IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年3月30日

りてんしょん

リテンション / retention

リテンション( retention)とは、英語で「維持」「保持」などの意味を持ちます。 転じて人事領域では「人材の維持・確保」、マーケティング領域では「既存顧客維持」という意味で使われるようになりました。

別名
英字

POINTリテンション / retentionとは

リテンション( retention)とは、英語で「維持」「保持」などの意味を持ちます。
転じて人事領域では「人材の維持・確保」、マーケティング領域では「既存顧客維持」という意味で使われるようになりました。

人事領域の「人材の維持・保持」とは、企業にとって優秀な人材の流出を防ぐため、優秀な人材を保持するための様々な施策を指します。

マーケティング領域の「既存顧客維持」とは、「はじめて商品・サービスを利用したユーザーに対して、商品・サービスを利用後も継続して利用してもらえるように活動すること」を指します。このような一連の取り組みのことを「リテンションマーケティング」「リテンション分析」と言います。

マーケティング領域のリテンションの主な目的

マーケティングにおけるリテンションは、主に既存顧客の流出を防ぎ、安定した売上の確保が目的となります。一般的に新規顧客獲得と比較して、既存の顧客の維持の方がコストがかからないと言われています(1:5の法則では、新規開拓は既存維持の5倍ものコストがかかる)。

また、既存顧客の維持は新規顧客獲得にもつながると言われています。リピーターから商品・サービスのフィードバック、口コミなどをもらうことで、ユーザーのニーズを把握できる、品質改善に役立られる可能性があります。商品・サービスの抱える課題を把握し、解決できれば、場合によっては新規顧客に対するアプローチに利用できます。

そのため、企業が成長してくには、「既存の顧客との関係維持」が重要であると言えます。

マーケティング領域のリテンションの実施方法

既存顧客との関係維持のためには、商品やブランド、企業に対して「愛着」を持ってもらうことが重要です。既存顧客とコミュニケーションをとる具体的な方法として、商品購入後のアフターサービスの充実やメルマガの配信、丁寧な接客態度などが挙げられる。

人事領域のリテンションの主な目的

人事領域のリテンションの主な目的は、企業にとって優秀な人材の流出を防ぎ、自社に確保しておくことです。若手の早期退職抑制も目的の1つです。具体的には、福利厚生や報酬、働きやすい環境づくり(ワークライフバランスの推進)などが挙げられます。

人材が流出してしまうと、社員の採用・育成にコストがかかります。ほかにも業務の停滞や企業秘密の漏洩、既存顧客の流出、他社員の流出につながる可能性があります。こういった事態を防ぐことが、人事領域のリテンションの主な目的となります。

人事領域のリテンションの実施方法

人材の流出を防ぐためのリテンションの実施方法は主に2つあります。

①金銭的報酬
具体的には、給与の増額やストックオプション、福利厚生の充実などが挙げられます。
金銭的報酬だけでは、社員の流出を防ぐことは難しい場合があります。この場合、金銭的
報酬よりも精神的報酬(金銭的報酬)を与える方が、社員はやりがいや自己成長を感じるので効果的です。

②非金銭的報酬
具体的には、就業環境の整備やワークライフバランスの実現、キャリア形成の支援などが挙げれます。希望職種への異動や在宅勤務、フレックス制の導入などが該当します。

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リテンション / retentionの使用例

「リテンションマーケティングをおこないましょう」

「リテンション施策を実施して、退職率を下げよう」

「リテンションが金銭的施策だけでは不十分だ」

「人材の流出を防ぐためにリテンション施策を実施しよう」

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リテンション施策をおこなう企業事例〜サイボウズ〜

サイボウズとは、チームワーク向上を支援するためのソフトウェア開発をおこなっている企業です。人事領域のリテンション施策として、「社内部活動」を推奨しています。
「社内部活動」を推奨する目的として、コミュニケーション不足の解消や活性化などが挙げられます。部活動を通して部署間の連携や業務の効率化を目指しています。
このリテンション施策が成功し(社内の人間関係の構築)、離職率は28%から4%と減少しています。


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