IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年7月24日

いんたらぷしょんまーけてぃんぐ

インタラプションマーケティング

不特定多数のユーザーに対し、様々なメディアを用いて一方的にアプローチをおこなうマーケティング手法のこと

英字

POINTインタラプションマーケティングとは

インタラプションマーケティングとは、従来のマスマーケティングのことです。不特定多数のユーザーに対し、テレビCMや新聞の広告、インターネット広告など、様々なメディアを用いて一方的にアプローチをおこないます。

「インタラプション(Interruption)」とは、英語で「妨害」「中断」という意味の単語です。テレビ番組の間にCMを差し込んだり、新聞記事の間に広告を掲載したりするなど、顧客の行動を中断させて、商品・サービスを紹介することから、インタラプションマーケティングと呼ばれるようになりました。

インタラプションマーケティングの特徴

インタラプションマーケティングの特徴として、消費者志向ではなく、企業側の都合で一方的にアプローチを展開することが挙げられます。

インタラプションマーケティングでは、テレビや新聞、ラジオ、雑誌、電車の広告、街中の看板などを用いて、不特定多数に向けて一方的に広告を配信します。そのため、顧客が求めていない情報を送りつけてしまう可能性もあります。

また、インタラプションマーケティングでは、ターゲットやペルソナを設定せず、顧客層を広く捉えています。顧客の興味・関心や、ユーザーニーズに関係なく、全体に向けて情報を発信することで、一定の効果が現れることを期待しています。

インタラプションマーケティングの活用方法

インタラプションマーケティングが有効な場合もあります。商品の認知度向上や、ロングセラー商品の宣伝には、インタラプションマーケティングが有効です。

①商品の認知度向上
影響力の大きいマスメディアを使うことで、商品の認知度向上を図ることができます。マスメディアの代表例としては、テレビCMや新聞広告などが挙げられます。多額の広告費がかかりますが、その影響力は非常に大きく、商品の認知度向上を期待することができます。

②ロングセラー商品の宣伝
インタラプションマーケティングは、ロングセラー商品や大ヒット商品など、すでに消費者に認知されている商品の宣伝にも効果的です。商品がすでに認知されているため、インタラプションマーケティングによる呼びかけにも、消費者が安心して応じてくれるからです。

インタラプションマーケティングが「時代遅れ」とされる理由

従来、広く利用されてきたインタラプションマーケティングですが、近年は「時代遅れ」と批判されることも少なくありません。このような批判を受ける理由として、以下の3つが挙げられます。

①消費者ニーズの多様化
価値観やライフスタイルが変化し、消費者ニーズも多様化しました。「誰もが欲しいもの」が少なくなったため、不特定多数に向けてアプローチを展開する、インタラプションマーケティングの効果は下がりつつあります。

②顧客の購買行動の複雑化
インターネットの普及により、顧客が自分で商品・サービスについて調べることが可能となりました。これにより、実際に商品を購入する前に、他の商品と比較・検討するという段階が増え、商品の認知から購入までの期間が長くなりました。

③購買フローを把握することが難しい
インタラプションマーケティングでは、ターゲットやペルソナを設定していないため、顧客の購買フローを把握することが非常に難しいです。そのため、購入までフォローすることが難しく、見込み顧客を取りこぼしてしまう可能性があります。

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インタラプションマーケティングの使用例

「インタラプションマーケティングを活用しよう」

ネガティブなイメージを持たれることが多いインタラプションマーケティングですが、認知度向上や、ロングセラー商品の宣伝には有効です。

「インタラプションマーケティングからパーミッションマーケティングに切り替えよう」

近年、インタラプションマーケティングに代わり、パーミッションマーケティングが注目を集めています。パーミッションマーケティングとは、事前に顧客に許諾を得てからマーケティング活動をおこなうことです。

「インタラプションマーケティングは時代遅れだ」

消費者ニーズが多様化し、購買行動が複雑化した現在、不特定多数に向けておこなうインタラプションマーケティングで効果を出すことは難しくなってきています。

「新商品の広告はインタラプションマーケティングを展開するので、ターゲットの設定は必要ない」

インタラプションマーケティングでは、ターゲットやペルソナを設定せず、顧客層を広く捉えています。顧客全体に向けて情報を発信することで、一定の効果が現れることを狙っています。

インタラプションマーケティングに関係した気になる話題

インタラプションに代わる?「パーミッションマーケティング」とは

パーミッションマーケティングとは、事前に顧客の許諾(パーミッション)を得てから、情報取得や情報提供、販売促進など、マーケティング活動をおこなうという手法のことです。1999年、当時のYahoo!副社長だったセス・ゴーディン氏が提唱し、近年再び注目を集めています。

パーミッションマーケティングが重要視される背景として、従来のインタラプションマーケティングの広告効果が下がってきていることが挙げられます。消費者ニーズの多様化や、購買行動の複雑化などの影響を受け、インタラプションマーケティングは限界を迎えつつあります。

そこで、高い広告効果を期待することができる、パーミッションマーケティングが注目されるようになりました。パーミッションマーケティングの場合、事前に顧客の許諾を得ているため、高いレスポンス率を期待することができます。また、一方的な強引さを感じさせにくく、企業と顧客の信頼関係の構築にも効果的です。


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