朝のピークが7時台から8時台に移行、昨年と比較した視聴率の変化を発表
ビデオリサーチは新型コロナウイルスによる感染拡大がテレビ視聴率に及ぼす影響について、昨年比のデータを発表しました。 SNSや動画サービスの利用人口も例年通りではない変化を見せていますが、テレビ視聴率においても同様の結果が出ています。 さらに、時間別のデータから視聴者のライフスタイルの変化も観測することができます。
CM広告を打つ企業にとって、時間や番組の視聴者動向を推測し最適な時間帯にターゲット層が多く視聴していると思われる番組にCM広告を打つことは当たり前ですが、非常に重要です。
特にピークタイムはターゲット層以外にも視聴する人数が多いため、競争率は高めです。
今回ビデオリサーチが行なった視聴状況の昨年との比較データから、視聴者のライフスタイルの変化を考察します。
INDEX
朝のピークが7時台から8時台へ
次のグラフは、関東圏の2019年4月と2020年4月を比較した世帯、個人別の視聴率の変化です。
朝7時から視聴率に変化が起きており、全体的に約+10%増加しています。
また、例年は7時台から下降する視聴率が8時台に移動しています。
在宅勤務による通勤時間がなくなった影響や、時差出勤などの影響だと考えられます。
さらに、8時から9時台の曲線が例年と比べて緩やかなのは在宅勤務と時差出勤者の差を表していると考えられます。
世帯と個人で変化の割合はそこまで変わらないという結果ですが、夜のピークタイムに若干の差がありました。
世帯の方がピークタイムに突入するのが1時間早いです。
例年と比べて変化しているのは夜のピークタイムにおいてはこの時間のみなので、残業時間の短縮や通勤時間の有無が密接に関わりあっていることがわかります。
出典:ビデオリサーチ プレスリリース
出典:ビデオリサーチ プレスリリース
ピークタイムの変更、CMスポンサーが変化する可能性も
視聴率の変化は大まかに、朝・夜のピークタイムの変化とテレビを使用する人数の増加傾向が読み取れる結果になりました。
終息後もワークスタイルの変化は一部継続すると考えられます。
CMスポンサーの変化は番組の構成にも変化を与えそうです。
12時から18時までの視聴率も大幅に増加
時間帯ごとのグラフを見てみると、12時から18時までの時間帯に10pt程の上昇が見られました。
通常、仕事や学校で家にいない視聴者が在宅勤務などで家に居る影響が出ていることが読み取れます。
全体的に個人のグラフの方が視聴率、上昇率ともに少ない結果になっています。
テレビを置かない一人暮らしの方が増えていると想定できます。
出典:ビデオリサーチ プレスリリース
出典:ビデオリサーチ プレスリリース
新型コロナウイルス関係のニュースが目立つ
どのような番組を視聴者が閲覧しているかのグラフを見てみると、志村けんさんの訃報や緊急したい宣言前後のニュースが目立ちます。
国民の関心の高さがそのまま視聴率に反映された形となります。
終息後の視聴率変化の考察
昨年はバラエティ、ドラマがトップを占めていたが今年はニュース番組の需要が高いです。
今後、延期になっていたドラマの放映やバラエティのスタジオ放送が再開し、徐々に例年に近い視聴率に推移していくと想像できますが、在宅勤務などの新しいワークスタイルを取り入れる企業が増えてくると、例年通りの視聴率に戻るということは考えにくく、今後の視聴者の動きを予測できるかで企業の集客動向は変わってくるでしょう。
テレビに限らず動画サイトなどの利用も増加し、家にいながらの娯楽の需要が高まっています。
こちらも新型コロナウイルス終息後は落ち着くと考えられますが、0になることはなく、むしろプラットホーム間のユーザーの争奪戦が行われる可能性が高いです。
今からユーザーを囲える仕組みを構築し、終息後の流出を防ぐ手立てを考える必要があります。
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CM広告を打つ企業にとって、時間や番組の視聴者動向を推測し最適な時間帯にターゲット層が多く視聴していると思われる番組にCM広告を打つことは当たり前ですが、非常に重要です。
特にピークタイムはターゲット層以外にも視聴する人数が多いため、競争率は高めです。
今回ビデオリサーチが行なった視聴状況の昨年との比較データから、視聴者のライフスタイルの変化を考察します。
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朝のピークが7時台から8時台へ
次のグラフは、関東圏の2019年4月と2020年4月を比較した世帯、個人別の視聴率の変化です。
朝7時から視聴率に変化が起きており、全体的に約+10%増加しています。
また、例年は7時台から下降する視聴率が8時台に移動しています。
在宅勤務による通勤時間がなくなった影響や、時差出勤などの影響だと考えられます。
さらに、8時から9時台の曲線が例年と比べて緩やかなのは在宅勤務と時差出勤者の差を表していると考えられます。
世帯と個人で変化の割合はそこまで変わらないという結果ですが、夜のピークタイムに若干の差がありました。
世帯の方がピークタイムに突入するのが1時間早いです。
例年と比べて変化しているのは夜のピークタイムにおいてはこの時間のみなので、残業時間の短縮や通勤時間の有無が密接に関わりあっていることがわかります。
出典:ビデオリサーチ プレスリリース
出典:ビデオリサーチ プレスリリース
ピークタイムの変更、CMスポンサーが変化する可能性も
視聴率の変化は大まかに、朝・夜のピークタイムの変化とテレビを使用する人数の増加傾向が読み取れる結果になりました。
終息後もワークスタイルの変化は一部継続すると考えられます。
CMスポンサーの変化は番組の構成にも変化を与えそうです。
12時から18時までの視聴率も大幅に増加
時間帯ごとのグラフを見てみると、12時から18時までの時間帯に10pt程の上昇が見られました。
通常、仕事や学校で家にいない視聴者が在宅勤務などで家に居る影響が出ていることが読み取れます。
全体的に個人のグラフの方が視聴率、上昇率ともに少ない結果になっています。
テレビを置かない一人暮らしの方が増えていると想定できます。
出典:ビデオリサーチ プレスリリース
出典:ビデオリサーチ プレスリリース
新型コロナウイルス関係のニュースが目立つ
どのような番組を視聴者が閲覧しているかのグラフを見てみると、志村けんさんの訃報や緊急したい宣言前後のニュースが目立ちます。
国民の関心の高さがそのまま視聴率に反映された形となります。
終息後の視聴率変化の考察
昨年はバラエティ、ドラマがトップを占めていたが今年はニュース番組の需要が高いです。
今後、延期になっていたドラマの放映やバラエティのスタジオ放送が再開し、徐々に例年に近い視聴率に推移していくと想像できますが、在宅勤務などの新しいワークスタイルを取り入れる企業が増えてくると、例年通りの視聴率に戻るということは考えにくく、今後の視聴者の動きを予測できるかで企業の集客動向は変わってくるでしょう。
テレビに限らず動画サイトなどの利用も増加し、家にいながらの娯楽の需要が高まっています。
こちらも新型コロナウイルス終息後は落ち着くと考えられますが、0になることはなく、むしろプラットホーム間のユーザーの争奪戦が行われる可能性が高いです。
今からユーザーを囲える仕組みを構築し、終息後の流出を防ぐ手立てを考える必要があります。