IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2019年12月17日

すうぉっとぶんせき

SWOT分析 / スウォット分析

企業の内部環境と外部環境を、強み・弱み・機会・脅威の4つの要素に分けて現状分析するためのフレームワーク

英字

POINTSWOT分析 / スウォット分析とは

SWOT分析とは、企業の内部環境と外部環境を、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つの要素に分けて現状分析するためのフレームワークです。この4つの要素の頭文字をとってSWOT分析と呼ばれています。

企業の社内の状況などに関する内部環境の項目を「強み」と「弱み」に、経済や市場、競合他社などに関する外部環境の項目を「機会」と「脅威」に分類して、この4項目を分析することによって事業や経営の戦略方針をたてます。

内部環境の項目の一例として
・サービス(コンテンツ)
・サービスの品質や価格
・認知度やブランド力
・技術やノウハウ
・社内インフラ
・立地
などがあります。

また、外部環境の項目の一例として
・市場規模や市場の成長性
・市場のトレンド
・各国の経済状況
・政治や法律の変化
・競合他社の状況
などがあります。

S=Strength(強み)とは?

Strength(強み)は、事業や経営の目標を達成するのに優位となる自社内部の特徴です。
具体的には、
例えば、自社を誰もが知っている状態であれば、ブランド力は高いと言えるので、ブランド力が企業の強みになります。同じように、提供しているサービスの対応が柔軟で顧客から支持されていれば、柔軟な対応が企業の強みといえます。

他社と比較して自社の優位性を探していくことが企業の現状分析をする上で重要です。3C分析などのほかのフレームワークを活用することで、客観的に自社の強みを見つけることができます。/p>

W=Weakness(弱み)とは?

競合分析の目的は、市場・顧客の動向に対して競合がどのように対応しているのか知ることです。競合他社を分析する際、ビジネスの結果とその結果が出た要因の2つの視点から分析していきます。ビジネス結果は競合他社の売り上げや利益、そして広告費などにおける販売経費などから調査をおこないます。

ビジネス結果が出た要因について分析する際は、販売ルート、営業体制、製造工程、新製品の開発、顧客サポートなど、様々な側面から競合企業の仕組みを明らかにしていきます。

O=Opportunity(機会)とは?

W=Weakness(弱み)は、事業や経営の目標を達成するのに課題となる自社内部的の特徴です。

Opportunity(機会)は、企業にとってプラスとなる企業外部の環境要因です。環境要因とは要するに自社ではコントロールできない市場や社会などのことです。

例えば、自社商品がトレンドとして注目されているのであれば、これは機会となります。ほかにも、円高で海外から輸入している原材料のコストが下がっている状態ならば、この状況は機会となります。
つまり、市場や社会の動きで企業にとって良い影響を与えてくれるものは機会となります。

T=Threat(脅威)とは?

Threat(脅威)は、企業にとってマイナスになる市場の変化や他社の動きなどです。
例えば、少子高齢化の影響を受けて幼児向けのおもちゃの売上が下がっているなら、少子高齢化は脅威となります。また、競合他社の業績が伸びていて、既存の顧客が取られてしまいそうなら、その競合の業績が上がっていることも脅威といえます。

外部要因なので回避することは難しいですが、把握することで影響を最小限に抑えたり、方針を変えて避けたりすることが可能になります。

SWOT分析の目的

SWOT分析は、自社のビジネス機会をできるだけ多く獲得することを目的に行う分析です。現状の「強み・弱み・機会・脅威」を分析して把握し、重点的に取り組むべき今後の事業や経営の戦略方針、マーケティング戦略を立てるのに役立ちます。

自社の戦略を立てるときのみならず、個人の目標設定をする時などにも幅広く活用することができます。

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SWOT分析 / スウォット分析の使用例

「マーケティング戦略を立てるために、SWOT分析をする。」

戦略方針やマーケティング戦略を立てる前にSWOT分析をすることで、「自社の強み」「弱み」「チャンスとなる外部要因」「自社を脅かす脅威」が明確になるので、戦略が立てやすくなります。

「SWOT分析と3C分析の違い」

SWOT分析も3C分析も事業計画やマーケティング戦略を決定する際に用いられるフレームワークですが、SWOT分析は現状の「強み」「弱み」「機会」「脅威」を分析し、3C分析は「市場・顧客」「競合」「自社」を分析する違いがあります。

「ほかのフレームワークも使いながらSWOT分析を進める。」

SWOT分析自体がフレームワークの一種ですが、ほかのフレームワークも使いながら分析することで、短時間でモレなくダブりなく分析することが可能になります。

「SWOT分析の結果を活用する。」

SWOT分析で判明した自社の強みと機会を利用して、競合には作れない商品を企画することができます。

「SWOT分析する前に、事前の準備をしておく。」

事前の準備には、「分析を行う目的を明確にする」「自社と競合の状況を把握する」などがあります。

SWOT分析 / スウォット分析に関係した気になる話題

SWOT分析を行うときのポイント

・外部環境と内部環境は分けて考える
外部要因には、市場規模や市場の成長性、市場のトレンド、各国の経済状況、政治や法律の変化、競合他社の状況などがあります。内部環境には、サービス(コンテンツ)内容、サービスの品質や価格、認知度やブランド力、技術やノウハウ、社内インフラ、立地などが挙げられます。これらをきっちりと分けて分析することで、正確に分析をすることができます。

・外部環境の分析から始める
SWOT分析では「変化」に着目し、市場や業界の変化に対して、競合より優位にビジネスを進められているのかを分析します。そのため、外部環境である「機会」「脅威」から分析し始めます。外部環境が把握できたら、それに対して内部環境は優位にあるのか分析していきます。

具体的な戦略をたてるためのクロスSWOT分析とは

クロスSWOT分析とは、SWOT分析で明らかにした「機会」「脅威」「強み」「弱み」の4つの要素をそれぞれ掛けあわせて、戦略方針やマーケティング戦略の方向性を導き出す手法のことです。4つの要素をそれぞれ掛けあわせて立てることができる戦略は以下の4つです。
・強み × 機会
   強みを活かして機会を利用する。
・強み × 脅威
   強みを活かして脅威を避ける。
・弱み × 機会
   弱みを克服して機会を利用する。
・弱み × 脅威
   弱みと脅威による影響を抑える。もしくは撤退する。

SWOT分析に役立つフレームワーク

SWOT分析をおこなう際にフレームワークを活用することで、モレなくダブリなく分析することができます。実際にSWOT分析する際には、以下のフレームワークがよく用いられます。
・PEST分析
・5F(ファイブフォース)分析
・PLC(プロダクトライフサイクル)
・ポジショニング
・バリューチェーン


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