IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年6月29日

いんたーねっとまーけてぃんぐ

インターネットマーケティング

インターネットを通しておこなわれるマーケティング施策全般のこと

別名

POINTインターネットマーケティングとは

インターネットマーケティングとは、インターネットを通しておこなわれる、営業活動や販売促進活動などのマーケティング施策全般のことをいいます。検索エンジンやSNS、Webサイトなど、様々なインターネット上のデジタルチャネルを活用し、顧客に最適なマーケティング施策を届けます。

一般に、オンラインマーケティングやWebマーケティング、eマーケティングなどの単語も、インターネットマーケティングと同じ意味で使われています。

インターネットマーケティングの主な戦略

インターネットマーケティングの戦略には様々な種類があります。ここでは、主なインターネットマーケティングの戦略として5つあげます。

①Webサイトを開設・運用
Webサイトを通じて、自社の商品やサービスの販売活動、情報発信などをおこないます。ユーザーに使いやすいWebサイトを構築することで、他との差別化やリピーターの増加につながります。

②SEO施策をおこなう
開設したWebサイトへのアクセスを増やすため、検索結果の上位に表示されるように検索エンジン最適化をおこないます。具体的には、適切なキーワードの設定やオリジナルコンテンツの作成などをします。

③ネット広告の利用
他のWebサイトやWebサービスに広告を掲載します。ネット広告では、細かなターゲティングができるものもあり、より効果的な広告成果を出すことができます。

④SNSで顧客とのコミュニケーションを増やす
SNSで公式アカウントを運用し、顧客とより近いコミュニケーションをとることで、顧客満足度の向上やブランディングにつながります。

⑤顧客や市場の動向調査
過去に商品を購入した顧客や、サイトに訪れたものの商品を購入しなかった顧客などにアンケート調査をおこない、次のマーケティング施策に生かすことができます。また、SNSや口コミサイトなどの投稿から市場の動向を分析することもできます。

インターネットマーケティングをおこなうメリット

インターネットマーケティングをおこなうメリットとして3つあげます。

①リアルタイムで顧客とやり取りできる
SNSやブログなどの更新した内容はすぐにインターネット上に反映されます。そのため、顧客のリアルタイムの反応を確認してすぐに次の施策を打つなど、素早い対応が可能です。

②コストが低い
広告チラシやテレビCMなどで宣伝しようとすると、数万〜数十万以上もの広告費がかかってしまいますが、ネット広告は1クリック数十円〜数百円という低単価で広告を出稿できます。また、オウンドメディアなどの自社コンテンツを充実させれば、他社サイトにわざわざ広告費を払わずとも、自サイト自体が広告塔のような役割を担うこともできます。

③実店舗がなくてもアプローチできる
インターネット上で販売や契約取引、提供などをおこなうことができれば、実店舗が必要なくなります。家賃や光熱費など、実店舗の維持費を削減できるので、経営コストの削減につながります。

インターネットマーケティングの課題

インターネットマーケティングをおこなう際の課題として3つあげます。

①顧客視点に立った情報発信が必要
特にインターネットにおいては、ユーザーは興味のない情報をすぐに読み飛ばしてしまう傾向があります。そのため、顧客が見たいと思うコンテンツの中に企業が伝えたい情報をちりばめることで、読み飛ばされないよう工夫することが必要です。

②地域に密着したサービスでの活用は難しい
地域限定の商品やサービスについての情報をインターネットで発信した場合、対象地域以外のユーザーがその情報を見てもその商品を購入・利用することができないため、マーケティングの効果があまり得られない場合があります。

③Webのトレンド把握が常に必要
Web業界のトレンドは移り変わりが激しく、常にそのトレンドを追う必要があります。特にSEO施策などでは、検索エンジンアルゴリズムのアップデートが頻繁におこなわれるため、その都度それに対応したWebサイトのアップデートをおこなう必要があります。

インターネットマーケティングの成功事例

インターネットマーケティングの成功事例として、2つあげます。
①江崎グリコ株式会社「ポッキー&プリッツの日」
SNSと連携して顧客参加型キャンペーンをおこない、成功した事例です。
2013年11月11日、グリコはポッキーの日としてTwitterで「ポッキー」と投稿するよう呼びかけ、24時間で最もツイートされたブランドとしてギネス世界記録を樹立しました。結果としては4371万ツイートが投稿され、この企画が実施された11月11日のポッキーの購入者は役4倍にもなったそうです。

②格安空港会社JetBlueのEメールアプローチ
ユニークなEメールで顧客の再エンゲージメントを促した例です。
格安空港会社のJetBlueは、メールを長期で購読している顧客に対し、メールを購読開始してから1年のタイミングで1年記念のメールを送っています。ユニークで親しみやすさを伝えると同時に、新しい格安フライトのプランをおすすめすることにも成功しています。

「インターネットマーケティング」を調べた人はこの用語も調べています

インターネットマーケティングの使用例

「もっとインターネットマーケティングに力を入れて新規顧客を獲得したい」

SEO対策やネット広告を通し、新規顧客にアプローチすることができます。インターネットマーケティングでは、細かいターゲティングをして顧客にアプローチできるのが特徴です。

「SNSでインターネットマーケティングをおこない、顧客の意見を参考に新商品を提案した」

消費者の正直な本音をSNSで調査することも、インターネットマーケティングの1つです。SNSの投稿や口コミサイトからは、アンケート調査では得られない、項目縛られない自由な意見を得ることができます。

「オウンドメディアを立ち上げて、本格的なインターネットマーケティングを始めよう」

オウンドメディアとは、企業や組織が消費者に情報を発信するメディアのことです。オウンドメディアで消費者の欲しい情報を的確に提供しながら自社の製品やサービスの魅力を訴求することができます。

インターネットマーケティングに関係した気になる話題

インターネットマーケティングの変遷

インターネットが登場し使われ始めた当初、インターネットマーケティングとして意識されていたのは「SEO(検索エンジン最適化)」や「SEM(検索エンジン上のマーケティング)」でした。しかし、検索エンジンからの流入は増えても、サイト内で顧客に求められている商品や体験の提供ができなければ購入までにはいたらず、結果としてコストに対して成果の出ないWebサイトが多くありました。
そこで、SEOやSEMなどの広告宣伝施策以上に、ユーザーの動線開発や改善、サイトデザインの向上などが重要視されるようになります。さらには、サイト内外でのキャンペーンの企画も重要視され、SNSやWebサービスなど、他のインターネット上のコンテンツと連携した施策も増えました。

ROASとCPAの大きな違いとして、ROASは広告コストに対する売上の割合を算出しているのに対し、CPAはコンバージョン1件あたりのコストを算出している点が挙げられます。

ROASは1つ1つの商品の値段に関わらず算出することができるので、価格帯の異なる様々な商品を販売しているWebサイトに適しています。一方でCPAは、会員登録や資料請求など、売上が発生しない消費者行動も「コンバージョン」として算出することができます。

最近では「O2Oマーケティング」も注目されている

最近では「O2Oマーケティング(Online to Offline)」と呼ばれる、インターネットから実店舗へ誘導や送客するマーケティング施策が注目を集めています。インターネットで集客することでコストを抑えたネット広告を活用することができ、また、実店舗に誘導することでオンラインよりも購入してもらいやすいオフラインで購入を促すことができるというメリットがあります。
オンラインとオフラインの強みを両方生かしたマーケティング施策を実施できるため、インターネットマーケティングと共に注目されているマーケティング手法の1つです。


この記事がお役に立ちましたら、"いいね!"をお願いします
minweb辞書のIT用語をお届けします