IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年6月29日

めでぃあれっぷ / れっぷ

メディアレップ / レップ

インターネット広告の取引において、広告枠の仕入れ・販売をおこなう業種のこと

POINTメディアレップ / レップとは

メディアレップとは、インターネット広告の取引において、広告枠の仕入れ・販売をおこなう業種のことです。媒体社が保有している広告枠を管理し、広告代理店や広告主に対して販売をおこなうことで、媒体社と広告代理店・広告主との仲介役を担っています。
メディアレップは、インターネット広告に特化して、様々な広告枠を管理しているため、広告主のニーズに応じた最適な提案をおこなうことができます。

メディアレップの存在意義

メディアレップの主な役割として、「膨大な量のWebメディアを管理する」ことが挙げられます。
テレビCMや新聞広告などのマス広告が主流だった頃、広告枠の仕入れ・販売は、広告代理店がおこなっていました。しかし、インターネットの普及により、インターネット広告が重要視されるようになると、広告代理店だけでは膨大な量のWebメディアを管理することが困難になりました。そこで登場したのが、メディアレップです。
メディアレップは、大量に存在するWebメディアを網羅的に把握し、広告主・広告代理店のニーズに応じて、適切な広告枠を提案するという役割を担っています。また、広告主が広告データを出稿する際、媒体社の指定のフォーマットに置き換える、ディレクション作業もおこなっています。
媒体社の中には、社内のリソースが足りないため、広告枠の在庫が発生してしまっている場合があります。このような場合、媒体社の代わりにメディアレップが広告主・広告代理店に対して営業をおこない、販路拡大をおこなうことがあります。

メディアレップと広告代理店の違い

メディアレップとは、インターネット広告の広告枠を管理し、広告代理店・広告主に広告枠を販売する広告代理店のことを指します。媒体社と広告代理店・広告主の仲介役として、Webメディアの仕入れから販売までおこなっています。

これに対して広告代理店とは、メディアレップ同様、媒体社と広告主との仲介をおこなう業種のことです。しかし、メディアレップはインターネット広告に特化した「卸売業者」であるのに対し、広告代理店は様々な広告商品を幅広く取り扱う「小売業者」という点で異なります。

広告主の立場で考えると、もし出したい媒体が決まっている場合は、その媒体を取り扱うメディアレップに直接連絡し依頼することができます。しかし、どのような媒体にどのような種類の広告を掲載すればいいかわからない場合は、広告代理店に相談することでニーズや予算に応じて商品を提案してもらうことができます。

今後のメディアレップとは?

今後、メディアレップの重要性はますます拡大していくと考えられています。ここ数年、テレビCMや新聞広告など、マス広告の市場規模は縮小傾向にあります。一方で、インターネット広告の市場規模は、年々大きく増加しています。このことから、媒体社と広告代理店・広告主を仲介し、Webメディアの広告効果を高めるメディアレップの役割は、今後ますます重要になると考えられています。
また、メディアレップが担う役割も変化していくと考えられています。近年、スマートフォンの普及やアドテクノロジーの登場により、Webメディアが複雑化してきています。これにより、メディアレップは、従来の広告枠の仕入れ・管理だけでなく、データの分析・調査やテクノロジーに対する知見を駆使し、包括的に課題解決をおこなう役割も求められるようになりつつあります。現在、大手メディアレップの多くは、マーケティング会社や広告代理店としての機能も持ち合わせています。

媒体社におけるメディアレップのメリット・デメリット

媒体社がメディアレップを利用するメリットとして、「営業リソースを削減することができる」ことが挙げられます。媒体社の代わりにメディアレップが営業してくれるので、営業のための人件費を削減することができます。また、メディアレップは媒体社が保有する広告枠の特徴に合わせ、適切な営業をおこなってくれるので、販路拡大を期待することができます。
一方で、「クライアントと直接話すことができない」というデメリットもあります。メディアレップに営業を委託すると、広告代理店や広告主などのクライアントと直接話す機会は失われてしまいます。そのため、広告代理店や広告主と信頼関係を築き、強い繋がりを持ちたい場合には、注意が必要です。

代理店におけるメディアレップのメリット・デメリット

代理店がメディアレップを利用するメリットとして、「媒体社と直接やりとりする手間を省くことができる」ことが挙げられます。媒体社に対して営業をおこない、信頼関係を構築するには、時間とコストがかかります。メディアレップを利用することで、媒体社との直接的なやりとりを避け、スムーズに取引をおこなうことができます。
しかし、メディアレップの利用にはコストがかかります。メディアレップに依頼し、媒体社と取引をおこなうと、マージンが発生するため、その分の利益は減少してしまいます。

メディアレップ / レップの使用例

「メディアレップを利用して、新しい広告を出稿しよう」

新しい広告を出稿する際、掲載したいメディアが決まっている場合は、広告主がメディアレップから直接購入することができます。

「どのメディアレップを利用するか?」

多くのメディアレップは、特定のWebサイトやメールマガジンを専門的に取り扱っているため、掲載したいメディアに合わせてメディアレップを選ぶこともできます。

「メディアレップを利用し、営業に割く人員を削減しよう」

広告枠を所有している媒体社は、メディアレップに営業を委託することで、営業に割くコストを削減することができます。また、営業ノウハウがなくても、販路拡大を期待することができます。

「メディアレップの将来性ってどうなんだろう?」

今後、インターネット広告市場の拡大に伴い、メディアレップの需要も高まると考えられています。また、最近は、マーケティングや広告運用の機能も求められるようになりつつあります。

メディアレップ / レップに関係した気になる話題

代表的なメディアレップ

現在、メディアレップはたくさんありますが、代表的なメディアレップとして「デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(D.A.C)」と「サイバーコミュニケーションズ(CCI)」の2社が挙げられます。

①デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(D.A.C)
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(D.A.C)は、博報堂DYホールディングスの一員で、高い売上高を誇るメディアレップです。広告枠の仕入れ・管理はもちろん、広告のプランニングや原稿確認、データ分析、改善施策の提案など、幅広いサービスを展開しています。

②サイバーコミュニケーションズ(CCI)
サイバーコミュニケーションズ(CCI)は、ソフトバンクと電通の共同出資で設立されたメディアレップで、1996年創業の歴史ある会社です。メディアレップとしての機能に加え、クライアントに合わせたコンテンツマーケティングの支援や、アドテクノロジーの開発・提供もおこなっています。


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