IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2019年12月22日

たぐまねーじゃー

タグマネージャー

Googleアナリティクスの効果測定用タグや広告に関するタグなどを一元管理するためのツール

別名
英字

POINTタグマネージャーとは

タグマネージャーとは、Googleアナリティクスなどの効果測定用タグや、リターゲティングタグやコンバージョンタグといった広告に関するタグなどを、一元管理するためのツールです。

タグはWebページに関する情報を取得したり送信することができるhtmlです。
タグを使用するためには、各ツールが発行したすべてのタグをWebページに埋め込む必要があり、設定作業には手間がかかりますが、タグマネージャーを使用することでこの手間を省くことができます。

タグマネージャーを用いることで、設定作業はタグマネージャーのタグを埋め込むのみになります。タグの追加や変更があっても、Googleタグマネージャーの管理画面で作業をするだけであり、Webサイトのソースコードを変更する必要はありません。

Yahooでは「Yahoo!タグマネージャー」と表記されており、Googleでは「タグマネージャー」ではなく「Googleタグマネージャ」と表記されています。

タグマネージャーが必要なケース

タグマネージャーは、多くのタグを使用しているサイトの場合、重要になるツールだと言えます。

例えば、タグマネージャーを使用していない場合、「効果測定用タグ」「リターゲティングタグ」「コンバージョンタグ」の3つのタグを使用するとしたら対象となるすべてのページに記述する必要があります。途中で「リターゲティングタグ」のみを削除しようとしたら、すべてのWebページからリターゲティングタグを削除しなければなりません。
このような手間はタグマネージャーを用いることで改善できます。

タグマネージャーを使用した場合、Webページに挿入するのは「タグマネージャーのコード」のみなので、途中で「リターゲティングタグ」のみを削除しようとしたら、タグマネージャー上の設定変更だけで解決できます。

クローラビリティとは

クローラーがサイト内を巡回しやくなるように、サイトの内の構造を最適化することです。

ロボットは必ずしも全てのWebページをもれなく巡回できるわけではありませんし、公開したページをすぐに発見してくれるとも限りません。SEOを実施する際は、クローラーがWebサイトを巡回しやすくなるように工夫する必要があります。
また、サイトの内のコンテンツの量が増え、規模が大きくなるほど、クローラビリティの改善の必要性は高くなります。

タグマネージャーが不要なケース

Googleアナリティクスのみを使用していて、ほかの計測・広告タグはほとんど使わない、今後もタグは増やさない場合、タグマネージャーの導入は不要であると言えるでしょう。
Googleアナリティクスのトラッキングコードをタグマネージャーに置き換える作業が手間になるので、タグの管理が現時点で問題ないのならば導入の必要性は低いです。

タグマネージャーを導入するメリット

タグマネージャーの導入のメリットは主に4つあります。

・タグの一元管理による作業の効率化
一度、タグマネージャのタグを設置してしまえば、以後はタグを追加する度に、ファイルを編集する必要はなく、管理画面から追加をすることが可能となります。

・公開前にテストができる
多くのタグマネージャーでは、プレビューモードが実装されています。JavaScriptなど高度なプログラミングがなされたコードでは、簡易なミスであれば公開前にエラーチェックを自動的にしてくれます。

・タグの設定の自由度が広がる
タグマネージャ―を導入することで、Googleアナリティクスでできない、各ボタンのクリック率やスクロール率などを計測する設定を担当者自らできるようになります。
各ボタンのクリック数やスクロール率を計測したい場合は、JavaScriptの追記などが必要になってきます。こうなると手間や工数が増えてしまいます。
しかし、タグマネージャを使えば、こういった複雑な計測も管理画面から設定できます。

・Webサイト表示の高速化
タグマネージャーを導入すると多くのタグが一つになるので、場合によってはWebサイトの表示速度も向上することがあります。ページの読み込みの速度はユーザビリティにも関係するので、UX(ユーザーエクスペリエンス)の改善にもつながります。

タグマネージャーを導入するデメリット

タグマネージャーを導入する主なデメリットは3つあります。

・管理できないタグの存在
様々なタグを一元管理できるタグマネージャーですが、一部対応していないタグも存在しています。それは、同期処理が必要なタグ(Googleアナリティクスのウェブテスト機能等)とページ構造にかかわるタグ(SNSのシェアボタンを生成するJavaScript等)です。
これらのタグは、直接HTMLソース内に設置する必要があります。

・リスクの集中
タグが一元管理できるのは便利ですが、反対にタグマネジメントのシステムに障害が起きた場合、全てのタグが機能を失ってしまいます。

・作業コスト
タグマネージャを利用するのに、費用は発生しませんが、作業コストが大きくなる可能性があります。新規の場合は問題ないですが、すでに運営中のサイトに導入する場合、現在サイト内に設置されているサービスタグを外して、タグマネージャーを設定し直す必要があります。現在使っているサービスが多いほど作業コストが高かくなります。

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タグマネージャーの使用例

「Googleタグマネージャはいつから公開されたのか」

2012年10月にGoogleから、Googleタグマネージャが公開され、タグマネジメントという考え方が浸透し始めました。

「タグマネージャーを導入すれば仕事の効率がよくなるはずだ」

タグマネージャーを導入することで、タグの管理が用意になり作業の効率化が可能になるケースがあります。

「このサイトはページの読み込みが遅いな。タグマネージャーで管理した方がいいかもしれない」

読み込み速度の遅延は、Google等の検索エンジンでのランクにも影響を及ぼしかねません。タグ読み込みのスピードを向上させるためにタグマネジメントを利用するという側面もあります。

「Tealiumタグマネージャーって何ですか?」

Tealiumは、タグマネジメント領域では異色のソリューションです。複数のHTMLタグを統合管理する機能はもちろん提供されていますが、メインとなるのは、タグの管理よりデータやテクノロジーそのもの管理・連携です。

タグマネージャーに関係した気になる話題

robots.txtを利用することでクローラーのアクセスをコントロールできる

robots.txt とは、検索エンジンのロボット(クローラー)を制御するためのファイルです。
クローラーのアクセスはユーザー同様、サーバに負荷がかかります。 ページ数が多く、更新頻度が高いサイトであれば、クローラーが多くのページを頻繁に巡回するため、結構な負荷になります。

クローラーが原因でサーバーに負荷がかかっている場合、robots.txtを使用して不要なコンテンツへのアクセスを制限(禁止)し、サーバー負荷軽減と巡回効率化をおこなうことができます。

その他のタグマネージャー

現在はGoogleタグマネージャー以外にも、様々な企業から一元管理システムのツールが提供されています。

・Yahoo!タグマネージャー
Yahoo!タグマネージャーは米国Signal社のSignal Tagがベースとなっているテクノロジーで、広告主であれば無料で利用を開始することができます。Googleタグマネージャと機能はほぼ一緒ですが、やや遅れをとっている要因は、Googleの各サービスタグへの対応(登録用テンプレートの提供)がないことです。

・Dynamic Tag Managemt (Adobe)
Adobe Marketing Cloudの1つでAdobe社が提供しているタグマネジメントツールです。
Adobe analyticsなどのAdobeツールとの連携が容易なことはもちろん、Googleアナリティクスとの連携も簡単ですが、利用するためにはAdobe Marketing Cloudのユーザーである必要があります。そのため他ツールより間口が狭いのですが、非常に高機能なタグマネージャーです。カスタマイズ性・柔軟性に関してはGoogleタグマネージャに勝ります。


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