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更新:2019年12月23日

ふぉーしー

4C

マーケティング戦略の一部で、買い手の視点からターゲットに働きかける具体的な政策を考えるためのフレームワーク

POINT4Cとは

マーケティングの4Cは1993年にロバート・ローターボーンが提唱したマーケティングミックスフレームワークである。
マーケティング戦略の一部で、買い手の視点からターゲットに働きかける具体的な政策を考えるためのフレームワークです。Customer Value(顧客価値), Cost(価格),Convenience(利便性),Communcation(コミュニケーション)の4つから構成され、頭文字をとって4Cと呼ばれています。

4Cの1つ「顧客価値」とは?

顧客価値とは、その製品・サービスがどんな価値をもたらすかという視点で考える戦略である。具体的には、その製品によって、どんな楽しさや優越感、癒しを得ることができるかが挙げられる。
事例としては、従来の丸いペットボトルよりも冷蔵庫に入りやすい四角形のペットボトルが登場したことが挙げられます。

4Cの1つ「価格」とは?

対応する4Pのプライスと比較すると、金銭的なコストだけでなく、時間的コストや労力的コスト、心理的コストまでをカスタマーコストとして考慮に入れます。
つまり、ユーザーがどのような状況であれば商品やサービスを使うのかを考えます。

4Cの1つ「利便性」とは?

入手しやすい方法を戦略として考えます。顧客が求めている価値に合致した入手容易性が求められている。
例えば、日用品であれば入手容易性が高いことが期待され、高級品ではむしろ入手難易度が高いことが期待されることが挙げられます。

つまり、顧客の求める価値に合致した容易性を構築することが重要となります。

4Cの1つ「コミュニケーション」とは?

企業から一方的に接触する4Pのプロモーションとは異なり、売り手側と顧客との間で双方向のコミュニケーションが行われることです。背景にはスマホの普及やSNSの発達によって顧客が自ら情報を探し、商品を購入するようになたことが挙げられます。

よって、従来の売り手からの一方向的な宣伝ではなく、顧客が欲しいタイミングで欲しい情報を提供することが重要であると言えます。

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4Cの使用例

「カスタマーコストについて詳しく教えてください」

カスタマーコストは金銭的なコストだけでなく、時間的コストや労力的コスト、心理的なコストがあります。
時間的コストは、納期までの長さや商談の長さ、商品の使い方に慣れるまでの時間などが挙げられます。
労力的コストは、商品を探す労力や、購入する手間、持って帰る労力などが挙げられます。
心理的コストは、言い訳や不安感などが挙げられます。

「コミュニケーションの手法について詳しく教えてください」

4Cのコミュニケーションにおいては、売り手と顧客との間で双方向のコミュニケーションが重要となっています。
具体的な手法は、発信する手法はオウンドメディアでのコンテンツマーケティンやSNS、ブログ、メールマガジンなど様々です。受信する手段は、アンケートや座談会、SNSを通して顧客の声を集めることが挙げられます。

「4Cの観点で分析する例としてFacebookが挙げられます。」

顧客価値は、利用者が多い中で新しい出会いや情報の受発信をすることができることが挙げられます。
顧客コストは、ユーザー登録のみで誰でも無料で閲覧できるので、低い顧客コストを実現できていると言えます。
利便性は、インターネットがつながっていれば、あらゆる端末で時間や場所の制約なく閲覧することが挙げられるので、顧客は大変手軽に使うことができることが挙げられます。
コミュニケーションは好意を持っている企業のページでいいねをすることで定期的にキャンペーンの更新情報を受け取ることができ、企業と顧客間で相互的なコミュニケーションができていると言えます。

「4Cのデメリットはありますか?」

4Cのデメリット、注意点としては、4Cだけでマーケティングミックスを考えると、顧客視点ではあるものの、自社で実現できないような戦術になってしまうことが挙げられます。
よって、4Pと4Cを組み合わせることで、自社で実現可能かつ顧客にも受け入れられる商品・サービスを作り出すことが可能となります。

4Cに関係した気になる話題

4Pとの違いはなんですか?

一般的にマーケティングの4Pに変わるもので、4Cが消費者側、4Pが企業側という視点の違いがあります。具体的には、4Pが商品を企業が考え市場に売り込むプロダクトアウト、つまりものから考える戦略であるのに対して、4Cは消費者のニーズから考えるマケットイン、つまり消費者から考える戦略といえます。

一方で、優れた4Pを実現するための思考ツールという位置付けとも言えます。ラウンターボーンは4Pを設定する前に、まず買い手視点での4Cの検討から入るべきであると主張している。マーケティング担当者は、ターゲット市場の顧客を4Cの視点で理解すれば4Pの設定もはるかに容易になるとも述べています。

4Cと3Cの違いはなんですか?

マーケティング戦略をより詳しく細分化すると、市場調査、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、マーケティングミックス、実行、分析となります。3Cとは、市場をCustomer(顧客),Competetior(競合),Company(自社)の観点から分析するフレームワークです。

つまり、3Cは市場調査段階で使うフレームワークであり、4Cはマーケティングミックスと一つであるため、使う段階が違うと言えます。


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