グループウェアにはGoogleが提供しているGoogle Workspace以外にもMicrosoft365やサイボウズOffice、kintoneなど多くの種類があり、それぞれ機能性や使えるツールが大きく異なります。
そのため、長く使っているうちに機能性やツールに不足を感じて他のグループウェアからGoogle Workspaceに移行したいと考える企業も少なくないかと思います。
また、逆に「Google Workspace他のグループウェアサービスに移行したい」と考える企業もいるのではないでしょうか。
グループウェア間の移行作業をおこなう際には決められた手順に沿って進める必要があるので、今回の記事では、
●他のグループウェアからGoogle Workspaceに移行する際の手順
●Google Workspaceから他のグループウェアに移行する際の手順
をそれぞれ解説します。
この記事の目次
移行する前に確認しておきたいこと
組織内で使用するグループウェアを別のものに変える際に確認しておくべきことがいくつかあります。
機能性やツールを比較しておく
どのような機能やツールが備わっているかチェックしないまま移行してしまうと、必要な機能がなかったり業務に欠かせないツールが利用できなかったりする恐れがあるので、グループウェアの機能性やツールを比較しておくことはとても大切です。
サービスページをチェックし、不明な点がある場合は問い合わせてしっかり調べておきましょう。
足りない機能やツールの対応策を考えておく
グループウェアの内容は企業によって異なるため、これまで利用していたグループウェアの機能が新しく利用するものにないこともあります。
その場合、新しいツールを導入するのか、組織内でのフローや運用方法を変更するのかなど対応策を考えておきましょう。
使いやすい設計になっているかもチェックする
グループウェアは日常的に使用することが多いので、使いにくい設計になっていると業務に支障をきたしてしまう恐れがあります。
組織内のメンバーが使いやすい設計のグループウェアを選ぶようにしましょう。
他のグループウェアからGoogle Workspaceに移行するには
まずは現在使用しているグループウェアから必要な情報を出力しておきます。
必要なデータが揃ったらGoogle Workspaceにデータを移行しますが、その際に活用するとよいのが「Google Workspace Migrate」です。
Google Workspace Migrateとは、データを移行するためのツールで、
●Microsoft .NET4.5以降のランタイムを使用する
●特定のオペレーションシステムを使用する
(Microsoft Windows Server 2016または2019)
●Chomeブラウザを使用する
などのシステムにおける要件を満たしている場合に使用することができます。
システム要件については以下のページで詳しく確認してみてください。
▷Google Workspace Migrateの概要
Google Workspace Migrateでデータの移行が難しい場合には、独自に移行作業をする必要があります。
例えば、
●重要なメールは新しいGmailアドレスへ転送する
●必要なファイルはWordやExcel、PowerPointで保存しておきGoogleドライブにアップロードしておく
●カレンダーのデータをGoogleカレンダーへ反映する
●メモはデバイスに保存する
などといったことをおこなっておくと効果的です。
Google Workspaceから他のグループウェアに移行するには
Google Workspaceから他のグループウェアに移行する際にも、データを出力する必要がありますが、出力できるデータにはユーザーアカウントのデータと保管データの2種類があります。
まずユーザーアカウントのデータを出力するには管理アカウントで管理コンソールにアクセスして「ユーザー」をクリック。
右上の「ユーザーをダウンロード」をクリックすると、Google Workspaceに登録している組織内のメンバーのアカウントデータを出力することができます。
次に保管データ(メールやドキュメントなどのデータ)を出力するには、同じく管理アカウントで管理コンソールにアクセスし、「データ エクスポート」をクリック。
「エクスポートを開始」という部分をクリックすると各ユーザーのデータがzip形式で保存されます。
その後でGoogle Workspaceの解約手続きをおこない、移行したデータを新しいグループウェアに反映すれば完了です。
グループウェアの移行は慎重に
他のグループウェアからGoogle Workspaceに移行する場合も、Google Workspaceから他のグループウェアに移行する場合も必ずしも全てのデータを移行できるわけではありません。
中には移行できる機能やツールがなく何か別のツールやサービスなどを利用する必要があるケースも考えられます。
よって、移行前にしっかりグループウェア同士を比較しておくことが大切です。
また、グループウェアを移行する際にはこれまで使用していたデータをあらかじめ出力しておくことが大切です。
忘れずに出力しておくようにしましょう。