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記事タイトルAISASとは?注意点やメリット、導入事例などを解説
記事URLhttps://digitor.jp/textbook/aisas-toha/
記事タイトルAISASとは?注意点やメリット、導入事例などを解説
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POINTこの記事をざっくり言うと
AISASは、2005年に株式会社電通が提唱したプロセスの考え方
客の購買行動を理解するための指標としてマーケティング分野で広く使われる
AISASの構成要素を解説
AISASとは
現代では、インターネットの発達によって、消費者の購買行動パターンに大きな変化が生じています。
今日では、消費者は自分自身で興味がある商品やサービスを探すために、インターネット上で検索することが一般的になっています。
このような能動的な購買行動に焦点を当て、IT技術が進化する現代において重要性を増しているのが「AISAS」です。
AISASは、2005年に株式会社電通が提唱したプロセスの考え方で、顧客の購買行動を理解するための指標としてマーケティング分野で広く使われています。AISASは、顧客の購買プロセスをAttention(注意)・Interest(興味)・Search(検索)・Action(行動)・Satisfaction(満足)の5つのステップに分け、商品やサービスを販売する上でのマーケティング戦略の立案に役立ちます。
インターネットが広く普及した現代においては、AISASは、ネット社会において消費者が行う購買行動の指標として不可欠なものとなっています。消費者は、興味を持った商品やサービスをインターネットで検索し、詳細や口コミを確認し、メリットを感じたら購入します。
また、購入後はその評価をインターネット上で発信し、他のユーザーと共有することで、さらなる顧客の獲得や顧客満足度の向上を図ることができます。
AISASの構成要素
AISASとは、主にマーケティング分野で用いられるコンセプトの一つで、顧客の行動分析やマーケティング戦略の立案に役立ちます。
AISASとは、以下の5つのステップからなる顧客の購買プロセスを表しています。
Attention(注意)
Attentionとは、商品やサービスを認識してもらうステップで、できるだけ多くの見込み顧客に情報を伝えることが重要です。
SNSやテレビCMなど多種多様な媒体を活用して、商品やサービスを知ってもらいます。
現代では、SNSから商品やサービスを認識することが一般的になりました。
また、口コミ評価からのバズりやSEO対策による上位表示も効果的な手段として活用されています。コンテンツを充実させることで、検索エンジンの上位表示を狙えるため、情報が人目に触れる機会も必然的に増えます。
重要なのは、提供したい相手の属性を綿密に分析し、相手に合わせた情報発信方法を選択することです。見込み顧客が関心を抱く情報を提供することで、認知度を高め、AISASの次のステップへと繋げていくことが求められます。
Interest(興味)
Interestとは、自社の商品やサービスに対して認知を得た後に、興味や関心を引くことを指します。
このステップで重要なのは、商品やサービスの特徴や魅力をわかりやすく伝えることです。商品やサービスを提供する企業のイメージや価値観も伝えることが大切です。
コンテンツの見せ方や伝え方も重要で、デザイン性や使いやすさを考慮することで、顧客が情報を取得しやすく興味を持ってくれるようになります。
また、ターゲット顧客に合わせた情報発信を行うことも大切です。顧客が求めている情報や価値観に沿ったコンテンツを提供することで、顧客との共感や信頼関係を築くことができます。
Search(検索)
商品やサービスに興味を持った見込み顧客は、より詳細な情報を知るために検索を開始します。このステップでは、顧客の姿勢が変わり、自発的な情報収集や比較検討が行われます。
検索エンジンを使用して、商品やサービスのメリット・デメリットを確認し、最適な商品やサービスを選ぶための判断を行います。このステップでは、SEO対策が重要です。上位表示されることで、見込み顧客が自社にアクセスしやすくなります。
また、わかりやすい申し込みや問い合わせの誘導や、充実したコンテンツの提供など、様々な施策を取り入れることで、見込み顧客が自社に興味を持ち、購入につながるようにしましょう。
Action(行動)
Actionとは、商品やサービスの比較検討を行った見込み顧客が、実際に契約や購入をするステップです。このステップで重要なのは、スムーズな購入体験を提供することです。
例えば、購入ボタンの位置がわかりにくい、申し込みフォームの入力項目が多いなどの理由で、顧客が途中で離脱してしまう場合があります。そのため、ボタンのデザインを改善する、入力項目を最小限にするなど、購入に前向きな気持ちを持たせるような設計を心がけることが大切です。
Share(共有)
Share(共有)」ステップでは、顧客が実際に商品やサービスを利用してみての感想や評価を口コミサイトやSNSなどで発信します。これにより、商品やサービスに対する満足度や信頼度が高まり、新たな見込み顧客の獲得につながります。
SNSの普及により、誰もが手軽に情報発信を行うことができるようになりました。SNSに投稿された口コミは、リアルタイムで多くの人に共有され、広く知られることができます。また、SNSを通じて企業と直接やり取りを行うことも可能であり、顧客とのコミュニケーションを強化することができます。
「Share(共有)」ステップは、AISASモデルにおける最終ステップであり、全てのステップが順調に進んできた結果として、顧客が商品やサービスに対して満足度を感じ、積極的に発信することができる状況が生まれることを意味します。企業は、このステップで顧客の声をしっかりと拾い上げ、改善点を把握することが重要です。
AIDNAとの違い
AISASとAIDMAは、消費者の購買・利用行動モデルとして使われてきました。AISASは、ネット社会における購買とコミュニケーション体験をモデル化したもので、AIDMAは、何十年も前から使われてきた購買モデルです。
AIDMAは「Attention(関心を引く)」「Interest(興味を持たせる)」から始まり、「Desire(欲しいと思わせる)」「Memory(覚えている、店頭で思い起こす)」「Action(行動)」のステップが続きます。一方、AISASは、「Attention」「Interest」から始まり、「Search(検索)」「Action(行動)」「Share(共有)」という新しいステップを加えています。
AISASは、ネット社会の購買行動に合わせて、ワンクリックで購入や申し込みができる手軽さを反映したモデルになっています。
特に、「Share」が加わることで、単に情報の受け手や商品の購入者としてではなく、情報を発信し理解を深め合う消費者像が表現されています。
現代の社会では、テレビCMなどのマス広告以外に、友人や知人との情報交流が重要になっています。
そのため、AISASは、このような消費者の行動やニーズに合わせたモデルであると言えます。
AISASを行う上での注意点
AISASはネット社会における購買とコミュニケーション体験をモデル化した行動モデルであり、現代の消費者にとって非常に重要なものとなっています。ネット上での検索や共有が日常的になった現代において、AISASは非常に当てはまりが良く、活用イメージも湧きやすいため、多くの企業が採用しています。
しかしながら、注意すべき点が1つあります。それは、「ネガティブな体験・感想のShare」への対応です。どんな商品であっても、万人に合うわけではありません。そのため、ネガティブな反応があることは避けられません。しかし、企業側としてはそれを否定したり立ち向かう必要はありません。むしろ、商品の弱点や欠点を隠すのではなく、それらを開示し、製品の改善につなげることが大切です。
例えば、商品の使用方法や注意点を明確に伝えたり、商品が適している用途やターゲット層を明確に示すことで、消費者が適切な選択をすることができます。また、ネガティブな反応に対しても、適切な対応を取ることが重要です。消費者からの批判的なコメントや評価に対して、企業側から誠実な対応をすることで、信頼を築くことができます。
そのためには、消費者とのコミュニケーションが欠かせません。ネット上のレビューやSNSでの情報交換を積極的に監視し、適宜情報発信や対応をすることが必要です。ネット上の情報は拡散力が高く、企業の評判や信頼性に直結するため、その対応は非常に重要です。
総じて、ネット社会においてAISASは非常に有用な行動モデルであり、消費者とのコミュニケーションにも重要な役割を果たしています。ネガティブな反応に対しても、適切な対応を取ることで、消費者の信頼を獲得し、企業の成長につなげることを指します。
AISASを行うメリット
消費者の注目を集めやすくなる
商品やサービスの契約に至るまでのプロセスでは、見込み顧客がさまざまな行動をとることがあります。
たとえば、ある顧客は「注意」の段階にあり、別の顧客は「行動」の段階にあります。それぞれのステップにいる顧客が求める対応は異なるため、企業は適切なアプローチをとることが必要です。そうしなければ、顧客離れを招いてしまう可能性があるでしょう。
見込み顧客の心を掴むためには、分析が欠かせません。企業は、見込み顧客が何を求め、何に関心を持っているかを正確に把握する必要があります。そのためには、データの分析やマーケティングリサーチを行うことが必要です。
こうした分析によって、見込み顧客にとって魅力的なアプローチを見出し、サービスや商品の契約につなげることができます。
消費者の注目を集めやすくなる
企業がSNSを上手に活用することで、「Attention(注意)」を引き起こすことができます。その際には、企業のカラーを出しながらアプローチすることが重要です。
たとえば、SNS上でプレゼントキャンペーンを行うと、当選者以外にも多くの人々が企業に「関心」や「検索」をするようになります。その結果、「Action(行動)」として契約へと繋がる可能性が高くなります。
また、購入者が商品・サービスに関して「Share(共有)」することを促すことで、ポジティブな情報が拡散され、売れる仕組みを作り上げることができます。精度の高いマーケティング戦略を実現するためには、SNSを活用した分析が欠かせません。
AISASの導入例
コストコ
コストコは、アメリカで誕生したディスカウントストアであり、倉庫のような広い敷地に海外らしい大容量商品が並び、そのインパクトは圧巻です。日本でも人気を博しています。
注目を集めるために、まずはAttention(注意)を得る必要があります。
コストコの海外サイズの商品は、見た目のインパクトがあり、これをテレビやメディアを活用して、コンスタントに情報発信することでユーザーの注目を集めました。
興味を引くためには、商品紹介や店舗での買い物の様子をテレビなどのメディアで発信し、自己投影を促すことが大切です。コストコは、面白い海外製スーパーだけでなく、生活に寄り添ってくれる便利な場所であることが証明されます。
検索は、コストコに興味を持ったユーザーが自然と行う行動です。ユーザーがWeb上で会員登録や会費支払いを事前に済ませることで、次のAction(行動)として店舗を訪れるように導きます。
コストコは、店舗での購入を後押ししやすい環境整備を欠かしません。ガラス張りの店内調理場で商品を作る場面や、新商品の実演販売を行うことで、購入意欲を高めます。
また、コストコらしい商品を購入・使用すると得られる感動は、SNSに発信しやすい特徴があります。
コストコの人気は年々上昇しており、珍しいものから馴染みのものへと移行しています。今後は、商品購入で得られる感動の質を高め、さらなる飛躍に繋げることが課題となります。
Dual AISASとは
現代では、Web上での情報発信が主流となり、AISASも一般的なモデルとして普及しています。
しかし、AISASだけでは商品やサービスの認知度を広げることが困難な場合があります。
このような中、コミュニケーションに力点を置く層にアプローチすることで、Attentionの段階で注目を集める「Dual AISAS」というAISASの進化版が注目されています。
それでは特徴を解説していきます。
購買と共有の分離
Dual AISAS(デュアル・アイサス)は、2015年にアタラ合同会社が提唱したAISASを更に発展させた、二重構造モデルです。
従来のAISASは、Search(検索)やShare(共有)といった要素を含めた購買行動モデルでしたが、SNS上では商品やサービスを購入したユーザーだけがシェアするわけではありません。面白そうだからという理由でシェアするユーザーも多数います。
そのため、消費者の広めたい行動と、購買したい行動を分離した購買行動モデルとしての特徴が色濃く反映されています。
共有から購買に繋げる
コミュニケーション関心層の広めたいユーザーは、商品やサービスに直接的な興味があるわけではなく、面白いコンテンツやエンターテイメント性のある要素に興味を持っています。Interestは、「面白い」「エンターテイメント性がある」「共感できる」といった意味を持ちます。
ただし、高額なサービスなどについては、単に面白いというだけでは購買につながりにくく、認知拡大にとどまる可能性があります。
また、リード獲得につなげるためには、購買潜在層に直接アプローチすることが必要です。
例えば、身近な友人や所属するコミュニティ内で商品・サービスの認知を広めることで、クローズドなコミュニケーションから始まり、徐々にオープンなセグメントに広がっていくことが期待できます。
AIDA
AIDAフレームワークとは、広告やマーケティングの分野でよく用いられる、顧客の購買行動を促すためのフレームワークのことです。
AIDAとはAttention(注意)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Action(行動)の頭文字をとったもので、これらの要素を順番にクリアしていくことで、顧客の購買行動を促すことができます。
AIDCA
AIDCAモデルは、マーケティングにおいて広く用いられるフレームワークの一つである。AIDCAとは、Attention(注意を引く)、Interest(興味を持たせる)、Desire(欲求を喚起する)、Conviction(信念を持たせる)、Action(行動を促す)の頭文字をとったものである。
このモデルは、消費者が商品やサービスを購入するまでのプロセスを5つの段階に分け、それぞれの段階で必要なアプローチを示している。まず、Attentionでは、消費者の注意を引くことが重要である。広告やキャッチフレーズなどを用いて、商品やサービスの存在を知らせることが求められる。次に、Interestでは、消費者の興味を引くことが必要である。商品やサービスの特徴や利点を伝え、消費者に関心を持たせることが重要である。
AIDCAモデルは、消費者の心理的プロセスを理解し、それに合わせたアプローチを行うことで、効果的なマーケティングを実現することができる。また、各段階での成果を測定し、改善点を把握することで、より効果的なマーケティング戦略を立てることができる。
AIDEES
AIDEES(アイデス)とは、ユーザー体験で得られるまでの購入プロセスのことです。 Attention(注目)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Experience(体験)、Enthusiasm(熱中)、Sharing(共有)の頭文字で「AIDEES」です。
良い経験を拡散、共有させることで次の消費者へ繋ぐフレームワークです。
AISCEAS
AISCEASとは、Attention(注意)、Interest(興味)、Search(検索)、Comparison(比較)、Engagement(関与)、Advocacy(支持)、Share(共有)の頭文字をとったものである。これらの要素を順番に実行することで、顧客との関係性を構築し、商品やサービスの提供につなげることができる。
AISCEAS(アイシーズ)モデルは、インターネットの発展やSNS時代を背景にして提唱された、マーケティングの新しいアプローチである。このモデルは、顧客との関係性を重視し、顧客とのコミュニケーションを通じて、商品やサービスを提供することを目的としている。
AMTUL
AMTULとは、ユーザーが製品やサービスを購入するまでに経験する長期的な心理変化のプロセスを指します。AMTULは、Attention(注意)、Memory(記憶)、Trial(試用)、Usage(使用)、Loyalty(忠誠度)の頭文字をとったもので、これらの要素がユーザーの購買行動に影響を与えるとされています。
まず、Attention(注意)は、ユーザーが製品やサービスに注意を向けることができるかどうかを示します。広告やマーケティング活動などが、ユーザーの注意を引くために重要な役割を果たします。
次に、Memory(記憶)は、ユーザーが製品やサービスについて記憶することができるかどうかを示します。製品やサービスの特徴や利点を印象的に伝えることが、ユーザーの記憶に残るために重要です。
Trial(試用)は、ユーザーが製品やサービスを試用することができるかどうかを示します。製品やサービスの試用体験が良好であれば、ユーザーは購入する可能性が高くなります。
Usage(使用)は、ユーザーが製品やサービスを実際に使用することができるかどうかを示します。製品やサービスの使い勝手や品質が良好であれば、ユーザーは満足度が高くなり、再度購入する可能性が高くなります。
最後に、Loyalty(忠誠度)は、ユーザーが製品やサービスに対して忠誠心を持っているかどうかを示します。製品やサービスの品質やサポートが良好であれば、ユーザーは長期的な関係を築くことができます。
AISA
AISAとは、Attention(注目)、Interest(関心)、Social Filter(ソーシャルフィルター)、Action(購入)の頭文字を取ったフレームワークです。
ユーザーがSNS上での情報を通じて商品やサービスを購入するプロセスのことを指します。このプロセスは、ユーザーがSNS上で商品やサービスに関する情報を収集し、その情報をもとに商品やサービスを検討し、最終的に購入するという流れで進みます。
このようなプロセスが生まれた背景には、SNSが普及したことによる情報の拡散力の高まりがあります。
SNS上では、ユーザーが商品やサービスに関する情報を簡単に共有できるため、口コミやレビューなどの情報が広がりやすくなりました。
また、SNS上では、広告やプロモーションなどの情報も簡単に配信できるため、商品やサービスを知らせることが容易になりました。
まとめ
消費者の購買行動モデルは、社会の変化やインターネットの普及に伴い、時代とともに進化してきました。しかし、顧客のニーズに寄り添い、優れたサービスを提供することができる企業が求められています。
では今回のポイントとして
・Attention(注意)・Interest(興味)・Search(検索)・Action(行動)・Satisfaction(満足)の5つのステップから構成されている
・「ネガティブな体験・感想のShare」への対応
・Dual AISASと併用する。
以上を押さえつつ、ニーズに寄り添うマーケティング戦略を進めてみてはいかがでしょうか。
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