IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年6月29日

うんようがたこうこく

運用型広告

インターネット上でリアルタイムで広告の入札額や広告素材等を変更・改善しながら出稿する広告

POINT運用型広告とは

運用型広告とはインターネット上でリアルタイムで広告の入札額や広告素材等を変更・改善しながら出稿するタイプの広告です。
従来の特定の枠を買う「純広告」とは異なり、入札がオークション形式になっており、1つの広告枠を他の広告主と競り合いながら広告の配信をおこないます。

運用型広告のメリット・デメリット

メリットは予算の上限や配信期間、配信方法をコントロールすることができることです。具体的にはユーザーの属性や地域、デバイスなどの配信するターゲットを絞ったり、ターゲットに合わせた広告の配信をすることができます。また、リアルタイムで計測することもできるので、効果に合わせて配信の停止や追加の調整することで効率よく成果につなげることができます。

デメリットは専門知識やたくさんの時間・労力が必要になる点です。広告の内容やキーワード、配信地域や時間など様々な設定ができる分、経験や知識が必要になってきます。また、リアルタイムでの変更・結果の分析等が必要となるので、成果を出すためには時間や労力も必要となります。
自社に運用型広告ができる人材がいない場合や、育成・採用が難しい場合は代理店に頼んでも良いでしょう。

運用型広告の種類

運用型広告の種類は主に6つあります。

①リスティング広告
リスティング広告は検索連動型広告とも呼ばれ、Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンでユーザーが検索した際に、そのキーワードを関連した広告を表示する広告配信方法です。

②ディスプレイネットワーク広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの画面に表示される広告です。一般的には、画像やバナーが多いですが、テキストや動画の配信も可能です。検索連動型の広告に比べ、潜在的なユーザーへアプローチすることができるのが特徴です。
Yahoo!が提供するYDNとGoogleが提供するGDNが一般的です。

③SNS広告
SNSを利用した広告で正確なターゲティングができることと、認知拡大に効果が高いことが特徴です。SNSを利用時に登録されている基本プロフィール以外に投稿履歴などから、その人の趣味嗜好に基づいてターゲティングをおこなうことができます。
また、SNSには「いいね」や「シェア」などによる拡散性があり、ターゲットとしている層のフォロワーに情報を届けることで認知拡大につなげることができます。

④DSP広告
DSP広告とは、広告主側のプラットフォームであるDSP(Demand Side Platform)を通じて配信されるディスプレイ広告を指します。DSP広告は、ユーザーの性別や検索履歴などをもとに、配信される広告が決まるため、購入する気がない人に表示される可能性が低いという点が特徴です。

⑤リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、インターネット広告の手法の一つで、1度サイトを訪れたユーザーに対して別のサイトを見ているときに、再び広告を表示することを指します。ユーザーは一度の訪問で商品の購入には至らないケースが多いのですが、リターゲティング広告を使って継続的にアプローチすることで購入意欲を引き出すことができます。

⑥動画広告
動画を利用した広告のことを指します。テキスト広告や静止画の広告と比べると、映像や音声、文字を使ってユーザーに多くの情報を伝えることができるため、ユーザーの印象に残りやすい傾向にあります。

運用を成功させるためには

運用型広告の配信の効果を最大化するためには、予算やキーワードの設定といったプログラムの調整が重要になってきます。
例えば、配信するターゲットの検索キーワード分析では検索量が多く、かつ競合があまりいない分野を選ぶことが効果的といえるでしょう。
また、その後も配信する広告のデザインについても何種類か用意して、テスト期間を経て最も効果がでるものを選定することで、より効果を高めることができるでしょう。
以上のようなサイクルを回すことが広告効果の最大化に繋がるといえます。

運用型広告が注目されている背景

2019年時点で運用型広告はインターネット広告市場の約80%を占めています。
運用型広告が伸びている背景としてはテクノロジーの進化が大きいといわれています。実際に、特定のユーザーに対して広告を配信するターゲット機能はテクノロジーの進化によって機能が向上してきました。
近年ではAIの発達によってAIを活用して自動入札を行う広告主や代理店もいます。

運用型広告の使用例

「我が社でも運用広告を初めて効果の高い広告を配信しよう」

効果の高い広告を配信するには運用型広告は有効であるといえます。なぜなら純広告と異なり、細かい調整をリアルタイムでできる特徴があるからです。一方で、運用型広告を運用していくには社内に知識や経験のある人材が必要となります。自社で行うか外注するかの判断は慎重に行うのが良いでしょう。

「運用型広告をやることにしたけど、具体的にどの広告の種類がいいのかな」

運用型広告は主に6つの種類があります。それぞれに異なる特徴とメリット・デメリットがあるので、それぞれの目標・目的、ターゲットに合わせた広告を選択するのが良いと言えます。

「広告であれば、どの広告でもリアルタイムで金額とかターゲット変更できるの?」

運用型広告ではない広告は、掲載中にターゲットや金額を変更することは基本的にできません。例えば、純広告といった枠売り広告やタイアップ広告、アフィリエイト広告などは運用型広告に含まれないとされています。それぞれに特徴があるので、広告の種類は目的・目標、ターゲットだけでなく、予算や社内の人材や制度も考慮して選ぶのが良いでしょう。

運用型広告に関係した気になる話題

運用型広告と純広告の違い

運用型広告はリアルタイムで広告を調整しながら配信する広告手法です。
一方で純広告は広告枠を一定期間買い取ることによって広告を配信する方法です。予約型広告とも呼ばれます。また、純広告は期間の他にもクリック数や表示回数といった単位でも取引することができます。リスティング広告は顕在顧客にアプローチするのに対して、純広告は潜在層へのアプローチに適しているといえます。


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