IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年6月29日

せっしょん

セッション / 訪問数

Webサイトにアクセスしてから離脱するまでの一連の行動のこと

別名
英字

POINTセッション / 訪問数とは

セッションとは、Webサイトにアクセスしてから離脱するまでの一連の行動のことで、「訪問」「ビジット」とも呼ばれます。セッション数とは、セッションがおこなわれた回数のことで、アクセス解析における重要な指標の1つです。

ユーザーがWebサイトにアクセスし、サイト内を回遊、離脱またはブラウザを閉じるまでが「1セッション」としてカウントされます。1回のセッションで1ページしか閲覧しなかった場合も、複数のページを閲覧した場合も、同様に「1セッション」としてカウントされます。

ただし、ページを開いたままでも一定時間が経過すると、新たなセッションとしてカウントされます。基本的には、ページ閲覧から次のページ閲覧までの間が30分以上開くと、新たなセッションとしてカウントされます。

セッションの重要性

セッションデータを分析することで、Webサイトやアプリ内でユーザーが取った行動を把握することができます。

Webサイトやアプリにアクセスしてから離脱するまでのユーザーの行動である「セッション」を計測することで、ユーザーがWebサイトやアプリを利用した平均時間や、利用者の多い時間帯を特定することができます。

また、セッションデータだけでなく、利用状況やコンバージョンのデータも組み合わせて分析することで、ユーザー行動の傾向を把握することができます。これにより、Webサイトの収益機会や問題点を特定し、改善に役立てることができます。

新しいセッションとしてカウントするルール

代表的なアクセス解析ツールである「Googleアナリティクス」では、新しいセッションとしてカウントするルールとして、3つの定義が提示されています。

①ユーザーの行動の間隔が30分を経過した場合
ユーザーがWebサイト内を回遊する際、前のページの閲覧開始から「30分以上」経過して、次のページに移動した場合、新しいセッションとしてカウントされます。
例えば、あるユーザーがAページの閲覧開始10分後にBページに移動、その後30分経過してからCページに移動したとします。この場合、AページからBページへの移動は30分以内におこなわれているので、同じセッションとしてカウントされます。しかし、BページからCページへの移動は30分を超えておこなわれているので、別のセッションとしてカウントされます。

②日付が変わった場合
アクセス解析ツールは、基本的に1日単位でデータの集計をおこなうので、日付が変わった0時のタイミングで一度セッションは切られます。
例えば、23時から次の日の1時にかけてWebサイトを閲覧していた場合、0時でセッションが新しくカウントされるので、2セッションとして集計されます。

③参照元が外部サイトだった場合
Googleアナリティクスの場合、参照元が計測対象外のページだと、その前でセッションが切られます。参照元とは、流入元のサイトのことで、リンクをクリックしてページに移動した場合、移動する前に閲覧していたページのことを指します。
例えば「サイトA」を閲覧中に「サイトB」のリンクをクリックして「サイトB」に飛び、「サイトB」内にある「サイトA」のリンクをクリックして、再び「サイトA」に戻ったとします。この場合、2回目に「サイトA」を訪れた際の、参照元が計測対象外のサイトとなるため、セッションが一度切れて合計セッションは2になります。

セッションを計測する上での注意点

セッションデータを集計する際、注意が必要なのが「ブラウザ」との関係です。ブラウザ上で複数のタブを開いている場合や、途中でブラウザを閉じた場合、どのようにカウントされるのか理解しておくことが重要です。

①1つのブラウザ上で複数のタブを開いている場合
現在、「Google Chrome」や「Internet Explorer」など、主要なブラウザでは、同時に複数のタブを開くことができます。1つのブラウザ上で複数のタブを開いている場合、アクティブ(前面)になっているタブ以外のページは、実際には閲覧されていません。
しかし、Googleアナリティクスでは、実際の閲覧状況とは関係なく、「各ページの閲覧開始時刻」をもとに集計をおこなっています。そのため、30分以上経過してからページを移動したり、日付が変わったりしない限りは、同じセッションとして集計されます。

②ブラウザを複数のウィンドウで開いている場合
同じ種類のブラウザを複数のウィンドウに分けて閲覧している場合、保存されているCookieは同一なので、同じユーザーの行動と見なされます。そのため、セッションが新しくカウントされるルールに当てはまらない場合は、同じセッションとして集計されます。
一方、別の種類のブラウザを開いている場合、保存されているCookieが異なるので、別のユーザーの行動と見なされます。そのため、ブラウザごとにユーザー行動が分けられ、それぞれ別のセッションとしてカウントされます。

③途中でブラウザやタブを閉じた場合
Webサイトの閲覧中にブラウザやタブを閉じた場合でも、30分以内にそのサイトを再度閲覧を開始すれば、同じセッションとしてカウントされます。ブラウザの状態はセッションの判定とは無関係なので、Webサイトの閲覧中にブラウザやタブを閉じても新しくカウントされることはありません。

セッション数の確認方法

セッション数は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを用いて確認することができます。Googleアナリティクスでは、サイト全体のセッション数、ページ別のセッション数、参照元のページ別のセッション数の3つを調べることができます。

①サイト全体のセッション数
Googleアナリティクスにログイン後、「ユーザー」メニューから「概要」を選択すると、ユーザーサマリーという画面が表示されます。画面左下に表示されている「セッション」から、サイト全体のセッション数を確認することができます。

②ページ別のセッション数
ページ別のセッション数は、「行動」メニューから確認することができます。「行動メニュー」から「サイトコンテンツ」を選択、「すべてのページ」をクリックします。画面左側に各ページのURLが表示され、右側にそのページのPV数やセッション数が表示されます。

③参照元のページ別のセッション数
参照元のページ別のセッション数は、「集客」メニューから確認することができます。参照元を調べることで、どのページからどれだけのユーザーがサイトに流入したかを把握することができます。「集客」メニューから「すべてのトラフィック」を選択し、「チャネル」をクリックします。画面左側にURL、その右側にセッション数が表示されます。

「セッション / 訪問数」を調べた人はこの用語も調べています

セッション / 訪問数の使用例

「セッションを分析しよう」

セッションデータの分析によって、サイト内またはアプリ内のユーザー行動を把握することができるので、Webサイトの改善に役立てることができます。

「30分以上経過したので、新しいセッションとしてカウントされるだろう」

前のページの閲覧開始から30分以上経過し、次のページに移動した場合、別のセッションとしてカウントされます。

「セッション数を確認する」

セッション数は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを用いて確認することができます。

「サイト全体のセッション数だけでなく、ページごとのセッション数も確認しよう」

セッションデータを分析することで、ユーザーの行動傾向を把握し、Webサイトの改善に役立てることができます。

セッション / 訪問数に関係した気になる話題

セッション数とページビュー数の違い

「セッション数」とは、ユーザーがサイトに訪問してから離脱するまでの一連の流れ、つまり「セッション」がおこなわれた回数のことで、別名「訪問数」とも呼ばれます。これに対し、「ページビュー数」とは、Webページが表示された回数のことで、略して「PV数」と呼ばれることもあります。

セッション数とページビュー数はともに、アクセス解析において重要な指標であり、非常によく用いられます。しかし、カウント方法が異なるので注意が必要です。例えば、あるユーザーが「ページA→ページB→ページC」と5分ごとに移動した場合、セッション数は1、ページビュー数は3となります。


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