IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年6月29日

たーげてぃんぐこうこく

ターゲティング広告

登録情報や閲覧履歴からユーザーの興味・関心を分析し、適切な広告を配信する方法のこと

POINTターゲティング広告とは

ターゲティング広告とは、ユーザーの登録情報や閲覧履歴などから、ユーザーの属性や興味・関心を分析し、ユーザーにとって適切だと判断された広告を配信する方法のことです。広告対象の商品・サービスに対し、関連度の高いユーザーをターゲットとすることで、効率的な広告運用を目指すことができます。

また、ユーザーにとっては、自分の興味・関心に沿った内容の広告が増え、逆に興味の薄い広告が減るというメリットがあります。

ターゲティング広告の主な種類

①オーディエンスターゲティング
オーディエンスターゲティングとは、ユーザーという「人」に対して広告を配信するという考え方のもと、ユーザーの属性情報や位置情報、閲覧履歴、購入履歴などのデータを分析し、そのユーザーにとって適切な広告を配信します。
オーディエンスターゲティングの中にも、「デモグラフィックターゲティング」「ジオグラフィックターゲティング」「行動ターゲティング」「リターゲティング」など、様々な手法のものがあります。

②コンテンツターゲティング
コンテンツターゲティングとは、Webサイトのコンテンツ内容をカテゴライズし、そのカテゴリにあった広告を配信する方法のことです。コンテンツを閲覧しているユーザーに対し、そのコンテンツと親和性の高い広告を配信することで、高い広告効果を狙うことができます。

③デバイスターゲティング
デバイスターゲティングとは、パソコンやスマートフォンなど、特定の「デバイス」を狙って広告配信をおこなう方法のことです。デバイスターゲティングでは、単純にデバイスを「パソコン」「スマートフォン」「タブレット」などと指定するだけでなく、OSやバージョンまで細かく設定できることもあります。

ターゲティング広告の仕組み

①オーディエンスターゲティングの場合は?
オーディエンスターゲティングでは、計測タグや計測用SDKを使用し、ユーザーを識別しています。
ブラウザの場合、Webサイト上におけるユーザーの行動情報を取得するため、計測タグを設置します。ユーザーが計測タグに接触すると、ブラウザにユーザーを識別するためのcookieが付与され、ID情報や閲覧したWebサイトの情報、日付などのデータがサーバーへ送られます。
アプリの場合、アプリでの効果測定やターゲティングを可能にするため、計測用SDKを組み込みます。ユーザーが計測用SDKに接触すると、広告識別子や日付などのデータがサーバーへ送られます。

②コンテンツターゲティングの場合は?
コンテンツターゲティングでは、コンテンツ内容のカテゴライズがおこなわれます。カテゴライズは、人間が手動でおこなう場合や、クローラーと呼ばれるプログラムが言語解析をおこなうことで、自動的にカテゴライズする場合があります。

ターゲティング広告のメリット

①コンバージョン効率を上げることができる
ターゲティング広告では、ユーザーの登録情報や閲覧履歴を分析し、ユーザーの属性や興味・関心に沿った広告配信をおこないます。そのため、自社の商品・サービスに興味を持ち、コンバージョンに繋がりそうなユーザーを狙い撃ちすることができます。
想定するターゲット層に対して広告配信をおこなうことで、コンバージョン効率の向上が期待できます。

②無駄な広告コストを削減することができる
ターゲティングせずに広告配信をおこなうと、自社の商品・サービスに関心の薄いユーザーに対しても広告配信をおこなうことになるので、無駄なコストがかかってしまいます。ターゲティング広告では、コンバージョンに繋がりやすいユーザーに広告配信をおこなうことで、CPAを抑え、無駄なコストを削減することができます。

③リターゲティングによって再度アプローチすることも可能
ターゲティング広告の1つに、一度広告をクリックしたユーザーに対して、再度広告配信をおこなう「リターゲティング広告」という手法があります。
一度広告をクリックしたものの、コンバージョンに至らなかったユーザーの中には、「他の商品・サービスと比較した上で購入したい」という場合もあります。リターゲティングをおこなうことで、このようなユーザーを取りこぼすことなく、コンバージョンを獲得することができます。

ターゲティング広告のデメリット

①ユーザーから良い印象を持たれないこともある
特にリターゲティング広告の場合、同じ商品・サービスの広告が何度も表示されることで、ユーザーに不快感を与えてしまう可能性があります。フリークエンシーキャップを設定することで、広告の表示頻度を調整することができます。

②設定ミスが生じると広告効果が表れにくい
ターゲティング広告の1つである「行動ターゲティング」をおこなう場合、設定ミスには注意が必要です。行動ターゲティングとは、Webサイトの閲覧履歴や行動履歴、購入履歴などからユーザーをセグメント化し、ターゲティングをおこなう手法で、タグや発火ポイントの設定を誤ると、意図しない行動ターゲティングになってしまいます。

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ターゲティング広告の使用例

「今回のプロモーションはターゲティング広告を活用しよう」

ターゲティング広告を活用することで、ターゲットのユーザー層に対し、ピンポイントで広告配信をおこなうことができます。コンバージョンに繋がる可能性の高いユーザーに対してアプローチをおこなうことで、費用対効果を高めることが期待できます。

「リターゲティング広告の配信が多すぎると、かえって逆効果だ」

リターゲティング広告は、効果的なターゲティング手法の1つですが、広告の表示回数が多すぎると、ユーザーに不快感を与えてしまう可能性があります。フリークエンシーキャップの設定などにより、適切な表示頻度に調整することが大切です。

「ターゲティング広告を利用するため、計測タグを設定しよう」

ターゲティング広告の1つ、オーディエンスターゲティングをおこなうためには、計測タグを設置し、オーディエンスデータを取得する必要があります。

「どのターゲティング広告を利用するか?」

ターゲティング広告の中にも、ジオグラフィックターゲティングや行動ターゲティング、リターゲティングなど、様々な種類があります。広告対象の商品・サービスの特徴にあわせ、適切な手法を選定しましょう。

ターゲティング広告に関係した気になる話題

よく使用されるターゲティング手法 ①ジオグラフィックターゲティング

ジオグラフィックターゲティングとは、IPアドレスやWi-Fi、GPSなどから位置情報を取得し、特定の場所に「いる」もしくは「行く可能性が高い」人を狙うターゲティング手法です。例えば、新宿にあるレストランの広告は、新宿に「いる」または「行く可能性が高い」人に配信した方が、効率的に集客を図ることができます。

このように、ジオグラフィックターゲティングでは、実店舗というオフラインの場に、オンライン上のインターネット広告を通じて集客を図ることができるため、実店舗を持つ広告主からのニーズが非常に高いです。

よく使用されるターゲティング手法 ②行動ターゲティング

行動ターゲティングとは、行動情報からユーザーをセグメント化し、ターゲティングをおこなう手法のことです。行動情報とは、Webサイトやアプリの閲覧履歴、広告のクリックなどの行動履歴、ECサイトでの購買履歴など、ユーザーがオンライン上で取った行動に関する情報のことです。

行動情報を分析することで、ユーザーの興味・関心のある分野を見つけ出し、その分野の広告を配信します。ユーザーの興味・関心に沿って広告配信をおこなうことができるので、広告効果を高めることが期待できます。


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