クボタ機工とAutomagi、河川ポンプのサビをAIで判定するツールを開発

セルリア編集部 2020.07.29

AIを使ったソリューション「AMY(エイミー)」の開発・提供を行うAutomagi株式会社と、水環境を整備する機器の点検やプラント建設を行う株式会社クボタ機工が、AIで排水機場の河川ポンプのサビを検知するツールを開発しました。

河川ポンプとは

大雨により大型河川の水位が上昇すると支川への逆流を防ぐために樋門(堤防の下をくぐって流れている水路にある小さな門)が閉じられます。
樋門が閉じられた際、行き場を失った支川の水が住宅地などに溢れないよう、支川の水を本川である大型河川に組み出すために排水機場に設置されているのが、河川ポンプです。

これまでの河川ポンプの点検

河川ポンプの点検では、まずポンプ内を内視鏡で撮影し、目視でサビや異常がないかを確認していました。
そのため、一定の技術や経験を持った人とそうでない人とでは、点検の質が変わってしまうことが課題としてありました。

また、ポンプ1台1台を目視で確認するため時間がかかり要請を受けてから点検を行い報告書を作成するまで1箇所にあたり1週間〜2週間の時間を要します。

クボタ機工とAutomagiが開発したツール

クボタ機工とAutomagiが開発したツールでは、目視で確認する部分にAIを採用しています。
内視鏡で撮影した映像からサビを検知し、その部分を劣化度に応じて赤色や黄色で表示。

出典:人工知能/AIソリューション「AMY」
従来の点検では、左の画像を元に点検員が目視で時間をかけてチェックしていましたが、今回開発されたツールでは、一目でどこにどの程度のサビがあるのかがとても分かりやすくなっているので、点検時間を大幅に減らすことができます。

また、AIを使うことで、点検員間の経験や技術の差を埋めることが実現するので、一定の質を保った点検サービスが提供でき、安全性も一定に保つことが可能です。

現時点で検知できるのはサビまで

点検時間の削減や点検業務サービスの質の向上が期待できる本ツールですが、現時点で検知できるのはサビまでとなっています。
そのため、ひび割れや塗装剥離、漏水漏油を見つけるには、まだまだ目視での確認が必要です。

しかし、今後AIで検知できる異常が増えれば、点検時間を大幅に減らして作業できるようになるため、点検員の負担を減らすことができるでしょう。

SHERE!

よく読まれているニュース

  • 24時間以内
  • 今週
  • 今月
  • 全て

クボタ機工とAutomagi、河川ポンプのサビをAIで判定するツールを開発

                           
セルリア編集部 2020.07.29

AIを使ったソリューション「AMY(エイミー)」の開発・提供を行うAutomagi株式会社と、水環境を整備する機器の点検やプラント建設を行う株式会社クボタ機工が、AIで排水機場の河川ポンプのサビを検知するツールを開発しました。

続きを読む

河川ポンプとは

大雨により大型河川の水位が上昇すると支川への逆流を防ぐために樋門(堤防の下をくぐって流れている水路にある小さな門)が閉じられます。
樋門が閉じられた際、行き場を失った支川の水が住宅地などに溢れないよう、支川の水を本川である大型河川に組み出すために排水機場に設置されているのが、河川ポンプです。

これまでの河川ポンプの点検

河川ポンプの点検では、まずポンプ内を内視鏡で撮影し、目視でサビや異常がないかを確認していました。
そのため、一定の技術や経験を持った人とそうでない人とでは、点検の質が変わってしまうことが課題としてありました。

また、ポンプ1台1台を目視で確認するため時間がかかり要請を受けてから点検を行い報告書を作成するまで1箇所にあたり1週間〜2週間の時間を要します。

クボタ機工とAutomagiが開発したツール

クボタ機工とAutomagiが開発したツールでは、目視で確認する部分にAIを採用しています。
内視鏡で撮影した映像からサビを検知し、その部分を劣化度に応じて赤色や黄色で表示。

出典:人工知能/AIソリューション「AMY」
従来の点検では、左の画像を元に点検員が目視で時間をかけてチェックしていましたが、今回開発されたツールでは、一目でどこにどの程度のサビがあるのかがとても分かりやすくなっているので、点検時間を大幅に減らすことができます。

また、AIを使うことで、点検員間の経験や技術の差を埋めることが実現するので、一定の質を保った点検サービスが提供でき、安全性も一定に保つことが可能です。

現時点で検知できるのはサビまで

点検時間の削減や点検業務サービスの質の向上が期待できる本ツールですが、現時点で検知できるのはサビまでとなっています。
そのため、ひび割れや塗装剥離、漏水漏油を見つけるには、まだまだ目視での確認が必要です。

しかし、今後AIで検知できる異常が増えれば、点検時間を大幅に減らして作業できるようになるため、点検員の負担を減らすことができるでしょう。

SHERE!