リスティング広告7つのメリットと5つのデメリット

初めてWebマーケティングをおこなう際は、リスティング広告がおすすめです。 初期導入コストが極めて少なく、LP作成とリスティング広告出稿するだけで、Webマーケティングをすぐに実施できます。リスティング広告7つのメリットと5つのデメリットを紹介します。

カテゴリ: リスティング広告

僕がWebマーケティングをやったことがないという方に、初めて行うWebマーケティングとして一番おすすめしたい広告手法はリスティング広告です。初期導入コストが極めて少なくLP作成とリスティング広告出稿さえ行ってしまえば、低予算でもWebマーケティングを行えるからです。そして効率的にノウハウがたまり、他の広告手法にも役立てることができます。

そんなWebマーケティング初心者にこそ知ってほしいリスティング広告について、今回は非常に基礎的なところからメリット/デメリットを読み解き、特徴を正しく理解して自社ビジネスに活かす方法を示せればと思います。

リスティング広告とは

リスティング広告とは

そもそもリスティング広告とは何でしょうか。具体例を見て行きましょう。

Googleで『脱毛』というキーワードで検索した際

この赤枠で囲われているところがリスティング広告の広告枠です。よく見てみると黄色く広告と表示されているのがわかるかと思います。

リスティング広告とは、この広告枠に自社サイトへのリンクを設置する広告手法をいいます。上記で例にあげている『脱毛』というキーワードは、脱毛口コミランキングなび.jpさんを筆頭に11つのサイトが広告を掲載していることがわかります。

リスティング広告はキーワード毎に広告価値が変わります。例えば、『ハンドボール』というキーワードで検索してみた時に

リスティング広告を掲載しているサイトが一つもないことがわかります。これは、『ハンドボール』というキーワードは広告価値が低いためでしょう。『ハンドボール』に広告掲載しても得がないということですね。(ちなみにハンドボールを例にあげたのは著者が中学から大学まで10年間ハンドボールをやっていたからです。)

代表的なリスティング広告

代表的なリスティング広告は2つ。Googleの運営するGoogleAdWordsとYahoo!JAPANが運営するYahoo!プロモーション広告です。

リスティング広告は別名検索エンジン連動型広告と呼ばれ、GoogleAdWordsはGoogle検索エンジンに、Yahoo!プロモーション広告はYahoo!JAPAN検索エンジンに連動しています。

広告掲載順位とクリック率

リスティング広告は掲載順位というものが存在します。基本的に1位から11位までが広告掲載される仕組みです。さらに、Googleで言うならば、プレミアム枠と通常掲載枠があり、プレミアム枠のほうがクリック率が高いのが特徴です。

リスティングの掲載順位は入札金額と出稿している広告の質・キーワードの親和性によって変動します。掲載順位によってクリック率は大きく異なるため注意が必要です。

▼ 広告掲載順位とクリック率の目安

掲載枠 掲載順位 クリック率目安
プレミアム 1位 7%
2位 6%
3位 5%
通常掲載枠 4位 3~4%
5位 1.5%~3.0%
6位 1.2%~1.5%
7位 1.0%~1.2%
8位 0.5%~1.0%
9位以下 0.5%以下

掲載順位によってクリック率が全く変わってくるので、どのキーワードでどの順位を狙っていくかが戦略の核となってきます。

キーワードの検索回数と入札金額の目安

キーワードの検索回数と入札金額の目安はGoogleキーワードプランナーというツールを使うことでわかります。

Googleキーワードプランナー

『脱毛』というキーワードは月に90,500回も検索され、かつ競合性も高いことがわかります。推奨入札単価の項目にあるように『脱毛』で広告出稿したいのであれば、1,781円が目安の入札単価となります。

それに対し『ハンドボール』というキーワードは月間40,500回検索され(意外と多いですね・・・)、競合性がかなり低いため1クリックに対し26円が推奨入札単価になっています。

リスティング広告7つのメリット

初心者に特に美味しい、リスティング広告のメリットは以下の7つだと考えています。


 1. 投資対効果が見えやすい

 2. 低コストから始められる

 3. 施策の反映が早い

 4. ニーズの高い能動的なユーザーにリーチできる

 5. 効果測定がしやすい

 6. 入札制のアルゴリズム

 7. 自分で直接出稿できる。


1.投資対効果が見えやすい

リスティング広告は「クリック課金」という仕組みを採用しています。クリック課金とは、広告が表示されただけでは課金とはならず、ユーザーがクリックして初めて課金となる課金制度です。1アクセスに対してどれくらいコストがかかっているかが一目瞭然であり、予めリスティングにかける予算をきめてその中で運用できるので、コストもコントロールしやすいです。

通常ネット上で広告を出そうとすると、インプレッション課金(表示に対する課金)であるケースが多く、かつ費用も広告枠毎によって決まっていて自分でコントロールできないケースが殆んどです。したがって、リスティング広告はかけたコストに対してどれくらいリターンがあったかが比較的見えやすい広告手法と言えます。

2.低コストから始められる

リスティング広告を始めようと思ったら最低いくらかかるのでしょうか。答えは0円です。

正確にはYahoo!プロモーション広告は無料、GoogleAdWordsの場合は500円でアカウント開設が可能です。そしてキーワードにおける広告掲載も1クリック数円単位から開始できます。導入障壁が極めて低い広告といえるでしょう。

こういった特徴から中小企業に非常に喜ばれている印象があります。個人経営の商店やクリニックであったりにも気軽に始められる料金であるが故に、リスティング広告をうまく使ってお客様を店舗に誘導することはおすすめ集客手法です。

3.施策の反映が早い

リスティング広告はアカウント画面上で広告の出稿をおこなってすぐに検索結果画面に反映されます。広告出稿から広告表示までタイムラグがほとんどありません。

SEOであれば施策を行ってから結果が出るまで相対的に長い時間がかかりますし、ネット広告では出稿する1週間前など決められた期限までに入稿する必要が有ります。

それらのWebマーケティングに比べると圧倒的に早い広告手法といえます。

4.ニーズの高い能動的なユーザーにリーチできる

リスティング広告のターゲットは言わずもがなキーワードを検索してきたネットユーザーです。キーワードを検索しているということはそのキーワードに関することに興味をもっている能動的なユーザーであるということが言えます。そういったニーズが顕在化しているユーザーにのみ広告をみてもらえるというのはリスティング広告の大きな特徴の一つです。

この特性を利用して、テレビCMやPR施策の受け皿としてリスティング広告を利用する企業も多くあります。僕のお客様のケースでもテレビCMで有るキーワードの検索を誘導し、そのキーワードでリスティング広告を出稿し一気に刈り取るといった手法がその他のプロモーションと比較して最も費用対効果が高かったです。

5.効果測定がしやすい

リスティングの効果測定はリスティングのアカウント管理画面ですべて管理できます。表示回数やクリック数、クリック率、コンバージョン数やコンバージョン率など、費用対効果を見る上で必要な指標は全て数値化され管理画面上でみることができるのです。

効果測定を定期的に行うことで、コンバージョンが取れていないキーワードは出稿を止め、逆にコンバージョンの多くとれているキーワードにその分を投資するなど、ROI(投資対効果)を高めていく取り組みが比較的容易にできます。毎月毎月PDCAを回していけば、最初の頃よりうまくリスティング広告を利用できるようになるはずです。

6.入札制のアルゴリズム

リスティング広告の掲載順位は、入札単価と品質スコアとよばれる広告の質によって変動します。その広告の質はユーザーのクリック率などをもとに評価されています。

入札単価によって掲載順位をかえられるので、ある程度戦略的に順位をかえることができます。ここはSEOと大きく違うところです。さらにいえば、単純に入札単価だけでなく広告の質やキーワードとの親和性によっても掲載順位がかわるので、広告の工夫次第で大手ともある程度フェアに戦うことができます。

7.自分で直接出稿できる。

出稿自体がシステム化されており、簡単な作業で広告出稿できるのも大きな魅力です。すなわち、従来の広告のように高校代理店などを経由しなくてすみますので、代理店マージンなどのコストをうかせることができます。

直接出稿することによって自社にノウハウもたまりますし、運用体制を確立すれば、代理店以上のパフォーマンスを出すことも出来ます。

ただし詳しくは後述しますが、大きなパフォーマンスを出していこうとするとかなりの手間がかかるため、結局のところ上手に代理店と組んで進めていくほうが結果的にROIが高まるケースも多くあります。

リスティング広告5つのデメリット

特に初心者が行う上で、リスティング広告のデメリットといえるのは以下の5つです。


 1. 非常に手間がかかる

 2. 無効クリックが発生する

 3. 出稿している期間、ずっとコストが発生する

 4. マーケットに限界がある

 5. 他サイトと常に顧客を奪い合う


1. 非常に手間がかかる

リスティング広告を本格的に行っていこうと思った場合、恐ろしく手間がかかります。例えばキーワードの出稿数が100キーワードであった場合、管理しなければならないキーワード数は100キーワードです。しかし、もっと広告費をかけて多くの顧客を取って行きたいとなった場合、100キーワードでは全く足りません。施策の規模を大きくしていくとなれば1000キーワードを超える出稿を余儀なくされるかもしれません。そうなった場合管理工数は単純計算で10倍。とても自分一人じゃ運用できません。

一般的にリスティングは出稿キーワードがおおければ多いほどROIが高まります。つまりは手間をかけた分だけリターンが大きいということです。費用対効果のバランスを考え適度にリスティング運用企業なども利用しながら進めていくと良いかもしれません。

2. 無効クリックが発生する

どうしても一定数発生してしまうのがこの「無効クリック」です。これは顧客にはなりえないネットユーザーがクリックをしてしまうことを指します。中には競合企業が悪意をもってクリックしているケースもあります。

これはある意味では仕方が無いのかもしれませんが、対応策は存在します。X-logなどに代表される無効クリックの検出・防止ツールを利用することで対処が可能です。

3. 出稿している期間、ずっとコストが発生する

リスティング広告はコストを払った分アクセスをえることができますが、これは裏を返せばアクセスを得るために半永久的に広告費を払わなければならないということになります。これはSEO対策と比べると顕著です。SEO対策は一度サイトの内部状況を見直し、定期的に価値のあるコンテンツを追加すれば、長期間にわたって自然に流入を得ることができます。

リスティング広告はノウハウ以外の資産をためることができないので、SEOやコンテンツマーケティングなど資産が溜まっていくようなプロモーションで補っていく必要があるでしょう。

4. マーケットに限界がある

リスティングの強みの裏返しでもあるのですが、リスティングはニーズ顕在顧客に対して行われる手法であるため当然マーケットに限りがあります。例えば、『脱毛 神奈川』というキーワードは月に90回しか検索されていません。このキーワードに広告出稿をしたとしても、月1~8アクセス程度しか稼げないのです。

Web事業をスケールさせたいのであればリスティング広告はニーズ顕在層へアプローチに目的を絞り、その他の広告手法も同時に行って行く必要があるでしょう。

5. 他サイトと常に顧客を奪い合う

掲載順位やクリック後のLPにおいて、常に競合サイトとの競争にさらされます。

まず掲載順位においては資金力の高い企業がやはり有利になるでしょう。その業界の大手はやはり広告にも多くお金をかけられるはずです。また、同じ業界でも上流工程に位置する企業は一般的に利益率が高いために広告費も多くかけられる傾向にあります。そういった費用面で確実に競争になるでしょう。

また、クリックされたとしてもその後のLPにおいてもユーザーに比較されます。自分のサイトだけでなく競合のサイトにもクリックしてどういう違いがあるか見比べるのです。

自社にあったキーワード出稿と広告文によってクリックされるように心がけながらも、自社の見込み顧客に適切に訴求できるようなLPを用意することで競合と比較されても勝てる準備をしておく必要があるといえます。

まとめ

この記事を通して、リスティングの魅力をたくさん知っていただけたのでは無いかと思っています。リスティング広告は非常に柔軟で管理しやすく、かついろいろなチャレンジができてノウハウもたまりやすいということがご理解いただけたのではないでしょうか。

リスティングを実践するにあたって、上記の特徴を存分にいかしていただきたいと思っています。とはいえ広告である以上一番見ていかなければならないのは費用対効果でしょう。様々なメリットがあるリスティングですが運用の仕方を間違えれば当然赤字になる危険性もあります。初心者であれば尚更注意しなければなりません。

リスティングを内製するにしても、代理店に外注するにしてもリスティングの特徴を正確に見極め適切に利用し、自社サイトを盛り上げていっていただければと思います。

最後までお読みいただきましてありがとうございます。ご意見・ご要望などございましたら、 以下のフォームよりお問い合わせを受けつけておりますので、よろしければご利用ください。

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