GRCモバイルとは?GRCとの違いや選ぶポイント・費用を徹底解説!

DISITOR編集部

自分の運営しているWebサイトが検索結果画面上で何位に表示されているかをチェックできるGRCには、スタンダードなタイプである「GRC」の他に「GRCモバイル」というものがあります。

GRCとGRCモバイルはどちらも検索順位をチェックするためのツールです。
ただGRCはPCの検索結果順位をチェックするためのツールですが、GRCモバイルはスマホの検索結果順位をチェックするためのものとなっています。

このようにGRCとGRCモバイルには、「検索結果をチェックできるデバイスがPCかモバイルか」という大きな相違点があります。

スマホが普及した今、PCだけでなくモバイルでの検索結果も重要です。
そのため中には、
「導入するにはGRCとGRCモバイルどちらが良いのか」
「GRCモバイルではどんな機能が使えるんだろう」
とGRCモバイルの利用を検討していたり機能について気になっている方もいらしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、GRCモバイルとはどんなツールで、どんな機能があるのか、どちらを利用するのがいいのかなどを解説します。

GRCモバイルはスマートフォンでの検索順位をチェックするのに特化したツール

GRCモバイルとは、有限会社シェルウェアが「SEOツールラボ」にて配布している検索順位チェックツールの1つです。
GRCがPCにおける検索順位をチェックするのに対し、GRCモバイルは「スマホにおける検索順位をチェックするツール」となっています。

GRCモバイルはPCにダウンロードした後、ライセンス登録を行って使います。
ライセンスは5つに分かれており、それぞれ利用料金や登録できる項目の数(サイト名・URL・検索語の組み合わせのこと)が異なるため、自分にあったライセンスを選んで登録しましょう。

なお、GRCモバイルではダウンロードした後、特にライセンス登録を行わなければ無料版が適用されます。
もちろんそのまま無料で使い続けることができますが、登録できるのは3URL・10項目が上限となっています。(URLは一文字でも異なれば違うURLとしてカウントされます。)

複数のWebサイトの検索順位をチェックしたい場合や検索語が多い場合は、ライセンス登録が必要です。

GRCモバイルの5つのライセンス

GRCモバイルのライセンスはGRCのライセンスと共通です。
そのため詳しく知りたい方は以下の記事を参照してください。

▷GRCはどのくらい安い?気になる料金体系と登録するライセンスの選び方

ここでは簡単に5つのライセンスプランの特徴をご紹介します。

ベーシック

5つのライセンスの中で最も低価格なライセンスで、月払い料金だと495円・年払い料金だと4,950円となっています。

登録できるURLは5個・検索語数は500個なので、企業よりも個人でWebサイトを運営している方向けです。

スタンダード

スタンダートの費用は月払いだと990円・年払いだと9,900円です。
登録できるURLは50個、検索語数は5000個となっています。

少し大規模なWebサイトを運営しているという場合はベーシックよりもスタンダードがおすすめです。

エキスパート

エキスパートだと費用は月払いで1,485円、年払いで14,850円となっています。
登録できるURLは500個、検索語数は50,000個です。

プロ

プロの場合は月払いが1,980円、年払いが19,800円となっています。
登録できるURLの数は5,000個、検索語の数は500,000個です。

自社で運営しているWebサイト以外の順位も計測したい場合やSEO会社の場合はプロがおすすめです。

アルティメット

ライセンスプランの中でも最も制限が少ないのがアルティメットです。
登録できるURLや検索語の数は無制限となっています。
そのため費用も月払いで2,475円、年払いで24,750円と他4つに比べて高くなっています。

クライアントを多く抱えるSEO会社や制作会社、Webマーケティング事業を展開する企業などは制限があると業務に支障が出てしまう恐れがあるため、アルティメットが適しています。

GRCがPCとモバイルでツールが分かれている理由

ここで気になるのがPCとモバイルでなぜツールが分かれているかということ。
結論から言えば「PCとモバイルでは検索順位結果が違うこと」が大きな理由としてあげられます。

検索エンジンでは”クローラー”というロボットを使って、インターネットを巡回(クローリング)させWebサイトや画像などの情報をデータベース化し、各ページにランク付けを行なって検索結果順位を決めています。

Googleでは「Googlebot」というクローラーを使っていますが、「Googlebot」には
●デスクトップ(パソコン)の環境下でクローリングを行う「デスクトップ クローラ」
●モバイル(スマートフォン)の環境下でクローリングを行う「モバイル クローラ」
の2種類があります。

このようにクローリングを行うロボットが異なるため、同じ項目(サイト名・URL・検索語)でもPCとモバイルでは検索結果順位に違いが見られます。

GRCとGRCモバイルの機能性の違い

順位の誤差はあれど、GRCとGRCモバイルは、検索順位チェックしてその記録データを蓄積するという基本的な部分に違いはありません。

ただ、チェックできる検索エンジンの数やその範囲に差異が見られ、若干GRCの方が高機能となっていることが、配布元の「SEOツールラボ」にも明記されています。

では具体的に何が違うのか、詳しく解説します。

チェックできる検索エンジンが異なる

まず、大きな違いとしてあげられるのがチェックできる検索エンジンの種類です。
GRCではGoogle・Yahoo!・Bingの3つで検索順位をチェックすることができますが、GRCモバイルでチェックが可能なのはGoogleのみとなっています。

GRCに比べると数が少ないので機能的に劣ってしまっているように見えてしまいますが、意外とそうでもありません。

というのも、Googleは今やトップシェアを誇る検索エンジンです。
世界的に見ればGoogle検索が主流となっています。
また、日本ではYahoo!のシェア率が比較的高めですが、Yahoo!の検索エンジンはGoogleの検索エンジンの技術で利用しているため、そこまで大きな差がありません。

したがってGoogleの検索順位チェックしかできないといっても十分データは取得可能です。

上位追跡機能の対象となるサイトの数が違う

GRC・GRCモバイルには「上位追跡機能」という、指定した検索語で検索した際に上位表示されるサイトの順位履歴と順位変動を調査できる機能があります。

GRCでは上位100サイトが上位追跡機能の対象となりますが、GRCモバイルでは対象となるのは上位30サイトです。

より多くライバルサイト・ライバルページを調査したい場合はGRCの方が適していますが、コンテンツを制作したり他社分析を行ったりするのであれば30位だけでもデータとしては十分なことがほとんどです。

検索ページに表示されるヒット件数を取得できるか

GRCで調査したデータをCSVで出力すると、検索結果ページに表示される「約○○○件」と表示されるヒット件数が表示されるようになっています。
GRCのデータでヒット件数が表示されるのは各検索エンジンの「件数」の列(Google件数・Yahoo件数)です。

ですがスマホの検索では検索結果画面にヒット件数が表示されないため、GRCモバイルの場合は検索順位項目の「件数」の列が空欄で出力されます。

ヒット件数項目とインデックス項目の表示が異なる

GRCやGRCモバイルでは、対象のURLのページがどれだけインデックスされているか調査できるインデックス項目と、対象の検索語のヒット件数を調査するヒット件数項目を調査項目として追加できます。

ただGRCとGRCモバイルでは調査結果の表示が異なります。
GRCでは数や件数が数字で表示されますが、GRCモバイルでは1ページ目に表示されたサイトの数が件数に表示され、2ページ目以降がある場合は「10+」として表示されるようになっています。

GRCとGRCモバイルどちらを活用するのが良いのか

GRCの方が高性能とはいえ、GRCモバイルでも十分SEOやサイトの運用・改善に活用できます。そのため「どっちを利用しよう・・・」と迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここではどちらを利用するのが良いか決めるポイントを解説します。

スマートフォンユーザーが多いWebサイトの場合はGRCモバイル

どちらを利用するか迷ってしまった場合は、まず自分が運営しているWebサイトがPCとスマートフォンどちらのユーザーが多いのか調べてみましょう。
ユーザーがどんなデバイスを利用しているのか調べるのには、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールが活用できます。

調べた結果、PCユーザーが多い場合はPCで表示することを焦点においてSEOやサイト改善に取り組んでいくことになります。
そのため、活用するならPCの検索結果順位をチェックできるGRCが良いでしょう。

一方、スマートフォンユーザーが多かった場合は、スマートフォンユーザーをターゲットに施策を行うことになります。
そのためGRCモバイルの方が適しています。

より詳しいデータを調査・活用する場合はGRC

GRCはGRCモバイルと比べると、より多くのデータを調査することができます。
そのため、データの数が一定数必要な場合はGRCの方が適しています。

また、制作会社やSEO会社が利用する場合は少しでも多角的な情報が必要になります。
そのため、GRCモバイルで調査するよりもGRCで調査するのがおすすめです。

まとめ

GRCモバイルはスマートフォンにおけるGoogle検索結果順位が調査できるツールです。

「検索順位を調査し記録して蓄積する」という点ではGRCと同じですが、
●チェックできる検索エンジンがGoogleのみ
●上位追跡機能の対象となるサイトが上位30位
●検索ページに表示されるヒット件数は空欄
●ヒット件数項目とインデックス項目の表示は1ページ目の件数or「+10」
という4つの機能の違いがあります。

機能に違いはありますが、GRCモバイルでも十分検索順位をチェックすることが可能です。

どちらを利用するか迷ってしまった場合は、運営しているサイトを訪問しているユーザーがどんなデバイスを使っているかを調べてみると良いでしょう。
PCユーザーが多い場合はGRC、スマホユーザーが多い場合はGRCモバイルがそれぞれ適しています。

ただし、SEO会社や制作会社の方が利用する場合は多角的なデータを得られるGRCの方が業務的にも適しています。