踏切内事故を削減するために 山陽電車の踏切でAIを使った実証実験が開始

セルリア編集部 2020.08.12

踏切事故を防ぐシステムの実証実験が8月上旬より山陽電車の沿線で開始。踏切内の映像をリアルタイムに解析し、人が残っていたり、何か危険がある場合には、近接する列車に速やかに伝え、電車を停止させます。

なかなか減らない踏切内事故、半数は「人との接触」

去年、度々テレビのニュースやSNSでも話題となっていた踏切内事故。
ここ20年ほどのデータを見れば数は減っているものの、まだ0件という訳ではありません。
内閣府が発表している「令和2年版交通安全白書」では、昨年一年間だけでも、208件の踏切内事故があったとの報告があります。
そのうちの過半数を占めているのは人との接触事故でした。
出典:令和2年版交通安全白書

今回の実証実験の概要

山陽電車では、非常ボタンを設置したり、自動車が通る全て踏切に障害物検知装置を設置する、警報機の遮断動作時間を延長したりなど様々な安全対策を講じています。
その上で、さらに安全対策を強化するために、行うのが今回の実証実験となっています。

今回の実証実験に参画したのは、山陽電車の他に、AI技術を駆使する株式会社オプテージと、山陽電車のグループ会社である株式会社山電情報センター。

実証実験の内容

実験の内容は、株式会社オプテージが持つAIの技術を使って、踏切内の人の往来をAIがリアルタイムに解析するシステムを構築。山陽電車沿線の3つの踏切にそのシステムを搭載しました。

このシステムでは、監視カメラの映像がエッジデバイスに送信され、AIによって画像の解析が行われます。この際、例えば、歩行者やベビーカー、車椅子などの「人」を検知した場合、運転指令室へ警告が行くと同時に、列車の運転手が確認している特殊信号発光機に停止信号が送られる仕組みになっています。

出典:株式会社オプテージニュースリリース

実証実験では、まずこのシステムの有効性が検証されます。
雨の日でも十分人を認識することができるか、日暮れや夜間においても制度が保てるのかなどを細かくチェックします、
また、よりリアルタイムな処理ができるのか、低遅延で情報収集ができなども検証されます。

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踏切内事故を削減するために 山陽電車の踏切でAIを使った実証実験が開始

                           
セルリア編集部 2020.08.12

踏切事故を防ぐシステムの実証実験が8月上旬より山陽電車の沿線で開始。踏切内の映像をリアルタイムに解析し、人が残っていたり、何か危険がある場合には、近接する列車に速やかに伝え、電車を停止させます。

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なかなか減らない踏切内事故、半数は「人との接触」

去年、度々テレビのニュースやSNSでも話題となっていた踏切内事故。
ここ20年ほどのデータを見れば数は減っているものの、まだ0件という訳ではありません。
内閣府が発表している「令和2年版交通安全白書」では、昨年一年間だけでも、208件の踏切内事故があったとの報告があります。
そのうちの過半数を占めているのは人との接触事故でした。
出典:令和2年版交通安全白書

今回の実証実験の概要

山陽電車では、非常ボタンを設置したり、自動車が通る全て踏切に障害物検知装置を設置する、警報機の遮断動作時間を延長したりなど様々な安全対策を講じています。
その上で、さらに安全対策を強化するために、行うのが今回の実証実験となっています。

今回の実証実験に参画したのは、山陽電車の他に、AI技術を駆使する株式会社オプテージと、山陽電車のグループ会社である株式会社山電情報センター。

実証実験の内容

実験の内容は、株式会社オプテージが持つAIの技術を使って、踏切内の人の往来をAIがリアルタイムに解析するシステムを構築。山陽電車沿線の3つの踏切にそのシステムを搭載しました。

このシステムでは、監視カメラの映像がエッジデバイスに送信され、AIによって画像の解析が行われます。この際、例えば、歩行者やベビーカー、車椅子などの「人」を検知した場合、運転指令室へ警告が行くと同時に、列車の運転手が確認している特殊信号発光機に停止信号が送られる仕組みになっています。

出典:株式会社オプテージニュースリリース

実証実験では、まずこのシステムの有効性が検証されます。
雨の日でも十分人を認識することができるか、日暮れや夜間においても制度が保てるのかなどを細かくチェックします、
また、よりリアルタイムな処理ができるのか、低遅延で情報収集ができなども検証されます。

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