IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年7月15日

でーたどりぶん

データドリブン

企業を運営する上で重要な意思決定をおこなう際、データに基づいて判断し、実行すること

英字

POINTデータドリブンとは

データドリブンとは、経営企画やマーケティング施策など、企業を運営する上で重要な意思決定をおこなう際、データに基づいて判断し、実行することを指します。使用されるデータとしては、売上データやマーケティングデータ、Web解析データ、IoTデータなど、様々なデータが挙げられます。

IT技術の発展に伴い、顧客行動に関する様々なデータを収集することが可能となりました。また、ビッグデータの登場により、企業には多くの情報が集まるようになりました。
このような変化を受け、データの分析と活用をおこなう「データドリブン」が重要視されるようになりました。

データドリブンが重視されるようになった背景

データドリブンが重視されるようになった背景として、以下の2つの要因が挙げられます。

①デジタルマーケティング技術の発展
デジタルマーケティングとは、リスティング広告の配信や、YouTubeでのCM配信など、デジタル上でおこなわれるマーケティングのことです。デジタルマーケティング技術が発展したことで、様々なデータを可視化することが可能となり、効率よくマーケティング活動をおこなうことができるようになりました。

②顧客の購買行動の複雑化
インターネットが普及したことにより、顧客の購買行動が複雑化したことも要因の1つです。インターネットが普及したことで、顧客はリアルとデジタルを複雑に行き来することが可能となり、その中で情報収集をおこなうようになりました。顧客のニーズをより多角的に分析するため、データドリブンが注目を集めるようになりました。

基本的なデータドリブンの手順

基本的なデータドリブンの手順は、以下の4つのステップから構成されています。

①データの収集
データドリブンに取り組むためには、データを収集することが必要となります。POSシステムや、顧客管理システムを導入し、様々なデータを収集することが重要です。
また、企業内にデータが散財している場合は、データを一元的に管理するため、DWH(データウェアハウス)の導入が有効です。

②データの可視化
次に、収集したデータの可視化をおこないます。データを効率よく分析するためには、データを可視化し、客観的に把握することが重要です。
データを可視化する仕組みが整っていないと、データの可視化に時間がかかってしまいます。膨大な量のデータを効率的に可視化するためには、BIツールやDMP、Web解析ツールを導入し、データを可視化する仕組みを構築することが大切です。

③データの分析とアクションプランの策定
可視化したデータを分析し、アクションプランの策定や、目標の設定をおこないます。データを有効活用するためには、スキルや経験のある人材の登用や、適切な分析手法の選定が重要です。

④アクションプランの実行
最後に、策定したアクションプランを実行に移します。アクションプランを実行する上では、部門間で協力し、組織的に運用することが大切です。
また、実行して終わりにするのではなく、結果を分析し、次の施策につなげることも大切です。

データドリブンを成功させるためのポイント

データドリブンを成功させるためには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。

①スキル・経験を持った人材の確保
データを適切に分析し、効果的なアクションプランを策定するためには、デジタルマーケティングに関するスキル・経験を持った人材を確保することが重要です。また、スキル・経験を持った人材を育成するため、教育制度を構築することも大切です。

②組織的な実行力を高める
データドリブンを成功させるためには、組織全体がデジタルマーケティングについて一定の理解を示し、アクションプランを実行するために協力することが重要です。アクションプランを速やかに実行するためには、人事部門や経理部門など、各部門が連携して取り組む必要があるからです。

③支援ツールの有効活用
データドリブンを効率的におこなうためには、DWHやBIツール、Web解析ツールなど、支援ツールの有効活用が欠かせません。目的に応じて、効果的な支援ツールを選定し、有効活用しましょう。

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データドリブンの使用例

「マーケティング施策を立案する際は、データドリブンをおこなうことが重要だ」

マーケティング施策を立案する際は、データドリブンを実施し、客観的なデータをもとに顧客のニーズを把握することが大切です。

「データドリブンを実施するため、デジタルマーケティングに強い人材を育成しよう」

データドリブンをおこなう上で、デジタルマーケティングに関するスキル・経験を持った人材の確保は非常に重要となります。

「POSシステムを導入し、より効果的なデータドリブンを図ろう」

POSシステムなど、情報収集を支援するツールを導入することで、よりたくさんの情報を収集することができます。

「IT技術の発展に伴い、データドリブンの重要性がさらに高まってきている」

今後、AIや人工知能に関する技術の発展に伴い、ますますデータドリブンの重要性が高まることが予想されます。

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データドリブンを支援するツール

データドリブンを支援するツールとして、「DMP(データマネジメントプラットフォーム)」「MA(マーケティングオートメーション)」「Web解析ツール」「SFA(セールスフォースオートメーション)」「CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)」「セルフサービスBI」の6つが挙げられます。

①DMP(データマネジメントプラットフォーム)
DMPとは、企業が収集した顧客データや、外部企業が提供するパブリックデータなど、様々な情報を収集・分析し、マーケティング施策につなげるためのプラットフォームのことです。

②MA(マーケティングオートメーション)
MAとは、マーケティングの作業や実行フローを合理化し、自動的に測定をおこなうツールのことです。主に、集客した顧客を見込み顧客化し、コンバージョンにつなげるために使用されます。

③Web解析ツール
Web解析ツールとは、自社サイト上のユーザー行動や、検索エンジンにおける結果を可視化、分析するためのツールのことです。

④SFA(セールスフォースオートメーション)
SFAとは、営業プロセスや進捗状況、ナレッジをチーム全体で共有・管理し、効率化を図るためのツールです。別名「営業管理システム」「営業支援システム」とも呼ばれます。

⑤CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)
CRMとは、顧客の基本情報や購買履歴、クレームなど、顧客に関する様々な情報を管理するソフトウェアのことです。元々は「顧客との関係を強化するマネジメント手法」という意味の言葉でしたが、近年は顧客情報を管理する支援ツールも「CRM」と呼ばれるようになりました。

⑥セルフサービスBI
セルフサービスBIとは、ユーザーのニーズに合わせて、データ抽出やレポート作成、データ分析をおこなうことができるBIツールのことです。


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