IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年11月21日

ぺいどめでぃあ

ペイドメディア

ペイドメディアとは、企業が費用を支払って掲載する広告、またはその広告を掲載するメディアのこと。

英字

POINTペイドメディアとは

ペイドメディアとは、企業が費用を支払って掲載する広告、またはその広告を掲載するメディアのことで、主にテレビ・ラジオ・新聞・雑誌の4マス媒体(代表的な4つのマスメディアの総称)やWeb広告・交通広告などを指します。

また、ペイドメディアは、トリプルメディア(オウンドメディア、アーンドメディア、ペイドメディアのこと)の1つです。トリプルメディアの中でも、ペイドメディアは、不特定多数の一般大衆に向けて、製品やサービスを認知させることができるという特徴があります。トリプルメディアの考え方が現れる以前は、企業が消費者に訴えかける手段は主にペイドメディアに限られていました。

ペイドメディアの特徴

ペイドメディアは、オウンドメディア(企業といった広告主側が管理するメディア)だけではアピールしきれない、サービス・商品を認知していない「潜在層」の獲得が期待でき、短期間で広範囲の人に自社の商品を広めることができます。

費用をかけて広告を出稿するメディアであるため、戦略的・短期的にアピールすることがポイントで、費用対効果を考慮しながら広告費や広告内容を最適化させていく必要があるのが特徴です。

ペイドメディアの課題

①多大な費用が掛かる

テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などに出稿すると費用が掛かります。1年を通して長期的に出稿するというよりは、定期的、または、ピンポイントで活用するのがよいでしょう。

②コミュニケーションが一方通行になりやすい

ペイドメディアは、企業が広告を掲載するのみのメディアであるため、消費者と双方向のコミュニケーションを取ることは難しいです。

ペイドメディアは後の購入ユーザーを育てるための役割として利用し、オウンドメディアやアーンドメディアを効果的に組み合わせて利用することで、トリプルメディアの相乗効果を得ることができます。それぞれのメディアが持つ意味をよく理解し、戦略的に運営することが効率良くマーケティングを進めるポイントです。

ペイドメディアは特に戦略立てが重要

スマホやSNSの普及により消費者の多様化が進んだことで、ペイドメディアは2010年頃からトリプルメディア戦略上で効果が落ちてきたと言われています。

しかし、広告費を払って潜在層に幅広くアプローチをするペイドメディアが全て無駄ということはありません。

ペイドメディアで重要なことは、どんなサービス・製品を、どの媒体に、どのように広告を配信するのか戦略立てることです。自社が置かれている環境や市場の動向を把握しながら、自社のサービスや製品に合ったプロモーションを行いましょう。

ペイドメディアはトリプルメディアの1つ

トリプルメディアは、ペイドメディア、オウンドメディア、アーンドメディアの3つのメディアの総称です。

オウンドメディアは自社で所有するメディアのことで、自社ブログやSNSのオフィシャルアカウントなどを指します。また、アーンドメディアは、企業がメディアの生成に直接関わらず、フォロワーやインフルエンサーから生成されるメディアです。ペイドメディアは潜在層への認知・ブログなどのオウンドメディアへの送客を行うのに対し、オウンドメディアは自然検索流入で集客し、アーンドメディアはSNSでコンテンツを発信・交流を行うことが特徴です。

<p>最近では、ペイドメディアだけを活用するのではなく、トリプルメディアを効率的に活用してより高いマーケティング効果を得ようとする動きが強まっています。

ペイドメディアの使用例

「ペイドメディアを活用して商品の認知度を上げよう」

テレビや雑誌に商品の情報を掲載すれば、不特定多数の消費者に商品を認知してもらうことができます。そこから潜在的な消費者の購買意欲を掻き立てる効果があります。

「ペイドメディアだけじゃ広告の効果が薄いな」

ペイドメディアだけでは、認知を見込むことはできても、商品イメージのコントロールや拡散力、信頼度の点で劣ってしまいます。ペイドメディアだけでなく、オウンドメディアやアーンドメディアと組み合わせて活用するのが良いでしょう。

ペイドメディアに関係した気になる話題

近年トリプルメディアの活用に注目が集まっている

近年では、ソーシャルメディアの登場によってトリプルメディアの定義が曖昧になり、1つのメディアに特化するのではなく、効率的にすべてのメディアを使って最大限の効果を得ることが求められるようになりました。

トリプルメディアにはそれぞれ強みと弱みがあります。

まず、ペイドメディアは多くの消費者にメッセージを届けることができ、影響力も大きいですが、消費者にはあくまで「広告」として一方的な情報と捉えられ、効果を上げるためにはそれなりの費用が掛かります。

一方、オウンドメディアはペイドメディアほどの費用を必要とせず、比較的自由に自社の思う通りの情報を発信できますが、オウンドメディアだけでは、広範囲の消費者に認知させることはできません。そして、アーンドメディアは消費者の信頼度が高く、瞬発的に情報を拡散させることができますが、情報をコントロールすることはできません。

そのため、トリプルメディアのそれぞれの強みと弱みの特性を把握した上で、ペイドメディアの長所を最大限に生かす方法を考えることが重要です。

トリプルメディアに代わる新しい区分「PESO」モデルとは

企業の宣伝媒体の分類基準として、日本では一般的にトリプルメディアが使われていますが、海外では「PESO」モデルが一般的です。

PESOモデルは、2010年に米国の大手PR会社ketchum社が発表したとされていて、PESOモデルでは「ペイドメディア」「オウンドメディア」「アーンドメディア」のトリプルメディアに「シェアードメディア」が加わっています。

「シェアードメディア」は、消費者がSNSを通して発信するTwitter、Facebook、Instagramなどの口コミや拡散を指します。同じTwitter、Facebook、InstagramなどのSNS上の情報であっても、「アーンドメディア」は「企業がSNSを活用して発信した宣伝情報」、「シェアードメディア」は「消費者が発信した情報」であるという点で異なります。


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