JavaScriptはプログラミング言語の1つです。汎用性が高く、Webサイトやアプリ・ゲームなどに使用されています。JavaScriptは全世界で使われているプログラミング言語調査(2019年度)で7年連続1位を獲得するなど、世界的に人気の高い言語です。
JavaScriptはユーザー側のパソコンやブラウザで動作できるという特徴があり、開発当初から動きのあるWebサイトの作成に用いられていました。
現在、JavaScriptの技術を応用した新しいライブラリやフレームワークが登場し、サーバー側で動作するNode.jsや、Adobe Acrobat、Yahoo! ウィットエンジンなど様々な技術に応用されています。
JavaScriptの強みを3つ挙げます。
①ユーザーが使用するデバイス上で即時にタスクを処理できる
これにより、サーバーとユーザー間で情報の送受信に掛かる時間を短縮することができ、より動きのあるダイナミックなWebサイトの構築をすることができます。
②汎用性が高く様々なデバイスで動作する
そのため、スマホアプリやゲームの開発に応用できることです。JavaScriptを用いればプラットフォームを選ばずに開発することができ、開発工数を削減することができます。
③環境構築が不要
JavaScriptはブラウザとテキストエディタさえあれば、誰でも開発できます。
JavaScriptを使用する際の注意点
JavaScriptを使用する際の注意点を3つ挙げます。
①他の言語と比べてセキュリティが甘い
JavaScriptのコードはHTMLやCSSのソースコードと同様に、誰でも見ることができるので、他の言語と比べるとセキュリティが甘いです。セキュリティに関わる重要な動作はサーバー側を経由しておこなう必要があります。
②ブラウザごとに動作が異なる場合がある
同じコードでも、ブラウザごとにJavaScriptの動作が異なる場合があります。。標準化はされているものの、リリースする前に複数のブラウザでテストをおこないましょう。
③言語仕様がよく変わる
JavaScriptは言語仕様がよく変わるため、常に最新の情報をチェックする必要があります。
JavaScriptがよく使われるシーン
JavaScriptは様々なシーンで用いられますが、中でも①Webページの動作、②Webアプリの開発、③スマホアプリの開発、④ゲームの開発によく用いられています。
①Webページの動作
JavaScriptの最も一般的な使われ方は動きのあるWebページの作成です。JavaScriptによってHTMLやCSSで記述された静的なHTMLのページに、特殊効果やアニメーションを付加することができます。
②Webアプリの開発
Webアプリの開発にも用いられます。JavaScriptはエンドユーザーの環境だけでなく、サーバーサイドの環境でも使用することができ、RubyやPHPなどの言語と併用して開発できます。ユーザー側・サーバー側の両方で活用できるのはJavaScriptのメリットです。
③スマホアプリの開発
スマホアプリの開発もJavaScriptが用いられることもあります。他の言語と異なり、プラットフォームで開発できるのが利点です。
④ゲームの開発
Webアプリケーションやスマホアプリを開発する技術を応用し、ゲーム開発することもできます。
Webページ作成におけるJavaScriptの使用例
JavaScriptはよくWebページ作成に用いられますが、その使用例を3つ挙げます。
①クリックやマウスの動きに伴い、コンテンツを表示させたり非表示にさせたりすることができます。スクロールに合わせたメニューの表示や画像の切り替えなどをすることができ、ユーザビリティの高いサイトの構築につながります。
②入力したフォームのエラーチェックに用いられます。ブラウザで動作できるというJavaScriptの利点を生かし、送信前のフォームに記入漏れがないかなど確認できるのでとても便利です。
③JavaScriptライブラリを使ってリッチな表現が可能です。JavaScriptライブラリの1つであるjQueryを用いれば画像の拡大や画像スライダー(トップ画面に表示するメイン画像を次々に入れ替えて表示する表現)などができます。
Webページ作成におけるJavaScriptの表記の仕方
Webページ作成においてJavaScriptを用いたい場合は、HTMLファイルの<body>の中に<script>タグを用いて記述します。例えば、以下のコードを入力すれば、「Hello world!!」が表示されます。
<!DOCTYPE html>
<html>
<body>
<script>
document.write(“Hello world!!”);
</script>
</body>
</html>
この他にも、JavaScriptだけを記述したファイルを読み込む方法もあります。
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「JavaScriptを学んで、もっとデザイン性の高いHPを作るぞ」
JavaScriptを用いることで、ダイナミックな表現を用いたWebページを作ることができます。自分でWebサイトを作る際にはJavaScriptの知識があると良いでしょう。
「JavaScriptを使えばサーバー側の負担を減らせそうだね」
複雑な処理をサーバー側で全ておこなうとすると、アクセス数が増えれば増えるほど膨大な負荷がサーバーにかかってしまいます。JavaScriptを用いてある程度の処理をユーザー側で済ますことができれば、サーバーの負担を軽減することができます。
「JavaScriptなら簡単に学び始められるね」
JavaScriptはテキストエディタとブラウザさえあれば誰でも開発を始めることができます。特別なアプリケーションを用いた環境構築などが不要な点で便利です。
JavaScriptは世界中で7年連続1位の人気を獲得
JavaScriptは、全世界でプログラミングやマークアップとして使われている言語の人気調査で7年連続1位(2019年度)を獲得しています。この調査はStackoverflowというエンジニア向けの有名なQ&Aサービスによる調査の結果で、2位がHTML/CSS、3位がSQLと続きます。
開発環境が手軽で、サーバー側とフロント側の両方で開発することができるため、世界中のエンジニアに使用されています。
JavaScriptの歴史
JavaScriptは、Netscape社のブレンダン・アイクによって開発され、「Netscape Navigator」と呼ばれるブラウザに「Live Script」という名前で実装されました。しかし、1995年にSun Microsystems社で開発されたプログラミング言語「Java」が注目を浴び、Netscape社とSun Microsystems社が事業提携していたこともあり、「JavaScript」という名前に変更されました。
名前が変更された後、Microsoft社のIEを含む複数のブラウザで使用されるようになり、各種のブラウザにカスタマイズされましたが、互換性に問題があり、1997年に標準化された「ECMAScript」が開発されました。
その後、現在まで「ECMAScript」をもとに毎年のようにバージョンアップがなされ、さらにライブラリやフレームワークが誕生したことで、今ではJavaScriptは世界的に人気の高いプログラミング言語となりました。
名前が似ているプログラミング言語「java」との違い
「JavaScript」に名前が似ているプログラミング言語に「Java」という言語があります。
Javascriptは主にWebページに動きをつける言語として用いられますが、JavaはTwitterなどのWebサービスやスマホアプリを開発する際に用いられます。
もともとJavaScriptは「Live Script」という名前で呼ばれていましたが、当時人気のあった「Java」にあやかって「JavaScript」という名前に改名されました。そのため、JavascriptとJavaは、名前は似ていますが全く別の言語です。
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