IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年3月11日

べねふぃっと

ベネフィット

マーケティングにおいては、「商品・サービスを使用することによって得られる変化(利益)」のことを言います。

別名
英字

POINTベネフィットとは

ベネフィットとは、「利益」「便益」「恩恵」「援助」などの意味があります。マーケティングにおいては、「商品・サービスを使用することによって得られる変化(利益)」のことを言います。ネット上では「ユーザーベネフィット」とも言われています。

ベネフィットは、人の感情を刺激して購買意欲を促進させる目的で使われるケースが多い傾向にあります。例えば、一軒家を購入する際、「この家は、とても広くて部屋がたくさんあります。」と説明されるよりも「広くて部屋数の多い家ならば、家族でのびのびと楽しく暮らせるでしょう。」と伝えた方が、より一軒家を購入したことで得られる変化(利益)を想像することが可能です。

有名な言葉に「ドリルを買いに来た人が求めているものは、ドリルではなく穴である」があります。これを言い換えると「顧客が求めているのは、商品そのものではなく、商品を得ることによる恩恵である。」と言えます。ベネフィットの設定は購買活動に大きな影響を与える可能性があるので、自社製品のベネフィットを正しく把握し、アピールしていくことが重要だと言われています。

メリットとベネフィットの違い

ベネフィットとよく似た言葉に「メリット」がありますが、この2つの言葉には決定的な違いがあります。

メリット→商品・サービスの利点・特徴(商品・サービスそのもの)
ベネフィット→商品・サービスを使用したことで得られる変化(期待できる利益)

ビジネスにおいて、メリットを伝えることは重要です。しかし、ユーザーによっては商品メリットよりも、それを利用することでどのような効果が期待できるのかを知りたい場合があります。

商品・サービスを提供する際は、そのメリットだけでなく、ベネフィットも伝えることが重要だと言われています。(ベネフィットを伝えることでより購買活動へ誘導できる)

ベネフィットの種類

ベネフィットには大きく2つの種類があると言われています。
ファンクショナル・ベネフィット(機能的)と・エモーショナル・ベネフィット(情緒的)です。

・ファンクショナル・ベネフィット
ファンクショナル・ベネフィットとは、商品やサービスがもつ機能面にかかわるベネフィットのことを指します。機能面とは、利便性や効率性などのことで、具体的には、使いやすさや速さ、性能の高さなどです。

・エモーショナル・ベネフィット
エモーショナル・ベネフィットとは、感情面に働きかける価値のことを指します。
感情面に働きかける価値とは、主に満足感や安心感、優越感などが挙げられます。
例えば、高級ブランドの時計を購入する場合には、時計の性能よりも「高級時計を身に着ける」という行為に満足感や優越感を得ているケースがあります。

どちらのベネフィットを重視させるか(購買行動時において)。
ユーザーの生活スタイルや価値観に応じて、優先すべきベネフィットは変わります。
「バック」の例でいうと、性能にこだわるのかデザインにこだわるのかによって、求めるものが変わってきます。

ターゲットとするユーザーに適したベネフィットを考え、それをうまくアピールすることが販売促進において重要であると言えます。

マーケティングにおける「ベネフィット」設定のポイント

マーケティングにおける「ベネフィット」を設定する際の主なポイントを2つ紹介します。

①ターゲットとするユーザーの課題を特定する
ベネフィットを設定する際は、まずはじめに「ターゲット選定」と選定したターゲットが抱えている悩みや問題を特定します。特定する理由は、「人が商品・サービスを購入する時は、何かしらの課題を解決したい」場合が多いからです。ここでの「解決内容」がベネフィットにあたるので、はじめにターゲットユーザーが抱えている課題を可能な限り、明確にすることが重要です。

②ターゲットユーザーから「共感」を得られるエピソードを作成する
次は「ターゲットとするユーザー」から「共感」を得られるエピソードを考えます。
「共感」を得られるエピソードを作成する目的として、「悩みや問題を自分の事として認識してもらうこと」、「ベネフィットに対しての信頼性の向上」が挙げられます。
「共感」を得られるエピソード作成において、最も効果的なのが、「ターゲットとする人たちと同じ悩みを抱えていた事」を軸にストーリーを組み立てることです。
「同じように悩んでいた人の状況」などを紹介することで、悩みや問題を自分の事として再認識してもらい、「ベネフィット(解決内容)」の価値を効果的に伝えることが可能です。

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ベネフィットの使用例

「このフライパンのベネフィットは、5年間買い替えの必要がないことです。」

「メリットは『痩せられる』、ベネフィットは『短期間で楽しく続けられる』である」

「新しいサービスのベネフィットをどのようにして伝えようか」

「このような慈善活動は、地域への大きなベネフィットにつながるだろう」

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「ベネフィット」の類義語・対義語

ベネフィットの主な類義語(メリットを除く)
・アドバンテージ
主に「他よりも優位性がある」という意味があります。
・プロフィット
「利益」や「利潤」、「儲け」など金銭上の利益を指します。
・ベネフィットコンサート
主に「慈善事業」という意味があります。「ベネフィット」には「人々に恵みをもたらす恩恵」の意味も含まれているため、チャリティー事業において使われる言葉です。

ベネフィットの主な対義語
・ディスアドバンテージ
「不利益」や「損失」、「不利」などの意味があります。
・ダメージ、ロス
「損害」や「損失」、「無駄」とうい意味です。

医療分野で使われる「ベネフィット」とは

薬を服用する際のベネフィット。
薬の効き目を表現する言葉として「ベネフィット」が使用されています。
薬を飲むことで体の不調が改善される=「利益」であることからベネフィットと呼ばれるようになったと言われています。

医療におけるベネフィットには広い意味がこめられています。
ほかにも身体的・精神的苦痛が軽減される、治療期間が短縮されることで経済的攻が上がるといったこともベネフィットに含まれます。


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