IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年6月29日

さぶどめいん

サブドメイン

独自ドメインを分割して利用できるようにするためのドメイン

POINTサブドメインとは

サブドメインとは、ドメインの一部で、独自ドメインの前に「.」で区切って文字列を設定し、独自ドメインを分割して利用できるようにするためのドメインのことです。例えば、「https://weather.yahoo.co.jp」というURLでは、独自ドメインは「yahoo.co.jp」、この独自ドメインの前に「.」で区切って設定された「weather」がサブドメインと呼ばれます。

サブドメインを利用することで、1つの独自ドメインを用途に応じて分割することができます。例えば、Yahoo!JAPANのURLは「https://www.yahoo.co.jp」で「yahoo.co.jp」が独自ドメインですが、Yahoo!天気では「https://weather.yahoo.co.jp」、Yahoo!ショッピングでは「https://shopping.yahoo.co.jp」など、サブドメインを用いることで、1つの独自ドメインを区切って複数のサービスを展開しています。

サブドメインのメリット

サブドメインのメリットを4つ挙げます。
①複数のドメインを取得する手間が省ける
新たな独自ドメインの取得には手間やコストがかかりますが、サブドメインは既にある独自ドメインを区切って使用できます。

②URLをユーザーにわかりやすく設定できる
独自ドメインに企業名などが入っていれば、どの企業が運営するサービスなのかURLから一目でわかることができます。同じ企業が複数サービスを提供している場合などに便利です。

③独自ドメインの評価を引き継げる
サブドメインを指定したサイトは、独自ドメインのメインサイトの評価を引き継ぐため、メインサイトの評価を最初から受けることができます。

④各サブドメインごとにサーバーに登録できる
例えば、人気のコンテンツを含むサブドメインのみを他のサーバーに移行することで、あるサブドメインのアクセス集中により他の企業サイトなどもダウンしてしまう、といったことを防ぐことができます。

サブドメインのデメリット

サブドメインのデメリットを3つ挙げます。
①検索エンジンからの評価が分散する
検索エンジンは各サブドメインをそれぞれ別のドメインとして評価するため、せっかく検索エンジンから良い評価を受けても評価が分散されて上位表示されにくいです。サブドメインよりも、サブディレクトリを使った方が良い場合もあります。

②独自ドメインの悪い評価も引き継いでしまう
サブドメインは、独自ドメインの良い評価も悪い評価も受け継ぎます。独自ドメインを用いたメインサイトがGoogleからペナルティを受けると、サブドメインのサイトも評価が下がってしまいます。

③独自ドメインを変更するときはサブドメインの移行が必要
独自ドメインを削除・変更するときは、サブドメインも新しい独自ドメインに登録し直す必要があります。

サブドメインの用途

サブドメインの主な用途を3つ挙げます。
①メインサイトのコンテンツとテーマが異なるとき
サブディレクトリでは、メインサイトのコンテンツとサブディレクトリのコンテンツの関係が薄すぎると、評価が下がってしまう恐れがあります。サブドメインはそれぞれのドメインが別々に評価されるのでそういった心配は不要です。

②サイトごとにデータを別に管理したいとき
サイトごとに解析したい内容や最終目標が違う場合は、サブドメインで分けた方が解析やサイトの運用に便利なこともあります。

③異なるテーマのサイトを複数作りたいとき
Yahoo!JAPANがいい例です。例えば、Yahoo!ニュース(https://news.yahoo.co.jp)はYahoo!が提供するニュースサイト(news)、Yahoo!ショッピング(https://shopping.yahoo.co.jp)はYahoo!が提供するショッピングサイト(shopping)のように、独立した複数のサービスサイトをサブドメインを用いて提供しています。

サブドメインの取得方法

サブドメインを取得するには、まず独自ドメインを取得することが必要です。独自ドメインは、レンタルサーバー会社やドメイン専門会社で契約することで取得します。

独自ドメインを取得した後は、自分の好きな文字列を選んでサブドメインを設定することができます。設定はサーバーごとに異なりますが、レンタルサーバー会社で独自ドメインを取得したい場合は、レンタルサーバー会社が提供するコントロールパネルから独自ドメインの設定を選び、サブドメインを設定することができます。

サブドメイン名をつけるポイント

サブドメイン名をつけるポイントを2つ挙げます。
①わかりやすく短いものにする
URLが長いとユーザーに読んでもらえず、クリックしてもらえないかもしれません。簡潔に何のサイトか伝わるように設定しましょう。

②独自ドメイン下のどんなサイトなのかわかりやすくする
例えば、会社名を独自ドメインとしている場合、サブドメインで会社名を繰り返し使う必要はありません。サイトの用途や種類を簡潔に示して、独自ドメインの会社のどんなサイトなのかわかるようにしましょう。

サブドメインの使用例

「このサイトはメインサイトとテーマが異なりすぎるから、サブドメインを設定してメインサイトと分けて運用しよう」

独自ドメインのメインサイトとテーマがはっきりと異なる場合、サブドメインを取得した方が運用しやすく検索エンジンからの評価も良いでしょう。

「わかりやすいサブドメインをつけると、どんなサイトなのかすぐわかるね」

サブドメインをわかりやすいものに設定することで、そのサイトが何のサービスのサイトなのかわかりやすいURLを作成することができます。

「サブドメインを設定しすぎて管理が大変になってきた」

サブドメイン数が多いと、その分アクセス解析などの手間が増えて管理も大変になります。元ドメインと関連のあるページにはサブディレクトリを使いましょう。

サブドメインに関係した気になる話題

サブドメインと似た言葉「サブディレクトリ」との使い分け

サブディレクトリとは、ドメインを「/」で区切って文字列を設定するもので、サブディレクトリで作成されたページはすべてメインサイトの下層に配置されます。例えば、Yahoo!ショッピングのカテゴリ一覧を表すURL「https://shopping.yahoo.co.jp/category/」において、「/category」がサブディレクトリで、このページはYahoo!ショッピング「https://shopping.yahoo.co.jp」の配下になります。

サブドメインとサブディレクトリの違いは、そのページが独立するかしないかです。メインサイトとテーマがはっきりと異なる場合はサブドメイン、メインサイトと関連したコンテンツのページならばサブディレクトリを用います。

サブドメインやサブディレクトリでSEOに有利/不利はない

サブドメインやサブディレクトリ自体でSEOに有利/不利ということはありません。しかし、サブドメインやサブディレクトリの使い分けには注意が必要です。

検索エンジンは「サブドメインはメインサイトから独立したサイト」「サブディレクトリはメインサイトと同じコンテンツのサイト」として判断します。よって、サブディレクトリにメインサイトと関係のないような内容のコンテンツを入れてしまうと、Googleからの検索評価を下げてしまう可能性があります。
そのため、SEOの観点からは、サブドメインやサブディレクトリのどちらを使うかというよりも、サブドメインとサブディレクトリをコンテンツの内容によって正しく使い分けることが重要です。


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