IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年6月29日

くろすめでぃあ

クロスメディア

商品・サービスを宣伝する際、様々な媒体を用いて広告宣伝をおこなうこと

英字

POINTクロスメディアとは

クロスメディアとは、商品・サービスを宣伝する際、様々な媒体(メディア)を用いて広告宣伝をおこなうことです。商品・サービスのWebサイトから、テレビや新聞などのマスメディアまで、幅広い広告媒体を利用し、広告宣伝をおこないます。

あらゆる広告媒体を利用することで、媒体同士による相乗効果を高め、さらなる集客を期待することができます。

クロスメディアの効果

①幅広い顧客層に対してアプローチできる
クロスメディアを活用することで、幅広い顧客層に対してアプローチすることが可能となります。例えば、若年層はテレビ離れの影響から、テレビCMよりもWeb広告の方が有効な傾向にあります。一方、中高年層はテレビや新聞を通して情報を得る傾向にあります。クロスメディアを用いることで、ターゲットにあった媒体を通じて広告宣伝をおこなうことができます。

②購買行動を促しやすい
クロスメディアでは、広告配信から商品購入までの流れを作ることで、消費者に対して購買行動を促すことができます。テレビCMやWeb広告などを通じて認知度を高め、Webサイトに誘導し、商品購入や会員登録に繋げる、という一連の流れをスムーズにおこなうことができます。

③それぞれの広告媒体のデメリットを解消できる
それぞれの広告媒体にはメリットとデメリットがあります。例えば、テレビCMは商品・サービスの認知度向上に繋がりやすいというメリットがある一方で、伝えられる情報が限られているというデメリットがあります。クロスメディアでは、それぞれの広告媒体を連携させ、デメリットを補い合うことで、広告効果を高めることが期待できます。

クロスメディアとメディアミックスの違い

クロスメディアとよく混同される言葉として、メディアミックスが挙げられます。メディアミックスとは、様々な媒体を通して広告宣伝をおこなうことです。複数の媒体を通して広告宣伝をおこなうという点では、クロスメディアとメディアミックスは同じです。

しかし、複数の媒体を用いてターゲットを「動かす」ことを目的としているクロスメディアに対し、メディアミックスはターゲットに「多くの情報を与える」ことを目的としているという点で異なります。

また、クロスメディアは媒体の特徴に合わせて、広告の表現を変える傾向があります。一方でメディアミックスの場合、様々な媒体に対し、ほとんど同じ広告を配信する傾向があります。

クロスメディアでよく使用される広告媒体

クロスメディアで使用されることの多い広告媒体として、主に「4マス広告」「ニッチメディア」「Web広告」の3つが挙げられます。

4マス広告とは、テレビCM・ラジオCM・新聞広告・雑誌広告の4つのマスメディア広告のことです。それぞれのメディアの利用者が多いため、認知度の向上が期待できます。また、メディアとしての信頼性も高いので、商品・サービスのブランディングに適しています。

ニッチメディアとは、会員誌やフリーペーパー、店頭でのプロモーションなどを指します。ニッチメディアを用いることで、特定の顧客層に対して重点的にアプローチすることができます。

Web広告とは、企業サイトやECサイト、リスティング広告など、Web上の媒体を通じて配信される広告のことです。Web広告は狭いエリアをターゲットとした広告宣伝が難しいというデメリットがありますが、エリアに特化したフリーペーパーなどの広告媒体と組み合わせることでコンバージョンに繋げることができます。

クロスメディアを成功させるためのポイント

①ユーザー視点に立ってメディアを連携させる
ユーザーニーズを分析し、商品の認知からコンバージョンに至るまでの流れを作ることが重要です。例えば、価格帯が高い商品の場合、ユーザーの不安を払拭するため、詳細な情報の提供が必要となります。一方、比較的安価な商品の場合は、商品のイメージが重要となります。おしゃれな雰囲気の広告や、SNSや動画を用いた楽しいコンテンツが効果的です。

②良質なコンテンツを制作する
ユーザーの興味を引くような、良質なコンテンツ制作も重要です。例えば、商品の認知を目的とした広告の場合、ユーザーの目に留まりやすいイラストやキャッチフレーズなどを用いて、工夫することが大切です。

クロスメディアの使用例

「クロスメディアを活用して、商品の売上アップを目指そう」

クロスメディアを活用することで、商品の認知から購入までの一連の流れをスムーズにし、商品購入を促すことが期待できます。

「今期のクロスメディア戦略を立案しよう」

クロスメディア戦略とは、クロスメディアの考えを用いた販売戦略のことを指します。商品の宣伝から販売までの流れをトータルして考え、戦略を立案・実行することで、より効果的に広告宣伝をおこなうことを目的としています。

「クロスメディアマーケティングをおこなう」

クロスメディアマーケティングとは、クロスメディアを活用したマーケティング活動のことで、それぞれの広告媒体を統合的に考えることで相乗効果を生み出します。

「クロスメディアを活用して、テレビCMからWebサイトに誘導しよう」

クロスメディアの一例として、テレビCMを放送して商品・サービスの認知度を高め、Webサイトに誘導して詳細を説明するという手法が挙げられます。

クロスメディアに関係した気になる話題

クロスメディアの成功事例① 再春館製薬「ドモホルンリンクル」

「ドモホルンリンクル」のテレビCMでは、最後に無料お試しセットを紹介し、サンプル請求までの流れを作っています。CMを見るだけで、スマホで簡単にサンプルの請求ができることが伝わってきます。

ドモホルンリンクルは、テレビCMの他にも、YouTubeのCMや新聞広告、折り込みチラシも展開しています。ターゲットに対し、様々な媒体を通じてアプローチすることで、顧客の取りこぼしがないようにしています。

クロスメディアの成功事例② サントリー「角ハイボール」

サントリー「角ハイボール」の広告は、「ウイスキーはおじさんが飲むお酒」というイメージを払拭することに成功した一例です。おしゃれなテレビCMとともに、居酒屋にポップなポスターを貼ることで、新たな顧客層の獲得に成功しました。


クロスメディアに関連する記事

この記事がお役に立ちましたら、"いいね!"をお願いします
minweb辞書のIT用語をお届けします