IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2019年12月22日

えびでんす

エビデンス

主に証拠・根拠・形跡・証明などの意味。ビジネスシーンでは、提案の根拠や発言の証拠を示す。

別名
英字

POINTエビデンスとは

エビデンス(evidence)とは、主に証拠・根拠・形跡・証明などの意味を持つ言葉です。

ビジネスシーンでは、提案の根拠や発言の証拠を示す用語として使われることがあります。
見積書や契約書などの書類、会話の録音記録、映像、メールなど、形としてやり取りのエビデンス(根拠、証拠)を残しておくことで、言った言わないのトラブルを防ぐことができます。

また、業界用語としてそれぞれの分野で異なる使い方がされています。

エビデンスが指すものは業界・分野によって違う

・ITビジネスの場合は、主に開発したシステムが正常作動することの証拠や根拠としてエビデンスという言葉が使われています。

・金融の場合は、住民票や通帳など、「手続きに必要になる公的な証明書」としてエビデンスが用いられます。会計の分野でも同様に、請求書や領収書などの証明書を指します。

・不動産の場合は、「法的根拠」「公的書類」という意味でが使用されます。

・医療の場合、エビデンスは「証拠」ではなく、「科学的根拠」という意味で用いられま  す。「エビデンスに基づいた治療」「エビデンスのある薬」という言葉がありますが、こ れは科学的根拠によって効果があると証明されている治療法・薬であるという意味になり ます。

ITビジネスにおけるエビデンス

ITビジネスの場合は、主に下記のような使われ方がされています。

・データや書面で記録を残すこと(メールやログファイル、議事録、契約書など)
・システム開発分野において、作成したシステムが発注どおりに動作していること示す証拠 となる書類やデータなどのこと

ITビジネスにおけるエビデンスとは、主に証拠や根拠を残しておくことで、トラブルが起きないようするために用いられます。

金融ビジネスにおけるエビデンス

金融の場合は、融資などの際に必要になる、身分証明書や財務状況証明書類など「公的な証明書」のことを指して用いられます。
また、海外への送金において、「資金の出所」「送金目的」「送金額の根拠」などを記した書類をエビデンスという言葉で用いることもあります。

金融ビジネスにおけるエビデンスとは、主に融資や不正防止のための証拠書類として用いられます。

エビデンスの使用例

「契約が取れたのか。そのエビデンスはあるのか?」

一般的なエビデンスは、見積書や契約書などの書類のことです。
このシーンでのエビデンスは契約書のことを指します。

「銀行で融資の相談をしたらエビデンスを求められました」

金融におけるエビデンスとは、主に住民票、健康保険証、運転免許証、通帳、源泉徴収票などの公的な証明書のことを指します。

「言った言わないのトラブルが起きないように、必ずエビデンスは残しておこう」

一般的なビジネスシーンでは後のトラブル防止のために保全しておく証明手段として用いられます。気心の知れた得意先の方なら問題ないかもしれませんが、まだ信頼関係が構築できていない場合は、取引過程のエビデンスは残しておいた方がいいでしょう。

「エビデンスに基づいた治療法だから信頼できる」

医療におけるエビデンスとは、「科学的根拠」という意味です。
研究によって良い治療法だと証明されている、ということになります。

エビデンスに関係した気になる話題

エビデンスと混同しがちな言葉(プルーフ)

プルーフ(proof)とは、英語で主に証明・証拠という意味があり、ビジネスシーンではエビデンスと同じく証拠という意味で用いられることが
あります。
エビデンスとプルーフの違いは明確にはないとされていますが、エビデンスにはある「証言」「形跡」といった意味はプルーフにはないです。
「証拠」という意味ならば、プルーフでも問題はありませんが、「証言」「形跡」を使うようなシーンでは、プルーフを使用すると意味合いが少し異なります。

エビデンスと混同しがちな言葉(ソース)

ソース(source)とは、主に情報源や出所、原因などを示す言葉です。
「その情報のソースは何?」という使われ方がありますが、この場合はその情報の「出所」「情報源」のことを指します。「証拠」と意味は非常に似ていますが、厳密には異なります。
エビデンスのように証明・証拠という意味はないので、使用する際は混同しないように注意しましょう。

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