IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年3月27日

かいふうりつ

開封率

メルマガをどの程度のユーザーが開封しているのかを表す指標

英字

POINT開封率とは

開封率とは、配信をおこなったメルマガをどの程度のユーザーが開封しているのかを表す指標です。送信が成功した数を分母、ユーザーがメールを開封した数を分子として計算できます(開封率÷有効配信数)。開封率を分析することで、メールのタイトルや配信するタイミングなど、メール配信の様々な改善点を把握することができます。
基本的にHTMLメールのみで開封率のデータ取得が可能で、テキストメールでは開封率の取得はできません。

開封率の重要性

メルマガは開封されなければ中身を読まれることはありません。
つまり、メールが届かない(開封されない)ことは、企業にとってもユーザーにとっても機会損失になると言えます。開封率を分析することは、よりよりメルマガ配信(メールの適切な件名、配信する時間帯などの改善)につながります。

また、メルマガ配信(開封率)の改善はマーケティング施策の効果向上につながります。
一般的にメルマガ配信を用いたマーケティングは、「リードナーチャリング」がしやすいと言われています。リードナーチャリングとは、見込み客の育成や購買行動の促進を目的としたマーケティング手法です。そのため、メルマガ配信を用いたマーケティングは、広告やSNSを活用したマーケティングと比較して、高い反応率を引き出すことが可能です。

このように開封率を分析することはメルマガ配信の改善につながり、メルマガ配信の改善はマーケティングの効果向上につながります。

開封率をあげるための施策

開封率を向上させる主な施策として件名の改善と配信する時間帯の改善が挙げられます。
メールの件名は、一般的に文字数は少なく、目に止まるキーワードで訴求すると効果的だと言われています。配信元は企業名や担当者名などを入れると有効です。
また、ターゲットによって開封する時間帯や曜日は異なるので、ターゲットを絞り開封率を分析して適した時間帯を発見する必要があります。

ほかにも配信頻度の適切な調整(配信頻度が多すぎると情報の新鮮さが失われる)やコンテンツの質の向上(読む価値がないと判断されてしまうと配信解除につながる可能性がある)などが挙げられます。

開封率の測定方法

開封率は基本的にHTMLメールのみで分析することができます。
主な計測方法として、①メールを開封した目印となる画像を埋め込む方法と②リンク先へのクリック数から測定する方法があります。これらの測定方法では、正確な開封率の測定は難しいですが、開封率改善の参考指標として役立てることができます。

①メールを開封した目印となる画像を埋め込む方法
テキストメールと異なり、HTMLメールは文書内に画像を埋め込むことができます。
ダウンロード元のサーバーで画像のダウンロード数をカウントします。ユーザーが画像の読み込みに同意しなかった場合は計測はされません。

②リンク先へのクリック数から測定する方法
リンク先のクリック数から開封率を測定する場合、アクセス先を示すURLに※ダミーパラメーターと呼ばれる情報を付加することでサーバー側に情報を伝達することが可能になります。ダミーパラメーターとは、Webページのファイル名の後ろに「?」に続く任意の文字列を並べても、「?」以降はページ表示の際に無視されるという性質を利用したパラメーターのことです。アクセス先の情報は無視されますが、サーバーへ情報は送信されます。

「開封率」を調べた人はこの用語も調べています

開封率の使用例

「開封率を改善するために、読者が興味を持つような件名を考えよう」

目に止まるキーワードや話題を件名に含めることで開封率を改善することにつながります。

「正確に開封率を計測したいなら何かツールを利用した方がいいかもしれない」

メールを開封した目印となる画像を埋め込みそのダウンロード数をカウントする方法などでは、ユーザーが画像の読み込みに同意しなかった場合などはカウントされず、正確な開封率を測定することは難しいです。メルマガ配信ツールなどを使うことで解決できるものもあります。

「Googleアナリティクスは開封率測定に役立つツールが豊富ですね」

Googleアナリティクスを用いてメルマガの開封率やクリック率を測定することができます。

開封率に関係した気になる話題

配信率と到達率の違い

到達率とは、配信したメールが先方に届いたかどうかの割合を指します。
到達率と開封率は似ていますが、目的が異なります。到達率はあくまで先方に「メールが届いたかどうかの指標」(開封の有無は関係ない)です。開封率は、「メールを開封したかどうか」に注目しています。つまり、両者はメールが届いたか、メールが開封されたかの違いがあると言えます。

メルマガ開封率の平均

インターネット上では開封率の平均は9.7〜10%であると言われています。
ユーザーが企業に関心を持っている場合は15〜20%、逆に関心が薄い場合は5〜10%と言われており、「BtoC」と比べ「BtoB」の方が開封率が高いというデータもあります。
また、基本的に宗教団体や教育、社団・協会のメルマガは開封率が高く、広告・PR系のメルマガ開封率は最も低いと言われています。

開封率はメルマガ配信のKPIのひとつ

KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、目標を達成するために使う業績評価の指標です。メルマガ配信をおこなう際は、1配信毎にKPIを設定すると効果的だと言われています。
KPIを設定することで、日々の進捗状況を確認することにも役立ちます。
メルマガ配信のKPIとして、開封率の他にも、流入数、クリック数、コンバージョン数、売上金額などの指標があります。コンテンツの種類によって重視する数値は異なります。


開封率に関連する記事

この記事がお役に立ちましたら、"いいね!"をお願いします
minweb辞書のIT用語をお届けします