IT/Web/マーケティング用語辞典

更新:2020年10月13日

あんぷ

AMP/Accelerated Mobile Pages

モバイル端末からスマートフォン用サイトへのアクセスを高速化するための仕組みのこと。

POINTAMP/Accelerated Mobile Pagesとは

AMP(アンプ、Accelerated Mobile Pages)とは、モバイル端末からスマートフォン用サイトへのアクセスを高速化するための仕組みを指します。

AMPという名前は元々、GoogleとTwitterにより共同で開発が進められていた、モバイル端末でのサイト表示を高速化するためのプロジェクト自体の名前を指して使用されていましたが、最近では、サイト表示を高速化するための仕組みやフレームワークを指すことが多いです。

AMPは、開発当初、サイトの上位に表示されているトップニュースに多く利用されていましたが、2016年の6月以降からはニュース以外のコンテンツを扱うWebサイトにも利用されることが多くなってきました。

AMP導入のメリット

メリット① サイトの読み込みが速くなる

通常、端末からWebサイトにアクセスするにはアクセス先のデータを段階的に読み込んでいく必要があります。しかし、AMP対応のサイトではそのような細かなの段階を踏まずにアクセスすることが可能であるため、サイトの読み込みを高速化することができます。

メリット② ユーザーによるアクセスが増える

AMPに対応しているページは読み込みが速く、検索結果の上位に表示されやすい傾向があるため、ユーザーのアクセスの増加が見込まれます。

AMP導入のデメリット

デメリット① 技術的に面倒な手間が増える

モバイル端末からの高速なアクセスを可能とするAMP対応のサイトとパソコンなどからアクセスする普通のサイトの2種類を作る必要があります。 また、AMP対応のサイトの作成にはデータをなるべく軽くするために様々な制限があるため、作成段階での手間が多いです。

デメリット② サイトから得られる収益が少ない可能性がある

デメリット①で述べたように、AMP対応サイトの作成には様々な制限があります。例えば、サイトに広告を出すことで広告収入を得ているサイトの場合、広告がAMPに対応していなければ広告を出すことができないため、収益を得るチャンスを逃してしまうこととなります。

AMPの仕組み

AMP対応されたページは通常のWebサイトとは異なり、ブラウザ上でキャッシュと呼ばれる処理が行われます。

キャッシュとはブラウザ上でWebサイトを一時的に保存することを指し、キャッシュが行われたページは、端末からのコンテンツの読み込みを速く行うことができます。これにより、AMPに対応しているページは通常のWebページよりも速くページの読み込みを行うことができます。

AMPの導入方法

既存のWebページから直接AMP対応のページを作成する方法とテンプレートから作成する方法の2つがあります。

既存のサイトから作成する場合、サイト作成ツールであるWord PressからAMPプラグインと呼ばれるソフトをインストールして変換を行います。この方法では自動でAMP対応のWebサイトが作成されて元々の Webサイトとは違ったデザインに変換されてしまうため、変換する時の設定の手直しが必要となります。

テンプレートからAMP対応のサイトを作る場合は、Googleが提供している「AMP Start」というサービスの利用が便利です。このサービスではコンテンツの要旨に沿ったテンプレートを選び、どこにコンテンツを配置するかを簡単に設定できます。AMPに対応している型に沿ってWebサイトを作成していくため、折角作ったサイトがAMPに対応していなかった…というようなトラブルもありません。

AMP/Accelerated Mobile Pagesの使用例

AMP用のサイトを作ろう

AMP用のサイトは制限が多いため扱いにくいようにも思えますが、テンプレートやソフトでの作り変えを行えば負担を軽減することができます。

AMPサイトを作成したはいいけど、ちゃんと動作しているか不安…

Google Search Consoleというサービスでチェックすることができます。操作はとても簡単で、Google SearchConsole内のAMPテストツールのページにURLを貼ることでチェックが可能です。「URLをテスト」をクリックして「有効なAMPページです」と表示されればAMPが導入されたこととなります。

AMP/Accelerated Mobile Pagesに関係した気になる話題

AMP対応は検索順位に直接は影響を与えない

Google は「サイトの表示速度が速いいページほど、検索結果の上位に表示する」としています。AMP以外にもページの読み込み速度を上げる方法はあるため、AMPを導入さえすれば検索結果の上位に表示できるというわけではありません。

AMP導入しているサイトの例

開発当初ではトップニュースの表示のために利用されることが多かったAMPですが、現在ではぐるなびやamebro、映画.comなど様々なコンテンツに対しての利用が増えています。

特にぐるなびでは、お店の詳細に関してはAMP対応のページで表示、それ以外は通常のWebページで表示、というようにコンテンツで使い分けを行うことでユーザーの利用率を上げています。


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