IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2019年12月27日

ゆーざびりてぃ

ユーザビリティ/ Useability

使いやすさや有用性、使い勝手など

別名
英字

POINTユーザビリティ/ Useabilityとは

ユーザビリティ(useability)とは、日本語では使いやすさや有用性、使い勝手などを指します。例えば、なるべく簡単に、ストレスなく、目標を達成できればその製品はユーザビリティが高いと言えます。ユーザビリティの指標として、利用目的の達成しやすさ、使い方のわかりやすさ、利用者の満足度などがあります。ユーザビリティには機能や性能、デザインなどの様々な側面が関わります。最近ではwebの分野でサイトのわかりやすさや操作性などを指す言葉として使われることも多く、その場合はwebユーザビリティと呼ばれることもあります。

ユーザビリティの定義

ユーザビリティの代表的な定義を2つ挙げます。
1つは国際標準化機構であるISO 9241-11による定義です。ISO 9241-11によると、ユーザビリティは、「特定の利用状況において、特定の利用者によって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の有効さ、効率、満足度の度合い」と定義されています。

また、ユーザビリティ研究の第一人者であるヤコブ・ニールセンは、ユーザビリティ特性として、学習しやすさ・効率性・記憶しやすさ・エラー・主観的満足度を挙げ、これら5つの要素がユーザビリティを構成していると定義しています。

ユーザビリティの重要性

ユーザビリティはコンバージョンに影響するため、ビジネスをする上で重要な指標の1つになります。
例えば、ユーザビリティが低いサイトでは多くのユーザーが途中で離脱してしまい、最終的なコンバージョンに繋げることが難しいです。また、ユーザビリティが高ければ、ユーザーからの好感度が上がり、再び利用してもらえる可能性が高くなります。商品やサービスの魅力だけでなく、注文やお問い合わせのしやすさといったユーザビリティを改善することでコンバージョン数を伸ばすことにつながります。

ユーザビリティを評価する方法

ユーザビリティを評価する方法には様々な方法がありますが、ここでは4つ挙げます。

・ヒューリスティック評価
専門家が過去の経験則により決められた評価点から評価する手法です。
・認知的ウォークスルー
専門家が実際にサービスを使うユーザーになりきってサービスを利用し、商品の使いにくさやわかりやすさなどを評価する手法です。
・アンケート調査
実際に消費者に質問を投げかけて主観的な評価をしてもらう手法です。
・ユーザビリティテスト
ユーザーが実際にサービスを利用しながら、そのサービスの課題を抽出してもらう手法です。

ユーザビリティを向上させる方法

ユーザビリティを向上させるためのアプローチとして、ユーザーの心理を考える方法、ユーザーの行動を分析する方法の2つがあります。

ユーザーの心理を考える方法について、人によって使いやすさや操作のわかりやすさなどは異なるため、実際にターゲットとなるユーザーの視点に立ってサービスを考えることが大切です。アンケートや調査やユーザビリティテストなどを用いてユーザーの心理を知ることができます。

ユーザーの行動を分析する方法について、ユーザーが実際に製品を使用している様子を観察し分析することで、その製品の課題を見つけられることがあります。また、webサイトのユーザビリティを向上させたいときは、サイトの訪問者が主にどこで離脱するかなどのユーザーの行動パターンを分析し改善することで、ユーザビリティを高めることができます。

webにおけるユーザビリティとは

webにおけるユーザビリティとは、主にwebサイトにおける操作性や多機能性、デザインなどにフォーカスしたユーザビリティのことを指します。webにおけるユーザビリティには、ページの読み込みが早いことや、ファーストビューの情報量、入力フォームの手軽さなどが関係します。

ユーザビリティが高いwebサイトは、再訪問率が高く、コンバージョン率も高い傾向にあります。ユーザビリティを考慮しながらUI/UXを改善することで、よりコンバージョンが高い、ユーザーにとって使いやすいwebサイトを設計することができます。

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ユーザビリティ/ Useabilityの使用例

「ユーザビリティを考えながら商品開発しよう」

よりたくさんのユーザーに使ってもらうためには、ユーザビリティを考えた使いやすい満足感のある商品の開発が必要です。

「このサイトはコンバージョンが悪いけど、ユーザビリティが悪いのかな」

サイトのユーザビリティが悪いと、使いにくさから多くの利用者が離脱してしまい最終的なコンバージョンにつながらないことが多くあります。コンバージョンが悪い原因の1つとしてユーザビリティが悪いことも考えられる、ということを言っています。

「ユーザビリティを評価するにはユーザーの観点が大事だよね」

ユーザビリティを確かめるには、開発者側だけの視点でなく利用者側の視点に立つことも重要であるということを言っています。

「ユーザビリティを定期的に評価しよう」

ユーザビリティを改善するために、ユーザビリティをユーザビリティテストなどを通して評価します。ユーザビリティを改善した効果が評価として現れるのには時間がかかる場合もあるため、継続した評価が必要です。

「このフォームはユーザビリティが低すぎるよ」

例えば必要入力事項が多すぎるなど、フォームのユーザビリティが低いとフォームを入力完了せずに離脱してしまうユーザーが増えてしまいます。ユーザビリティが低いとわかったら、改善する必要があります。

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アクセシビリティとユーザビリティの違い

アクセシビリティとは、高齢者や障がい者なども含めた様々な人にとっての利用しやすさを指します。また、特にwebサイト上においてはアクセスのしやすさをいいます。また、ユーザビリティは特定の利用者にとって目的を達成しやすいかどうか、という観点で評価します。
アクセシビリティが全ての人にとって利用しやすいかどうかを評価するのに対し、ユーザビリティは特定の人が、特定の状況で、指定された目的を達成しやすいかを評価するという点で異なります。

ユーザビリティの改善の成功例

ユーザビリティの改善の成功例として、あるショッピングサイトのボタンの表記を変えただけで年間300億もの売上が増加した例があります。このショッピングサイトでは「新規登録」のボタンを「次へ」というボタンに変えたことで、新規会員登録への不安や面倒臭さを払拭し購入率を上げました。この事例は、「初めて買い物をする人」という特定の状況・特定の利用者の心理や行動を分析し、改善することでユーザビリティの改善・コンバージョン数増加に成功しています。


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