アクティブユーザーとは、ソーシャルメディアやアプリなどの利用において、特定の期間内に1回以上サービスを利用したユーザー、また、その人数のことをいいます。期間の定め方は様々であり、1日に1回以上の利用があったユーザーをアクティブユーザーと定義する場合もあれば、半年に1回以上の利用があったユーザーをアクティブユーザーと定義する場合もあります。
アクティブユーザーを測定することによって、単に「登録ユーザー数」だけでは測ることができない「実際にサービスを利用しているユーザー数」を測ることができます。そのため、サービスの利用実態やサービスの勢いなどを把握する指標としてよく用いられます。
アクティブユーザーは、その集計期間によっていくつかの種類に分けられます。
「MAU」はMonthly Active Userの略で、1ヶ月に1回以上サービスを利用したユーザーのことです。
ゲームアプリなどでよく用いられ、時間をかけて長時間ユーザーに利用してもらいたい場合に重要な指標としてよく用いられます。
「WAU」はWeekly Active Userの略で、1週間に1回以上サービスを利用したユーザーのことです。
毎日でないにしろ、習慣的にサービスを利用してもらうことを目標としている場合に用いられます。例えば、AbemaTVのアプリはWAUを最も重要な指標とし、AbemaTVを観ることがユーザーの習慣になることを目標としています。
「DAU」はDaily Active Userの略で、1日に1回以上サービスを利用したユーザーのことです。
毎日サービスを利用してもらうことを目標としている場合に用いられ、音楽配信アプリやヘルスケアのアプリなどで使われます。
アクティブユーザーは実際のサービス利用実態を測る指標として重要
ソーシャルメディアやアプリなど、登録や維持が無料のサービスなどでは、登録したものの退会処理をせずにアカウントを放置しているユーザーが多く、また、そういったユーザーが時間と共に増加するため、登録ユーザー数だけでは実際のサービスの勢いを測れない場合が多いです。
しかし、アクティブユーザーを指標に用いることで、そういった日常的な利用をしないユーザーを省き、実際に今どのくらいの人がサービスを利用しているか把握し、サービスの利用実態を適切に測ることができます。そのため、ソーシャルメディアやアプリなどの利用実態を把握する指標として、アクティブユーザーは重要視されています。
売上アップするためにはアクティブユーザーを増やすことが大事
一般に、売上をアップするためにはアクティブユーザーを増やすことが大切です。
例えば、無料でダウンロードできるアプリや無料会員登録で利用できるサービスでは、ユーザーがダウンロードや会員登録をしただけでは売上向上にはつながらず、日常的に利用するアクティブユーザーを増やし広告収入をアップさせることが必要です。また、EC系のアプリなどでは、利用頻度が高いユーザーの方が購入率が高いというデータもあり、この場合でもアクティブユーザーを増やすことが大切です。
アクティブユーザーを増やすためには
アクティブユーザーを増やす方法として、大きく3つ挙げます。
①プッシュ通知をおこない、アプリをダウンロードしても使っていないユーザー(休眠ユーザー)にアプリ起動を促したり、ダウンロードしたばかりのユーザーに継続利用を促したりすることです。また、この際にユーザーごとに適した内容のプッシュ通知をおこなうことで、より効果的なアプローチができるかもしれません。
②毎日コンテンツを更新することです。新たなコンテンツがあることによって、ユーザーが定期的にサービスを利用する可能性が高まります。
③アプリ内メッセージによって購入を促すことです。これは、サービスを利用しているもののコンバージョンになかなか至らない、という意味でアクティブでないユーザーに対しての方法です。アプリ内でセールの情報や類似のおすすめ商品などを紹介することで、コンバージョンのきっかけとなるかもしれません。
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「アプリのダウンロード数は伸びてきたけど、アクティブユーザーが増えないなぁ」
アプリのダウンロード数が伸びてもアクティブユーザーが増えないとコンバージョンにはつながりにくいです。プッシュ通知などを用いて、ユーザーの継続利用を促す必要があります。
「アクティブユーザーのコンバージョン率がとても高いよ」
利用頻度が高いアクティブユーザーは、そうでないユーザーに比べてコンバージョン率が高い傾向にあります。売上向上のためにはアクティブユーザーを増やすことが重要です。
「アクティブユーザーを増やすために、毎日コンテンツを配信しよう」
毎日コンテンツを配信することで、ユーザーがサービスを定期的に利用する可能性が高まります。
「登録者数や累計ダウンロード数でなく、アクティブユーザーの数でサービスの人気を測るべきだ」
登録者数や累計ダウンロード数では今実際に利用しているユーザーの数がわからないため、サービスの現在の人気度を測る指標としてアクティブユーザーが用いられることもあります。
アクティブユーザーの割合を意味する「アクティブ率」とは
ダウンロードや会員登録をおこなったユーザーのうち、アクティブなユーザーの割合のことを「アクティブ率」といいます。アクティブ率は「アクティブユーザーの数÷ダウンロード数」によって算出されます。
新規ユーザーを獲得するコストはとても高いため、アクティブユーザーを増やしたいときには、単に全体のユーザー数を増やすだけでなく、新規ユーザーの継続利用や休眠ユーザーの復帰を促す施策などのアクティブ率を高める施策も重要視されています。
アクセス解析におけるアクティブユーザーとは
アクセス解析におけるアクティブユーザーとは、Googleアナリティクスで解析できる指標の1つで、特定の期間にサイトを訪れた人、また、その人数のことを指します。例えば、1人の人がサイトを何度も訪れた場合、セッション数(アクセス数)は増えますが、アクティブユーザーは1のままです。アクティブユーザーを解析することで、Webサイトが実際に何人に使ってもらっているのかを把握することができます。Googleアナリティクスでは、ユニークユーザーと同じ意味で使われます。
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