POINTディレクトリとは

ディレクトリとは、電話帳、住所録、名鑑、要覧、指導者、規則集などの意味を持つ英単語です。IT用語としては、「多数の対象をその所在などの情報と共に一覧できるよう整理したもの」という意味で使用されるケースが多いです。

また、ディレクトリは「フォルダ」と同じ意味で使用される場合があります。
どちらもファイルを分類する収納ケースであり、複数のファイルを保管する場所という意味でではほぼ同じであると言えます。しかし、厳密には示す範囲が少し異なります。

また、ディレクトリとフォルダはOSによって呼び方が異なります。
一般的にWindowsやMacなどのGUIでは「フォルダ」と呼ばれる場合が多いです。一方で、UNIXやLinuxなどのCUIでは、フォルダという概念がないので「ディレクトリ」が主に使われています。また、WindowsやMacであってもプログラミングなどに関する文脈では、フォルダは使わずにディレクトリと呼ぶケースが多い傾向にあります。

階層型ディレクトリとは

階層型ディレクトリとは、ファイルシステムの管理構造の一つで、全体を階層構造で表すことができます。ディレクトリの中にサブディレクトリを作成し、その中にさらにファイルやディレクトリを作ることができ、全体を階層構造で表すことができます。こういった階層構造を木構造で表したものを「ディレクトリツリー」（directory tree）と呼ぶ場合もあります。

ルートディレクトリとは

ルートディレクトリとは、ファイルシステムにおいて、最上位のディレクトリのことを指します。ディレクトリ構造全体は上位階層から下に向かって順に枝分かれしていく木構造（ツリー構造）となっています。この中で、最上位（頂点）にある一つのディレクトリのことを「ルートディレクトリ」と言います。

サブディレクトリとは

サブディレクトリとは、あるディレクトリの下に作成されたディレクトリのことです。
サブディレクトリ内では、ファイルや別のサブディレクトリを作成できますが、一つのディレクトリに作成できるサブディレクトリの数や、階層数の上限が決まっている場合があり、これを超える数や深さのサブディレクトリは作成できません。

WindowsやMacなどのGUIでは「サブフォルダ」と呼ばれることがあります。また、「ルートディレクトリ」以下のディレクトリ全てをサブディレクトリと呼ぶ場合もあります。

ファイルシステムにおけるディレクトリ

ファイルシステムとは、記憶装置に保存されたデータを管理し、操作するために必要な機能です。OSが提供する機能の一つで、ほとんどのOSはファイルシステムでファイルを管理しています。

ディレクトリとファイルシステムの関係性とは
→複数のファイルを目的別に整理・分類する仕組みがディレクトリ
→このディレクトリをコンピュータ内部で実現する仕組みをファイルシステムと言います。（OSによっては「フォルダ」と呼ばれる場合もあります。）

ディレクトリ登録とは

ディレクトリ登録とは、Yahoo!やGoogleなどのポータルサイトのカテゴリに登録することです。以前までは大手サイトからのリンクを獲得できるので、SEO効果があると言われていました。しかし、2013年にGoogleが国内のディレクトリサービスをおこなっているサイトに対して警告とペナルティをおこなった影響で、有名なディレクトリサービスはほとんど終了、もしくはリンクにnofollowが付くようになりました。

こういった背景から現在は、ディレクトリ登録にはSEO効果はないと言われています。

ディレクトリに関係した気になる話題

ディレクトリとフォルダが異なる点

一般的にディレクトリとフォルダは同じ意味で使われていますが、厳密には示す範囲が異なります。両者は主に「ファイルの保存場所」を指しますが、フォルダは別に「オブジェクトの容れ物」という意味も持ちます。

「オブジェクトの容れ物」とは、Windowsのコントロールパネルやマイネットワーク、圧縮ファイルやメタデータなどを指します。これらは「フォルダ」と呼ばれるケースがあります（ディレクトリとは呼ばれない）。

ディレクトリとフォルダは、「ファイルの保存場所」という意味ではほぼ同じですが、フォルダの方が指し示す範囲が広いことが異なる点として挙げられます。

ディレクトリサービス（directory service）とは

ディレクトリサービスとは、情報システムの一種で、ネットワーク上に存在する機器やサービスについての情報や、利用者の識別や権限に関する情報を一元管理する仕組みのことを指します。ディレクトリサービスの主な役割は、情報を一元管理し、管理者の負担を軽減することです。インターネット上では、ディレクトリサービスは単に「ディレクトリ」と呼ばれる場合があります。